コロナワクチンの後遺症、心配するべき?知っておくべきポイントと対策

コロナワクチンの後遺症が心配で、ワクチン接種をためらう方はいるのではないでしょうか。

コロナワクチンを接種するメリットと、想定されるリスクを比較してじっくり検討される方も多いかと思います。

本記事では、コロナワクチンの後遺症について、知っておくべきポイントと対策を解説いたします。正しく知れば、過度に心配する必要はないかもしれませんので、ぜひ参考にしてください。

報告されているコロナワクチンの後遺症と対策

コロナワクチンの後遺症として、報告されている症状などを解説します。

コロナワクチンを接種した直後に発生した症状は、ほとんどは副反応として一過性のもので終わります。

しかし、まれに長引く場合があり、これらは後遺症の可能性が考えられます。症状は一般的には軽症ですが重い症状も少数ですが報告されています。

主な症状と対策は下記の通りです。自宅で様子を見ながら対策したうえで、長引く場合や心配な場合は医師に相談しましょう。

症状対策
疲労感・倦怠感・充分な休息と睡眠をとる
・バランスの取れた食事で栄養補給をする
・軽い運動で血行を促す
頭痛・発熱・充分な水分補給をする
・静かな場所で安静にする
・必要に応じて 市販の鎮痛剤を使用する
関節痛・筋肉痛・入浴等で体を温める(お湯はぬるめ)
(注:接種直後の場合は接種部位周囲を冷やす)
・軽いストレッチで筋肉をほぐし、血流をよくする
・必要に応じて市販の鎮痛剤を使用する
呼吸困難や息切れ・深呼吸やヨガ、瞑想などでリラックスする
・軽い運動をする
神経系の異常
(しびれやめまい)
・安静にして過度な動きを避ける
・バランスの取れた食事で栄養補給をする
睡眠障害・規則正しい生活リズムを保つ
・寝る前にリラックスできる環境を整える
・カフェインやアルコールの摂取を控える
記憶力・集中力の低下
ボーッとする感覚
(ブレインフォグ)
・充分な睡眠をとる
・ストレスを軽減させる
・専門医へ受診する
心筋炎や心膜炎・充分な安静を保つ
・専門医へ受診する

コロナワクチン後遺症の疑いがある場合は医療機関へ相談を

上記、コロナワクチン接種後の後遺症として報告された主な症状と、自宅での対策を表にまとめした。いずれも副反応であれば2,3日で収まる傾向が多いです。

しかし、3日以上続くようであれば、後遺症の可能性が高いです。その場合は医療機関へ相談しましょう。3日たたなくても、症状が重い場合は医師に相談します。

また、胸の痛みや動悸、息切れを伴う心筋炎や心膜炎の症状を訴えるケースは循環器内科医の診察が、集中力の低下など頭がボーッとする時は脳神経科への受診が必要です。

コロナワクチンの後遺症と副反応の違い

コロナワクチンの後遺症と副反応は混合されがちですが、違います。

ここで、後遺症と副反応の違いをまとめました。

副反応後遺症
発生のタイミングワクチン接種直後から数日以内に見られることが多い副反応と見られていたものが長引く、または副反応が数日で治まった後に新たな症状が発生する
症状の内容一時的な症状で、一般的には軽度長引く症状や予期しない症状、重篤な場合もある
持続期間通常は数日から1週間程度で自然に改善数週間以上続く場合がある
対処の仕方自己管理が可能。必要に応じて解熱鎮痛剤等を使用する自己管理が難しい。医師の診断と治療が必要になることが多い

コロナワクチンの後遺症

コロナワクチンの後遺症は、副反応が数日で治まった後に、新たな症状が発生する事が多いです。長引く症状や予期しない症状が多く、例えば、長期間の疲労感や持続的な頭痛、まれに心筋炎などがあります。

症状が数週間続くなど長引く傾向にあり、自分では体調の管理が難しい状態になるため医師の診断が必要です。

自律神経のバランスを整える治療や、筋肉をほぐす治療、血流をよくする治療等、症状に合わせた治療を行うことで症状は改善します。

コロナワクチンの副反応

コロナワクチンの副反応は、ワクチン接種直後から数日以内に発生します。

一時的な症状で、一般的には軽度です。例えば、注射部位の痛み、倦怠感、頭痛、発熱などです。まれに39℃以上の高熱になるケースもありますが、ごく少数で、多くの人は37.5℃~38℃代と微熱の範囲です。

数日から1週間程度で自然に改善します。

まれにワクチンのアレルギー反応を示す方もいますが、接種したとたん気分が悪くなる、アナフィラキシーショックを起こすなどがおきたらすぐに対処できるように、接種会場では、接種した方は15分から30分はそのまま待機する事になっています。

コロナワクチンの後遺症は心配すべきか? 

