【通院不用・スマホで完結】オンライン診療で保険適用される睡眠薬を紹介

不眠症で悩み、睡眠薬を検討されるあなたへ。

心療内科や精神科に通院するほどの症状か迷って通院をためらったり、多忙で通院する時間がとれなかったりの場合も、オンラインなら手軽に利用できます。また、気になる診療費も、保険適用となるので心配ありません。

本記事では、オンライン診療で処方可能な睡眠薬の種類と、保険適用について解説します。ぜひ受診の参考にしてください。

オンライン診療は不眠症治療の新しい選択肢

不眠症治療は、以前は通院しなければならず手間でした。

また、通院をためらう理由があったり多忙などにより、行きたくてもいけない状況がありました。

しかし、近年オンラインが増えて通院せず受診できるようになり、患者にとっての受診のハードルは低くなりました。

オンライン診療と通院を徹底比較

通常の病院などの通院と、オンライン診療のメリットデメリットについて、比較してみましょう。

<通常の通院(対面診療)とオンライン診療の比較>

通院(対面診療)オンライン診療
受診時の予約・初診はWebサイトか電話・2回目からは通院時に次の予約Webで予約
受診時間の選択診療時間が限られている早朝から深夜まで可能
受診時の待機Webで時間予約の病院でも待たされることもある予約した時間になったら、ビデオ通話にアクセスすると、即診療が開始され、待機時間なし
処方の薬を受け取る方法医師が処方箋を発行、薬局で薬を受け取る(※ほとんどの場合医薬分離で、受診した病院で薬を受け取れない)受診したオンラインクリニックで処方箋を発行しお住まいの地域で薬を受け取るか、直接自宅へ配送を選択
薬局での待機あり直接自宅へ配送を選択すると、待機時間なし
処方する睡眠薬の限定なし厚生労働省の指針により、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬など、依存性・離脱症状の高い薬剤の初診でのオンライン処方は原則として認められていない
処方後の異常が見られた時または疑問・質問がある時再度受診予約など手間がかかる365日24時間オンライン上で相談ができるサービスがある
プライバシーあまりない守られている
他の患者との接触あり薬の自宅配送を選択した場合なし
時間と距離の制約ありなし

オンライン診療の睡眠薬処方は保険適用される?

オンライン診療でも、診療代と睡眠薬の処方は保険適用されます。

ただし、オンライン・対面に関係なく保険適用に該当しない場合もあるので知っておいてください。

保険適用される場合

睡眠薬の処方で保険適用となるのは、、医師が不眠症と診断し、治療上必要と判断した場合です。

睡眠状況(寝つき、途中の目覚め、朝の目覚めなど)、不眠の期間、日中の影響、生活習慣、既往歴、服用中の他の薬、アレルギーなどについて詳細な問診が行われます。

不眠の症状が一時的なものでなく、一定期間(例えば1ヶ月以上)続き、日中の生活に支障をきたしていることなどが診断の基準のひとつです。

保険適用されない場合

以下のようなケースでは、保険適用に該当しません。

  • 症状が軽く不眠症と診断されない時、患者が過度に睡眠薬を希望する場合など、医師が治療上必要ないと判断した場合
  • 一時的な睡眠不足を補うためや、パフォーマンス向上、美容目的など治療目的以外での使用する場合
  • 厚生労働省が定める保険診療の範囲外の治療を受ける場合(例:睡眠をサポートするサプリメント利用などは、保険適用外)

オンライン診療で処方可能な保険適用の睡眠薬

オンラインで処方可能な保険適用の睡眠薬を、詳しく解説していきます。

どのような薬が処方されるか知っておきましょう。

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬

脳の興奮を抑えるGABA(脳の神経伝達物質)の働きを強めることで、鎮静作用、催眠作用を発揮します。

同様にGABAへ働きかけるベンゾジアゼピン系睡眠薬よりも、抗不安作用、筋弛緩作用が少ないため、危険リスクが低いと言われています。

依存性・離脱症状もベンゾジアゼピン系よりは低いとされていますが、全くないわけではありません。

<主な薬剤(薬品名)>
ゾルピデム(マイスリー)、エスゾピクロン(ルネスタ)、ゾピクロン(アモバン)

