喘息をおさえる効果的な治療法と日常生活の管理テクニック

喘息の治療は、完治させることではなく、症状をコントロールして上手に付き合っていくことが目的に行われます。大きな発作がほぼ起こらず安定していれば治療は上手くいっていると言えます。 本記事では、喘息にはどのような治療があるのか解説します。また、自宅での自己管理や症状のコントロールについても合わせてお伝えします。

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喘息の治療は、完治させることではなく、症状をコントロールして上手に付き合っていくことが目的に行われます。大きな発作がほぼ起こらず安定していれば治療は上手くいっていると言えます。

本記事では、喘息にはどのような治療があるのか解説します。また、自宅での自己管理や症状のコントロールについても合わせてお伝えします。

喘息とは

喘息について、あらためて症状や原因について確認していきましょう。

喘息の主な症状と発作

喘息の症状は、軽めのものから重度のものまで様々です。

  • ・時々息苦しい
  • ・咳が止まらないことがある
  • ・咳で寝苦しい
  • ・息苦しくて横になれない
  • ・少し運動しただけで息切れする
  • ・ヒューヒューゼイゼイと呼吸音(喘鳴)がする
  • ・空気が悪い、カビ臭い、タバコの煙があるなどの場所で呼吸が苦しくなる

明らかな発作から、一見風邪か体力のなさくらいの判断で、見落としがちな軽い症状まで様々です。しかし、軽いうちに早めに治療を進める方が悪化を防ぐことができるので、早めの対処をおすすめします。

喘息の原因

喘息が起こる原因は、ホコリ・ダニ・カビ・動物のフケや毛・花粉などのアレルゲン、汚染された空気・急激な気温や気圧変化・タバコの煙や化学物質(香水・洗剤・スプレー類)など外からの刺激です。

風邪や感染症が引き金となるケースもあります。

例えば、日常的にタバコ等の副流煙や汚染された空気にさらされていると、気管支が炎症を起こしはじめ、次第にいわば喉が赤く腫れあがったような状態になります。それが健康な体と比較して空気の通り道(気道)が狭くなっている状態です。

慢性的にその状態になり、ある時何かが引き金になってさらに気道が狭まり、呼吸が苦しくなる、これが発作です。

つまり、普段発作がなく普通に暮らせていても、気道は炎症を起こしたままなので、いつ発作を起こすかわからない危険性があります。

喘息に効果的な治療方法は2種類

喘息は、発作を一度起こすとそのダメージから悪化すると言われています。そのため、喘息の治療は、発作の対処だけではなく発作を起こさないようにすることが重要視されています。

したがって、喘息の治療は、発作を起こさないように体調と症状の管理をして、いわば喘息をコントロールする長期的治療と、発作を起こしてしまった時に発作を静める緊急治療の2種類で進めていきます。


これには、本人の毎日の管理も必須となるので、医師と患者の二人三脚が非常に重要となります。

喘息の症状を防ぐための継続的な治療方法・薬

継続的な治療に用いる薬を長期管理薬(コントローラー)と言いますが、ここでは喘息をおこさないための継続的な治療方法や長期管理薬について解説します。

気管支の炎症をおさえる吸入ステロイド薬

長期管理薬で最も使用されているのが、吸入ステロイド薬です。内服薬と違い直接気管支に届くため、治療したい場所のみに働きかけることができます。

3日~1週間ほどで効果が出始め、気管支の炎症をおさえる働きをしてくれます。使用を止めるとただちに効果がなくなるため、長期間にわたって毎日使用します。

ステロイドは副作用が心配されるものですが、内服薬の100分の1と非常に少量で効くので、副作用のリスクは低いと言えます。


ただし、吸入後は口内を良くうがいし、口の中に残った薬を洗い流す必要があります。

気管支を広げる長時間作用性β2刺激薬

長時間作用性β2刺激薬は、気管支の拡張に作用してくれます。

吸入薬、内服薬、貼り薬がありますが、内服薬はリスクも大きくあまり使用されていません。

吸入薬は、長時間作用性β2刺激薬だけのものと、吸入ステロイド薬との配合とあります。

貼り薬は、ホクナリンテープと言って、気管支に近い場所へ貼って長時間呼吸を楽にしてくれますが、敏感肌の方はかぶれることがありますので、何度も同じ箇所に貼らないように注意が必要です。