コロナワクチンの後遺症を心配すべきでしょうか?それともワクチン接種をするべきでしょうか?正しく知って、選択していただければと思います。

コロナワクチン後遺症になる人はどんな人か

年齢や体格、基礎疾患等、一概に言えない。若くて一見健康なのに、という例もある。

いくつかの要因が重なって後遺症リスクになる可能性もある。

コロナワクチンの後遺症になった人はどんな人かは、一概に言えず、今だ因果関係は明確ではありません。

しかし、一部の研究では、以下のような方だと後遺症のリスクがあると指摘されています。

  • ・免疫系疾患の人や、免疫機能を抑制する治療を行っている人
  • ・糖尿病や心疾患などの慢性疾患を持つ人
  • ・肥満や虚弱体質等で免疫機能が弱い人(よく風邪をひくようなタイプ)

コロナワクチン後遺症になるリスクは限りなく低い

後遺症は非常にまれで、ほとんどの人が副反応のみで済みます。リスクは個人差がありますが、ワクチン接種のメリットが後遺症や副反応のリスクを大きく上回ります。

以下の表は、長引く症状でワクチン接種の後遺症と見られる事例の報告結果です。

(2020年新型コロナワクチン接種が開始された初期の調査を追加分析した結果)

調査対象人数10日目以降にも
症状が持続
31日以上
症状が持続
1回目接種後19,784名0.64%0.01%
2回目接種後19,542名1.08%0.03%
3回目接種後4,323名1.50%0.12%
4回目接種後3,375名1.13%0.03%

参照元:新型コロナワクチンQ&A|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

後遺症を恐れすぎずコロナワクチンの接種を

コロナワクチンは、後遺症を必要以上に恐れず、接種を検討する事も大切です。

推奨される理由と、安全性や有効性を知って判断しましょう。

コロナワクチン接種が推奨される理由

今のところ、コロナワクチン接種は、後遺症のリスクより感染予防のメリットが上回ります。コロナワクチン接種が推奨される理由は以下の通りです。

  • ・感染予防

コロナワクチン接種により感染リスクを低減することができます。

  • ・重症化リスクの低減

例え感染してしまったとしても、重症化を避けられる可能性があります。

  • ・コロナ後遺症の予防

コロナワクチンの接種者は未接種者に比べ、コロナ感染後の後遺症リスクを避けられる可能性が高いです。

  • ・変異株対応

変異株と呼ばれる、新型コロナウイルスの変化した型が流行ると、既存のワクチンでは予防しきれないことがあります。そのため、新たな変異株に対応するワクチンが開発されます。

変異株の流行から身を守るために、定期的なワクチン摂取が推奨されます。

コロナワクチンの安全性

コロナワクチンは安全か、メディアでもいろいろな情報が流れ、実際のところどうなのだろうか?と不安を感じる方も多いでしょう。

コロナワクチンは、一般的な医療現場に出回るにあたり、国の厳しい審査を経て安全性が確認され厚生労働省で薬事承認されたものです。そのため安全性は高いと言えます。

薬事承認とは、厚生労働大臣が薬機法(医薬品・医療機器・化粧品などの製造・販売に関する法律)に基づき、有効性や安全性を審査して販売を許可することです。

また、今もなお多くの国や機関で研究や分析を重ね、モニタリングしています。開発も研究も日清月歩で進んでいます。

国内外の症例など新しい情報も収集しながら、さらなる安全に努めています。

参照元:新型コロナワクチンの有効性・安全性について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

コロナワクチンの後遺症が不安ならコミュニティで情報交換がおすすめ

ここまで、コロナワクチンの後遺症について過剰に怖がる必要がないことをお伝えしましたが、それでも不安で接種を迷っている人もいるかと思います。

そういった方は、同じような悩みを持っている方と交流し、情報交換をするのがおすすめです。

しかしご近所や職場などで安易にコロナワクチンの話題ができない方や、聞きにくいと感じる方もいるでしょう。

そのような場合、オンラインコミュニティがおすすめです。

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専門家にも気軽に質問できるので、コロナワクチンに関する新しい情報が手に入ります。