うつ病の症状のひとつに「ずっと寝ている」という状態があります。家族としては「どうにかして起こしたほうがいいのでは?」と心配になるかもしれません。
しかし、無理に起こそうとするのは逆効果になることもあります。
本記事では、うつ病でずっと寝ている理由や、その対処法について、家族ができるサポートや治療的なアプローチを解説します。
目次
うつ病でずっと寝てるのは甘えじゃない!適切な対処法を行うことが大切
うつ病の症状のひとつとして、ずっと寝ている過眠状態の場合があります。決して甘えではありません。まずは、うつ病に伴う睡眠の変化について確認してみましょう。
うつ病の睡眠症状を知って適切な対処法を取ろう
うつ病と睡眠は密接に関係しており、睡眠に関する症状は、うつ病の重要なサインのひとつです。具体的には、以下のような症状が現れることがあります。
うつ病の睡眠に関する症状の例
- 夜中に何度も目が覚めてしまう
- 朝早く目が覚めて、その後眠れない
- 寝つきが悪く、布団に入ってもなかなか寝付けない
- 日中も強い眠気を感じる
- 長時間寝ても疲労感が抜けない
これらの症状は、ストレスや他の原因による睡眠障害でも見られるため、うつ病かどうかを判断するには、以下の項目も確認することが大切です。
うつ病に見られるその他の症状の例
- 気分の落ち込みや憂うつ感が続く
- 以前は楽しめていたことにも興味が持てなくなる
- 食欲が極端に落ちる、または過食になる
- 物事に集中できず、考えがまとまらない
- 自分を責めてしまい、自分には価値がないと感じる
- 死について考えたり、自殺願望を抱いたりする
これらの症状が複数当てはまる場合は、睡眠障害はうつ病が影響しているとの判断が適切です。
ずっと寝ているからと言ってうつ病とは限らない
過眠の症状は、うつ病だけでなく、他の疾患が考えられることがあります。例えば、睡眠時無呼吸症候群やナルコレプシーといった睡眠障害、甲状腺機能低下症などの内分泌疾患などが挙げられます。
また、一時的な過眠状態は、過度なストレスや疲労、時差ボケなどが原因で起こることもあります。
夜は眠れているはずなのに、日中強い眠気を感じる場合は、睡眠の質が低下している可能性も考えられます。
もし、睡眠に関するトラブルでうつ病ではないと感じたら、まずは睡眠外来や耳鼻科など、専門の医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けましょう。
うつ病でずっと寝ているのはなぜ?
うつ病で長時間寝てしまうのは、脳と体が発しているSOSのサインです。心が疲れ切っている状態であり、ご本人を責める必要は全くありませんし、ご家族もご自身を責めないでください。
ここでは、うつ病によって過眠が引き起こされる主な理由について解説します。
エネルギー不足(脳の働きの低下)
うつ病になると、強い気分の落ち込みや意欲・気力の低下が起こります。そのため、「とにかく眠りたい」「動けない」「何もやる気が起きない」と感じやすくなります。
これは、脳内の神経伝達物質であるセロトニンやドーパミンなどが不足し、幸福感や達成感が得られにくくなっていることが原因と考えられます。
脳のエネルギーが不足し、活動を維持することが難しくなるため、休息を求めるように体が反応するためです。
体内時計(概日リズム)が乱れる
セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質の不足は、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌にも影響を与え、体内時計を狂わせます。
その結果、夜中に何度も目が覚めたり、朝早く目が覚めてしまったり、昼夜逆転の生活になったりと、睡眠に関する様々な問題が生じます。
また、自律神経のバランスも崩れ、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなることで、睡眠の質が低下し、日中の眠気や倦怠感につながることもあります。
逃避反応(心を守るための防衛反応)
「起きても何もできない…」という無力感や、過大なストレスから現実逃避したい気持ちから、無意識に眠ることでストレスから逃れようとすることがあります。これは、心が過剰なストレスから身を守ろうとする防衛反応の一つです。
睡眠は、心身を休息させ、ストレスから一時的に解放する役割を果たします。しかし、過度な睡眠は日常生活に支障をきたし、うつ病の症状を悪化させる可能性もあるため、注意が必要です。
今日からできる!うつ病でずっと寝ている時の対処法
ずっと寝ていたいと感じるならば、無理に頑張ろうとせず、心と体を休ませてあげてください。
家族は心配かもしれませんが、焦らずに温かく見守ってあげてください。何もできないように見えても、心の中では葛藤を抱えているかもしれません。
まずは、できることから始めましょう。例えば、温かい飲み物を用意したり、好きな音楽をかけてみたり、小さなことでも心が安らぐ時間を作ることが大切です。
1.朝、5分だけでも朝陽をあびる
最初はつらくても、朝の光を浴びることで体内時計が整います。5分でもベランダや窓際でも良いので、カーテンを開けて太陽の光を浴びてみましょう。