喘息の発作を静める緊急治療方法・薬

喘息の発作を静める緊急治療と、使用する薬について解説します。発作時に自宅で対応する治療薬です。喘息の発作を静める薬を発作治療薬(リリーバー)と言います。

気管支を広げる短時間作⽤性吸⼊β2刺激薬

短時間作⽤性吸⼊β2刺激薬は、同じβ2刺激薬でも長時間作用性と違い即効性があります。喘息の発作時に気管支拡張に働き、すぐに呼吸を楽にしてくれる吸入薬です。

噴射と吸入のタイミングを合わせないとうまく届かないため、自宅ではスペーサーなど携帯できる吸入補助器具を使用することで呼吸困難時でも吸入しやすく、確実に気管支に届くようにします。

経口ステロイド薬

短時間作⽤性吸⼊β2刺激薬を使用しても発作がおさまらない時などによく用いられるのが、経口ステロイド薬(内服薬)です。短時間作⽤性吸⼊β2刺激薬ほどの速効性はありませんが、長期管理薬の吸入ステロイド薬と違い速効性があります。

自宅で対処しても苦しい時は病院へ

それでも症状が改善されない時や、横になると息苦しく上半身を起こしていないと息が出来ないほどの時は、直ちに病院を受診しましょう。

呼吸困難が続いてチアノーゼ状態になる可能性があります。

自宅で様子を見るとしても、短時間作⽤性吸⼊β2刺激薬を20分おきに吸入し、3回吸入しても発作が静まらない(1時間たっている)時は、病院での治療が大切です。もしも緊急を要すると感じたら、夜間などは救急車も視野に入れます。

病院では、点滴や酸素吸入、注射などで緊急治療をします。

喘息の治療は自己管理が大切

喘息の治療は、症状や体調、薬の管理など、自己管理がとても大切です。

喘息をコントロールする体調管理の方法

症状をおさえ喘息をコントロールするために、普段体調や症状の管理をしっかり行いましょう。

管理方法としては、以下のようなものが挙げられます。

  • ・毎日決められた処方薬はしっかり守る
  • ・体調が落ち着いても勝手に自己判断で薬をやめない
  • ・ちょっと変だなと思う時に無理をしない
  • ・充分な栄養と休養を取る
  • ・ストレスをためない

喘息発作を引き起こす環境を回避する方法

喘息発作を引き起こす事柄を知り、なるべくその環境を回避します。

以下のような方法があります。

  • ・タバコは吸わない。副流煙にも気を付ける
  • ・空気清浄機を用いる
  • ・ペットがいる場合は毛やフケ対策をする
  • ・香水やスプレー等の化学物質をさける
  • ・満員電車等でもマスクやハンカチで自己防衛する
  • ・部屋はマメに掃除し、ホコリ・ダニ・カビ対策をする

また、喘息にかかった際は重症化リスクの高いインフルエンザやコロナなどの感染症にも注意しましょう。

喘息の治療はどこを受診すれば良い?

喘息の治療が出来る医療機関を解説します。

喘息の外来で治療する

子どもの場合は小児科が主ですが、大人は喘息外来を受診します。

喘息は、内科や耳鼻咽喉科でも対応していますが、アレルギー科や呼吸器科、呼吸器内科などの専門が良いでしょう。より専門性の高い治療が期待できます。

喘息との長い付き合いや症状のコントロールを考えれば、専門外来をおすすめします。

オンラインクリニックの喘息外来を受診して治療する

通院するクリニックのオンライン枠と、オンライン専用のクリニックの喘息外来があります。

症状が安定していて処方箋のみ欲しい時、多忙で通院が難しい時はこちらが便利です。

喘息の治療なら、おうち病院「オンライン喘息外来」

喘息の治療は根気が必要ですが、仕事や家事・育児等、多忙でなかなか病院に行けない事もあるのではないでしょうか。

アレルギーや喘息の専門外来が近くになくて遠方まで通うのは面倒、時間が取れない、症状がつらくてなかなか外出できない、など通院が困難な方は、おうち病院「オンライン喘息外来」がおすすめです。

お薬手帳があれば受診が可能で、お近くの薬局薬店で、処方薬を受け取っていただけます。

また、Webで空き時間をサクッと予約でき、お時間になったらスマフォやPCからオンラインで受診でき、お待たせしません。オンラインなのでネット環境さえあればどこからでも受診可能です。

初診での検査と診断だけは病院に通院していただく必要がありますが、その後の継続治療には、オンラインが時間を取らずに便利です。

※ただし、小児喘息(16歳未満)は対応していません。大人の喘息がメインになります。

喘息の継続的な治療は手軽なオンラインへ

喘息は、うまく付き合って症状をコントロールしましょう。長期目線でじっくり治療していく事が必要です。

喘息の継続的な治療は、多忙な中でもご利用しやすい手軽なオンラインを検討してみてはいかがでしょうか。

服用後24時間安心のアフターサポートもチャットでお気軽にご相談していただけます。