喘息が軽度の場合など、市販薬を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
喘息は、発作時の治療だけでなく、日頃から体調や症状を管理していくことが大切です。そのためのケアとして最も使用される重要な薬、吸入ステロイド薬や発作時の薬などは市販されていません。
そのため、基本的には受診をおすすめしますが、セルフケアを手助けしてくれる市販薬もあります。
本記事では、セルフケアを手助けしてくれる市販薬を紹介するとともに、受診したほうが良い症状の目安などもお伝えします。
目次
この症状は喘息?
「この症状は喘息かな?」「風邪かな?」と判断が付きにくい症状もあります。喘息の主な症状について見てみましょう。
喘息の主な症状と発作
喘息は、ヒューヒューゼイゼイ喘鳴が聞かれ、呼吸困難で苦しい発作が起きる、といったイメージをお持ちの方も多いかと思います。
しかし、これは重度の症状です。
軽い発作や普段の様子では、喘息と判断が難しい症状や風邪と思って我慢したり放置したり、といった場合があります。
以下のような症状が思い当たる方は喘息の可能性があります。
- ・咳の風邪がなかなか治らない
- ・よく咳き込む
- ・頻繁に痰がからむ
- ・就寝中に咳で目が覚める
- ・少し動くと息苦しい。息切れしやすい。
このような症状の場合、受診の判断が難しければ、ひとまず市販薬で様子を見るのも1つの方法です。
喘息の原因
喘息の直接的な原因は、何らかの原因により気管支が炎症を起こして、健康な方に比べて気道が狭い状態になることです。
この状態が慢性化し、少しの刺激で呼吸困難に陥ります。これが発作です。
気管支が炎症を起こして気道が狭くなる直接的な原因は、汚染された空気やタバコの副流煙など、環境が大きく影響している場合や、ハウスダスト・カビ・線香・動物のフケや毛・洗剤などの化学物質・花粉等のアレルゲンに反応している場合が多いです。
風邪や感染症が悪化して、そのまま喘息を引き起こす方もいます。
喘息は、アレルギー疾患のひとつですが、原因不明でストレスが大きく関係しているケースもあります。
喘息はセルフケアが大切
喘息の治療は、普段の体調と症状の管理と、発作を起こした時に静める治療の2本柱です。
喘息はセルフケアをしていく事が最も重要です。処方薬にせよ市販薬にせよ、しっかり体調管理をしていきます。
ここでは、セルフケアでの注意するべきポイントを解説します。
喘息発作をおこさないための体調管理
喘息発作をおこさないために、普段から体調管理には充分注意しましょう。
そのためには、充分な休養と栄養が第一です。過重労働にならないよう充分注意し、大変な時はなるべく周囲の助けを借ります。
育児や家事で休めない場合も、家族の協力を得られると良いです。
また、睡眠は充分とりましょう。寝不足や過労が喘息を引き起こすことがあります。
さらに、栄養バランスの良い食事は健康な体を作ります。無理なダイエットなどはせず、充分に栄養を取りながら適度な運動をするほうが、喘息が良くなるケースがあるそうです。
このように、常に過度なストレスをためないよう、リフレッシュできる時間も意識して持ちましょう。
喘息発作の引き金を作らない環境づくり
発作をただちに静める薬は市販では売っていませんが、自分で管理する事が重要です。
発作の引き金となるような環境はさけます。
以下は注意するべきポイントです。
- ・タバコの副流煙を吸ってしまいそうな場所には行かない
- ・自分も吸っているのであれば禁煙する
- ・満員電車等で香水などが苦手な方はマスクやハンカチで自己防衛する
- ・自宅の掃除はマメに行いホコリ・ダニ・カビのない部屋にするよう注意する
- ・カーペットや布団のダニ対策をする
- ・エアコンフィルターの掃除をまめにする
- ・空気清浄機を活用する
- ・線香やお香の煙に注意する
- ・洗剤や柔軟剤・消臭剤・殺虫剤などの化学物質を吸い込まないように注意する
(できれば自然由来のものに切り替える)
これらを徹底することで、発作を起こさずに体調を落ち着かせられる可能性があります。
空気と水の綺麗な土地に引っ越すなど、環境を変えるだけで症状が軽くなるケースもあります。
喘息のセルフケアを手助けしてくれる市販薬
体調と症状管理に役立ちセルフケアを手助けしてくれる市販薬を紹介します。
自律神経へ働きかける市販薬
主にβ2刺激薬です。
アレルギー症状が出にくくなるように自律神経を整えることをサポートしてくれる市販薬です。気管支の自律神経に働きかけることで、気管支を広げてくれる効果が期待できます。ただし、病院で処方されるβ2刺激薬吸入タイプや内服薬とは異なります。
咳を静める市販薬