<こんな方におすすめ>
寝つきが悪いなど、入眠困難を改善したい方

  • 即効性があるため、服用後すぐに布団に入ります。布団に入らないでいると、異常行動を起こす危険性が高まります。

<注意点>

  • 持ち越し効果(翌朝の眠気やふらつき)がベンゾジアゼピン系と比較して少ないとされていますが、まったくないわけではありません。

オレキシン受容体拮抗薬

覚醒を維持する神経伝達物質オレキシンの働きを抑えることで、自然な眠気へと導きます。

従来の睡眠薬では脳の興奮状態を静めて急激に眠気を誘う作用ですが、それとは異なり、自然な眠りに近い覚醒状態からの移行を促します。依存性や離脱症状のリスクが低いとされています。

<主な薬剤(薬品名)>
スボレキサント(ベルソムラ)、レンボレキサント(デエビゴ)

<こんな方におすすめ>

  • 入眠困難を改善したい方
  • 中途覚醒を改善したい方

<注意点>

  • 翌朝に眠気が残ることがあります。
  • 悪夢を見るなどの副作用が報告されることがあります。
  • 効果を実感するまでに数日かかることがあります。

デュアルオレキシン受容体拮抗薬

オレキシン受容体拮抗薬より、さらに安全性を求めて開発された新薬のため、オレキシン受容体拮抗薬としての既存薬品に比べて半減期(薬が体に残っている時間)が短く、眠気・ふらつき・頭痛・日中の活動の著しい低下など翌朝への持ち越し効果が少ないとされています。

<主な薬剤(薬品名)>
ダリドレキサント(クービビック)

<こんな方におすすめ>

  • 入眠困難に悩む方
  • 従来の睡眠薬に不安がある方
  • 自然に近い眠りを希望する方
  • 不眠に悩む高齢の方

<注意点>

  • 自然な眠りの仕組みに働きかけるため、効果を実感するまで時間がかかる可能性があります。
  • 人によっては効果が充分に得られない場合があります。

メラトニン受容体作動薬

脳内で睡眠・覚醒リズムを調整する睡眠ホルモン「メラトニン」の働きを補強し、自然な眠気を誘います。身体が本来持っている睡眠のメカニズムに働きかけ、体内時計(概日リズム)を整え、健やかな眠りへと導きます。

そのため、依存性や離脱症状のリスクが低いとされています。

<主な薬剤(薬品名)>
ラメルテオン(ロゼレム)

<こんな方におすすめ>

  • 入眠困難を改善したい方
  • 睡眠リズムを調整し睡眠の質を向上させたい方

<注意点>

  • 効果を実感するまでに数日から数週間かかることがあります。
  • 肝機能障害のある方や、特定の薬剤を併用している場合は注意が必要です。

漢方薬

漢方薬は、緊張や不安を静めリラックス効果を促すことで健やかな眠りへと導く可能性があります。

主に使用される漢方薬は主に以下の通りです。

酸棗仁湯(サンソウニントウ)

入眠困難・中途覚醒の方に。興奮を静めて心を落ち着かせ、睡眠を促す作用があります。

加味帰脾湯(カミキヒトウ)

精神的なストレスや疲労による不眠や不安のある方に。気血(生命活動の源泉となるエネルギーと血液)の不足を補い、心身を落ち着かせます。

抑肝散(ヨクカンサン)

イライラや神経過敏、感情の浮き沈みが激しい方に。興奮状態を鎮め、精神を安定させます。(高齢者や子どもの神経症状にも良い)

半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)

ストレスから来る喉の違和感・胃腸に不調のある方に。気のめぐりを改善し、心身の緊張を和らげ睡眠にも良い影響をもたらします。

<注意点>

  • 即効性はなく、効果を実感するまでには数日から数週間かかります。
  • 自然由来の原料で作られているため、原料によるアレルギー以外の副作用の心配はほとんどありませんが、体質により向き不向きがあります。