2.昼間、軽く体を動かす
散歩やストレッチなど、無理のない範囲で体を動かしましょう。軽い運動は、心身のリフレッシュにつながります。
3.昼寝は短時間にする
どうしても眠いときは、20〜30分程度の短い昼寝にしましょう。長時間寝てしまうと、夜の睡眠に影響が出る可能性があります。
4.家族と一緒に、食事や散歩の時間を決める
一人だけだとなかなか行動に移せない方もいらっしゃいます。家族にサポートしてもらうことで、何かできるかもしれません。
5.自己批判を手放す
寝すぎることに罪悪感を持たないようにしましょう。自分を責めずに、「今は休息が必要な時」と受け止めることが大切です。
ずっと寝ているうつ病患者の家族にできる対処法
「何かできることはないか」「どう接すればいいのか」と、悩まれている方も多いでしょう。
家族ができることは、本人の気持ちに寄り添い、安心できる環境を作ることです。今日から実践できるサポート方法をご紹介します。
無理に起こそうとしない
患者本人も「寝すぎている」という自覚はある場合が多いですが、無理に起こそうとすると、罪悪感やストレスが増し症状が悪化することもあります。
大切なのは、本人のペースを尊重しながら、優しく声をかけることです。
「少し体を起こせそう?」など、負担にならない言葉を選び、責めたり怒ったりせずに見守る姿勢を心がけましょう。
また、無理に日中の活動を強制せず、少しでも前向きな行動ができたら認めてあげることが大切です。
生活リズム作りをサポートする
生活リズムを整えることはうつ病の回復に役立ちますが、本人にとっては簡単なことではありません。無理強いせず、家族がそばでサポートすることが重要です。
たとえば、食事の時間を決め、一緒に食べる、朝に軽く散歩に誘うなど、できる範囲で行動を促しましょう。
また、「今日は少しだけでも起きられたね」「一緒に食事ができて嬉しいよ」など、小さな成功を一緒に喜び積み重ねることが、回復への一歩につながります。
相談できる場や専門機関を紹介する
家族だけで抱え込まず、専門機関や支援団体の力を借りることも大切です。うつ病に理解のあるカウンセラーや医師に相談することで、適切な治療を受けられる可能性が高まります。
また、同じ悩みを持つ家族が集まるコミュニティなどに参加し、情報交換をすることも有効です。
患者本人が相談をためらう場合は、家族が先に相談し、適切なサポートを受ける方法を探すのも一つの方法です。
うつ病でずっと寝ている時の治療法
うつ病でずっと寝てしまう場合の治療法について、薬やカウンセリング、栄養療法などの方法を解説します。
薬物療法
うつ病の治療では、抗うつ薬や抗不安薬が処方されることがあります。これらの薬は脳内の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリン)のバランスを整え、気分の落ち込みを改善する効果があります。
ただし、薬の効果には個人差があり、副作用が出ることもあるため、医師と相談しながら適切に使用することが重要です。
また、薬だけに頼るのではなく、生活習慣の見直しやカウンセリングと併用することで、より効果的な改善が期待できます。
カウンセリング・環境整備
カウンセリングでは、思考や行動のパターンを整理し、ストレスとの向き合い方を学ぶことができます。特に、認知行動療法(CBT)は、うつ病の治療に有効とされています。
カウンセラーは、臨床心理士や公認心理師など、資格を持った専門家を選びましょう。
また、家庭環境を整えることも大切です。安心して休める空間を作ることや、生活リズムを整えやすい環境を整備することが、回復を助ける要因になります。
ストレスの要因を減らし、家族が安心して過ごせるような配慮を心がけましょう。
栄養療法・サプリメント療法
栄養バランスの乱れも、うつ病の症状を悪化させる要因の一つです。
たとえば、ビタミンB群、DHA・EPA、鉄分、マグネシウムなどは、神経伝達物質の働きをサポートし、脳の健康を維持するのに役立ちます。医療機関による指導のもとで、必要な栄養素を取り入れるための指導を受けます。食事でも摂取出来ますが、食事だけでは不足しがちなので、必要な栄養素の補給に、サプリメントを用いることもあります。
ただし、サプリメントは医師の処方による医療用サプリメントを用いて、医師のアドバイスを受けながら適切に取り入れることが重要です。
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うつ病でずっと寝ていると悩むなら、同じ境遇の人と悩みを共有し情報交換をすることが大切
うつ病でずっと寝ている状態を「甘え」と捉えるのは誤解です。うつ病は脳の機能障害であり、本人の意志とは関係なく、意欲や気力が低下してしまう病気です。だからこそ、周りの理解と適切なサポートが不可欠です。
とはいえ、ご家族もどのように接したら良いか分からず、悩んでしまうことが多いでしょう。そんな時、同じ境遇の人と情報を共有できるコミュニティは大きな支えとなります。
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