キサンチン系気管支拡張薬という昔から使用されている成分の咳を静める市販薬があります。一般的な咳止めです。咳のほか痰が気になる方にも向いています。喘息に限らず風邪をひいた時の対処療法として用いられます。
咳がおさまらず夜も眠れない時の緊急用として、常備しておくと便利です。
気管支拡張を手助けしてくれる市販薬
気管支拡張の働きがあるβ2刺激薬のシールタイプであるホクナリンテープは、医療機関の処方のみで市販薬はありません。しかし、前述の自律神経へ働きかける市販薬、咳を静める市販薬ともに、処方薬ほどではないものの気管支拡張を手助けしてくる効果が期待できます。
β2刺激薬とキサンチン系気管支拡張薬両方が配合されているタイプもあります。
市販薬で改善しない時・喘息症状が重い時はすぐに医師に相談を
市販薬は、直接喘息を完全に治療してくれるものではありませんので、長期的な使用はさけます。
喘息の診断を受けている方が一時的に薬が切れてしまった時や、喘息外来への初診をためらっている方が試す場合に使用すると良いでしょう。
初診をためらっている方は、市販薬で症状が改善されない場合や、他に普段から服用している薬があって飲み合わせに不安がある場合はただちに医師に相談しましょう。
市販薬に頼るのは危険!喘息症状が悪化することも
市販薬は根本的な治療ではないため、喘息症状が悪化する危険性もあります。
市販薬は一時的な対処に過ぎず、喘息治療の根本である気管支の炎症をおさえて気道を広げる長期的な治療には向きません。
また、市販薬によっては喘息の悪化を引き起こす成分が入っているものもあるので注意が必要です。
医師の診断のもと最適な治療をしよう
喘息の種類や原因・症状によって、適切な治療が違います。喘息かそうでないかの診断も重要です。
また、喘息は軽めの症状のうちから治療することで、症状をコントロールする事ができ、悪化を防ぐことが可能です。
症状が気になるなら、医師への相談と医療機関での処方薬をおすすめします。
喘息の治療薬はどこで手に入る?
喘息の治療薬は、実際にどこで手に入るか解説します。
喘息の外来を受診する
喘息は、通常の内科や耳鼻咽喉科でも対応していますが、専門医の知見が安心です。
アレルギー科や呼吸器科、呼吸器内科などで喘息に対応しているか、喘息専門外来のあるクリニックで受診します。
オンラインクリニックの喘息外来を受診する
前述したクリニックがオンライン受診外来を設置している場合と、オンライン専用クリニックの喘息外来があります。
初診は検査等があるため実際の通院が必要ですが、その後の継続治療の処方はこちらが便利です。
喘息治療は市販薬に頼らず、おうち病院「オンライン喘息外来」へ
喘息治療は、市販薬に頼らず受診することをおすすめします。
初診ではない場合、薬が切れてしまってなかなか通院できない状態で市販薬を一時的に使用するのは、「なにもしないよりまし」といったところです。
あまりおすすめ出来ることではありません。
しかし、仕事や育児・家事が忙しくてなかなか通院できない状況もあるかと思います。
時間を作るのが大変だったり、遠くて面倒だったり、受診予約が取れなかったり様々な問題があるでしょう。
そんな時は、おうち病院「オンライン喘息外来」がおすすめです。
近所にアレルギーや喘息の専門外来、呼吸器科や呼吸器内科がなくて困っていても、多忙でも、症状がつらくてなかなか外出できなくても、おうち病院「オンライン喘息外来」なら、お住まいの地域の薬局薬店で、処方薬を受け取っていただけます。薬手帳があれば受診が可能です。
また、スキマ時間をWebからサッと予約でき、お時間になったらお好きな場所でスマフォやPCからオンラインで繋がっていただき受診できる手軽さですから、薬が切れる心配は少なくなります。
服用後24時間安心のアフターサポートもチャットでお気軽にご相談していただけます。
初診をためらっている方も、一度は検査通院していただき、その後の処方はオンラインに切り替えるなどが可能です。
※ただし、小児喘息(16歳未満)は対応していません。大人の喘息がメインになります。
喘息は適切な治療が大切。市販薬でごまかさずに受診しよう
市販薬は、処方薬がない時や病院に受診できない時に薬局に駆け込んだり、もしもの時のために常備しておいたり、といった使い方として重宝しますが、一時的な利用にとどめましょう。
喘息は、適切な治療が大切です。
市販薬でごまかしたり我慢したりせず、専門の外来へ速やかに受診しましょう。
まだ診断をうけておらず、喘息かどうかわからない方は、市販薬を試してみて症状の改善が見られなければ、早いうちに受診することをおすすめします。
適切な治療を継続的に行っていくなら、処方薬をきらさず忙しい合間でも気軽にサクッと処方箋をもらう事が可能な、おうち病院「オンライン喘息外来」を試してみてはいかがでしょうか。