オンライン診療で処方できない保険適用の睡眠薬

オンラインで診療では処方が難しい睡眠薬について解説します。

薬によっては、初診でなく再診であれば処方可能な場合もありますので、押さえておきましょう。

ベンゾジアゼピン系睡眠薬

ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、即効性があり強い鎮静・催眠作用があるいっぽうで、依存性や離脱症状等の危険リスクが高いため、オンライン診療では処方されない場合が多いです。

「当クリニックでは処方しません」と明示しているオンラインクリニックは安全性を重視しているため、信頼できるクリニックである可能性が高いでしょう。

当おうち病院では、「依存性の高いベンゾジアゼピン系睡眠薬(ユーロジン、ドラール、ハルシオンなど)については、処方を行わない方針を取っています」と明示しています。

向精神薬

厚生労働省では、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を示しています。

抗うつ薬、抗精神病薬、抗不安薬などは、指針の中の「オンライン診療で処方を受けるに当たって注意が必要なお薬」に含まれています。

そのためオンライン診療では、向精神薬(抗うつ薬、抗不安薬、睡眠導入剤(睡眠薬)など)の処方は原則初診では行いません。ここで言う睡眠導入剤(睡眠薬)は、上記の危険度の高いベンゾジアゼピン系睡眠薬を指します。

参照元:オンライン診療で処方を受けるに当たって注意が必要なお薬|厚生労働省

オンライン診療なら保険適用の睡眠薬を誰でも受け取れる

オンライン診療でも処方可能な保険適用の睡眠薬がわかりましたが、誰でも受け取れるわけではありません。

処方を受け取ることが難しい患者について説明しておきます。自身が当てはまる場合、適切な対処が必要です。

オンライン診療では睡眠薬を処方できない患者

厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」では、医療機関がオンライン診療を安全かつ適切に行うための基準や手順を示しています。

指針によると、「基礎疾患等の情報が把握できていない患者さんに対する、特に安全管理が必要な薬品(精神神経用剤、糖尿病用剤等)は処方できません。」とあります。

また、他の疾患の疑いがあり対面診療での検査が必要な場合、例えば睡眠時無呼吸症候群の疑いなどの時は対面診療での検査をすすめ、その場では処方しないことがあります。

参照元:オンライン診療について 国民・患者の皆様へ|厚生労働省

オンライン診療では睡眠薬の処方に注意が必要な患者

睡眠薬の処方には、オンライン対面に関係なく、注意が必要な場合があります。

それらの場合、オンラインではなく対面で主治医や各々の専門医の受診が必要です。

注意が必要な患者は以下の通りです。

  • 肝臓や腎臓の疾患を持っている方は、睡眠薬によっては、副作用のリスクが高まります。
  • 高齢の方は、朝への持ち越し効果・ふらつきによる転倒・骨折のリスクが懸念されます。また、睡眠薬の種類によっては、認知機能の低下や、意識障害を引き起こす可能性があります。
  • 肺性心、肺気腫、気管支喘息などの呼吸器疾患を持つ患者は、睡眠薬によっては呼吸抑制が起こりやすいため禁忌となっています。
  • 妊娠中や授乳中の女性は、胎児や授乳への影響は少ないとされているが、最小限に抑えるべきです。

保険適用の睡眠薬を受けとれるオンライン診療の窓口

保険適用の睡眠薬を受け取れるオンライン診療窓口は、現在多岐にわたります。

これらの情報をふまえて、自分が受診しやすいと思ったところを選択しましょう。

オンラインクリニックの不眠外来・睡眠外来

オンライン診療専門で行っているクリニックの、不眠外来または睡眠外来で処方してもらえます。不眠外来(睡眠外来)には睡眠に知見のある専門医師が在籍しています。

24時間365日Webで受付しているところであれば、多忙で通院になかなか時間をさけない方にとってもスキマ時間で可能なので、便利です。また、いつ何があっても安心できるでしょう。

