コロナワクチン接種後の発熱、気になる副反応とは?

コロナワクチンの接種を検討している方としては、どのような副反応があるのか気になりますよね。特に発熱は不安な方が多いでしょう。

しかし、副反応はワクチンを接種したことで体の免疫反応が刺激されて働いているので、怖がることはありません。

本記事では、発熱をはじめとしたコロナワクチンの副反応について詳しく解説します。

コロナワクチンの副反応で発熱するのは「免疫反応」

ワクチン接種後、体内の免疫システムが反応し、抗体を作り始めます。

このプロセスで体温が上昇し、発熱が起こることがあります。正常な反応ですので、心配する必要はありません。

ただし個人差があり、体力のある方や若い方はない、筋肉を鍛えている方は発熱しにくい、とも言い切れません。若くても副反応で発熱する方もいれば、高齢なのに副反応が軽い方もいます。

ワクチンは、細菌やウイルスなどの弱毒化した病原体のかけらを与えることで、人の免疫系を刺激して、その病原体の抗体を作ります。これにより、その病気に対して強い体にする働きを持っています

この抗体を作っている過程で、副反応が起こるのです。

コロナワクチンの副反応による発熱は何度から?

コロナワクチンの副反応による発熱は、37.5℃程度から39℃まで、個人差があります。

多くの人が、37.5℃~38℃程度と微熱の範囲で、軽度です。38℃~39℃の中程度の方も少数報告があります。ごくまれに39℃以上の高熱の方もいます。

発熱の他、強い倦怠感や激しい頭痛を伴うケースもあります。

これらの反応は年齢や体格、基礎疾患等に関わらず、誰でも副反応として出る可能性があり、免疫反応として抗体を作っている過程ですので心配ありません。

コロナワクチンの副反応による発熱はいつからいつまで?

通常、コロナワクチンの副反応による発熱は、接種後24時間から48時間以内に始まり、1〜2日で自然に解消します。一部の人は3日程度発熱が続くことがありますが、それ以上続くことはまれです。

休日前に摂取するか、接種後2日間くらい休めるように日程調整しておくのがおすすめです。

なお、以下のような場合は、ただちに医療機関を受診しましょう。

  • ・発熱が3日以上続く場合
  • ・呼吸困難、激しい頭痛、発疹などの重篤な症状が現れた場合

薬を使うべき?コロナワクチンの副反応で発熱したときの対処法

コロナワクチン接種後の副反応による発熱に対して、解熱剤の使用は一般的に安全とされています。具体的には、アセトアミノフェン(パラセタモール)がよく使用されます。

アセトアミノフェン(パラセタモール)は副作用が比較的少ないため、コロナワクチン接種後の発熱に対しても推奨されます。

発熱以外のコロナワクチンの副反応

コロナワクチンの副反応について、発熱以外の症状も知っておきましょう。

コロナワクチンの副反応|注射部位の反応

コロナワクチンの接種後に注射した部位に反応が表れ、腫れたり、赤くなったり、痛むことがあります。多くの人がこれを経験します。

コロナワクチンは筋肉注射で、通常上腕外側に注射しますが、場合によっては腕が上がらなくなる、注射したほうの腕を下にして寝ることが出来ないなどの症状があることもあります。

通常は、数日以内で消えることが多く、3日~1週間で治まります。

コロナワクチンの副反応|胃腸症状

コロナワクチンの副反応で胃腸症状が表れる方がいます。吐き気・嘔吐や下痢が起こることがありますが、通常は軽度で一過性のものです。

脱水症状を起こさないように、水や電解質飲料(スポーツドリンクなど)をこまめに補給しましょう。食欲があれば消化の良い食事を取って安静にして回復を待ちます。

以下のような症状が見られる場合は、医療機関を受診しましょう。

  • ・症状が3日以上続く
  • ・激しい腹痛や持続的な吐き気
  • ・血便が見られる
  • ・著しい脱水症状(口の乾き、尿量の減少、めまいなど)

コロナワクチンの副反応|全身反応

コロナワクチンの副反応で倦怠感・疲労感・頭痛・筋肉痛・関節痛・悪寒・発疹などの全身反応を示すことがあります。

3日以上症状が続く場合や症状が重い場合は医療機関へ相談しましょう。

その他、非常にまれにアナフィラキシーショックを引き起こす場合もあります。

これらは接種直後に現れるのですが、接種後医療機関にしばらく滞在して様子を見ることが一般的のため、万が一の時でも安心です。平均的には15分くらい滞在しますが、心配な方は少し多めに30分くらい滞在し離れる場合でも近くにいると良いでしょう。

また、過去にコロナ以外でもワクチンでアナフィラキシーショックを起こしたことがある方は、接種前に医師に相談しましょう。

コロナワクチン接種の重要性

なぜコロナワクチンを接種すべきなのか、その重要性について解説します。

感染を予防するため

コロナワクチンを接種すれば、感染リスクが低減します。

日本国内で使われているワクチンでは、ファイザーとビオンテックが開発したワクチンは、臨床試験で発症予防効果が95%、モデルナのワクチンは発症予防効果が94.1%と報告されていました。

また、過去1度のワクチンより、2回目3回目4回目と定期的に摂取するとより体に抗体ができて、ワクチンの有効性が高まるとされています。

重症化を避けるため

コロナワクチンを接種する最も重要な理由は、重症化リスクを軽減することとも言えます。

過去にコロナワクチンを接種して、または罹患して新型コロナウイルスの抗体が出来ていても、半年1年と時間の経過とともに抗体が消え、免疫力が下がります。

ワクチンを接種すると再び免疫力があがり、感染してしまったとしても、重症化を大幅に避けることが期待できます。

変異株に対応するため

新型コロナウイルスは、ウイルスのタイプがどんどん変わっていきます。これを変異株と言います。

新しい変異株が出現すると、既存のワクチンの効果が低下してしまうことがあります。そのため新しい変異株に対応するワクチンが開発されます。

人の体の中では、いままでの抗体では対応しきれず、新たに感染してしまうリスクが高まるため、新たな変異株に対応するコロナワクチンを打つことをおすすめします。

コロナワクチンは2024年4月より自費に

2024年4月1日から、コロナワクチンの公費負担がなくなり、有料になりました。

しかし、コロナは終息したわけではなく、流行の波は今も繰り返し来ています。引き続き警戒し、感染予防対策を行うことが必要になってくるでしょう。

現在、ワクチンを接種したい方は、自費で接種が可能です。

厚生労働省の発表によると、2024年秋冬には各自治体での定期接種が始まるようです。対象は65歳以上か、重症化リスクを想定する基礎疾患をお持ちの方となります。

コロナワクチンは、安全性を確認し厚生労働省で薬事承認されたもの

コロナワクチンは、安全性を確認して厚生労働省で薬事承認されたものです。

薬事承認とは、厚生労働省が医薬品・医療機器・化粧品などの製造・販売を認めることです。厚生労働大臣が、薬機法に基づき有効性や安全性を審査して販売を許可します。

厳しい審査を通過し、有効性や安全性が確認された上で薬事承認されています。

さらに国内外からの症例報告を受けるなどして、最新情報を意識し安全性に努めています。

参照元:新型コロナワクチンの有効性・安全性について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

発熱などコロナワクチンの副反応が不安な時は経験者に聞いてみよう

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