専用のアプリやWebシステムを利用して、予約から診察、決済、処方箋の送付まで完結でき、通院へのハードルが高い方におすすめです。

通常の病院・クリニックのオンライン窓口

普段から通っている「かかりつけ医」や、以前受診したことのある病院・クリニックがオンライン診療に対応している場合があります。

原則として、オンライン診療は「かかりつけ医」が行うことが基本とされており、対面診療と組み合わせることが通例です。症状が安定していて経過報告と処方箋のみの時にはオンライン、時々対面で患者の様子を見るため対面診療を行います。持病のある方はこちらを活用することもあります。

診療予約には制限があり、24時間365日とはいかない場合が多いです。

大学病院や総合病院のオンライン診療

最近では、大学病院や大規模な総合病院でも、オンライン診療を導入するところが増えています。

特に、遠隔地に住む患者さんや、病状が安定していて定期的な確認が必要なケース、専門性の高いセカンドオピニオン、一定期間通院実績のある患者や入院実績のある患者の経過報告など、再診で利用されるケースが多いです。

不眠症においてもオンライン外来がある病院もありますが、多くの場合は事前に紹介状や詳細な診療情報の提出が求められることがあります。

オンライン診療で保険適用の睡眠薬を受け取る簡単5ステップ

オンライン受診して薬を受け取るための、一般的な流れを紹介します。スマホで簡単にできます(PCやタブレットでも可能)。これを参考にぜひトライしてみてくださいね。

STEP1.オンライン診療に登録する

受診したいオンラインクリニックの、WEBサイトの案内にしたがい、WEBページ上か指定のアプリでアカウント登録をまず行います。

個人情報と決済方法の登録を行います。支払い方法はクレジット登録のことが多いので、クレジットカードの情報が入力できるようあらかじめ準備しておきましょう。

個人情報の入力は、診察以外で使用されることはないためご安心ください。オンラインクリニックのサイトでは、セキュリティはしっかりしています。

STEP2.スキマ時間を予約する

次に、あなたの空き時間を予約します。

クリニックによっては、選択時間が幅広く早朝・夜間や土日祝日も選べる場合があります。また、24時間365日WEB受付を行っており、診察時間も早朝から深夜まで可能なところもあります。緊急の時や1日中仕事や育児家事で多忙のため、なかなか時間がとれない方などは、これらのシステムが役に立ちます。

クリニックによっても違うので、サイトの説明をご確認ください。

STEP3. 問診票に回答する

予約後、問診票に回答します。案内に従い症状や相談したい事などを入力していきます。

スマホでも完結しますが、このような文字を打つのがスマホよりPCで打つ方が得意という方は、パソコンからのアクセスでも予約できます。

自分の症状や体質、既往歴、飲んだことのある薬、アレルギーを持っていればその情報などを入力できるよう把握しておきましょう。

あらかじめ状況が詳細にわかると診察がスムーズです。

STEP4.オンライン診療を受ける

予約した時間になったら、ビデオ通話で診察を受けます。顔を出さず耳だけ参加というのはご遠慮ください。顔色等を見るためビデオカメラはオンにしていただきます。

これは、厚生労働省によるオンライン診療のガイドラインでも定められています。チャットやメールのみで診察することは出来ません。

顔色を見るため、濃いメイクは控えていただきます。カメラやライトによる大幅な加工や色の調整はせず、自然に近い方が望ましいです。

STEP5.処方箋発行・睡眠薬の受け取り

診察後は、処方箋が発行されます。睡眠薬の受け取りは、ほとんどのオンラインクリニックでご自宅へ配送のサービスを行っています。また、ご自宅の近くの薬局で受け取ることが可能なクリニックもあり、選択が可能な場合が多いです。

睡眠薬を受け取ったあとも、服薬後の不安はつきもの。アフターフォローがしっかりしているクリニックを選びましょう。診察後、チャットで相談できるサービスのあるところがおすすめです。

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近年、依存性の高い睡眠薬の使用について心配の声を聞くことも少なくありません。そのため、「おうち病院 オンライン不眠症外来」では患者の安全を考慮し、依存性の高いベンゾジアゼピン系睡眠薬(ユーロジン、ドラール、ハルシオンなど)の処方を行わない方針を取っています。

代わりに、ラメルテオン(ロゼレム)やレンボレキサント(デエビゴ)など、より依存性の低い薬剤を中心に処方しています。

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