息苦しさの原因は内臓脂肪?肥満がまねく喘息発作のリスクと悪化を防ぐ対策

最近お腹周りが気になっていて、咳が出る・息苦しさがあるなど「もしかしたら喘息かもしれない」とお悩みのあなたへ。

「この体型だから良く息が切れる」「運動不足だから」「年かな」「風邪だろう」などと、見過ごす方も多いですが、その症状は喘息の可能性が高いです。

そして、肥満が喘息(ぜんそく)という厄介な病気のリスクを高めている可能性があります。

本記事では、喘息と肥満の関係性と喘息悪化のリスクを解説します。

合わせて喘息を改善し危険性リスクを低減するための対策を解説します。あなたの症状を改善させるための参考にしてください。

この記事でわかること

  • 肥満、特に内臓脂肪の過剰な蓄積は、全身の慢性炎症を引き起こし、気道を過敏にして喘息のリスクを高める
  • 肥満が原因の喘息は、通常の治療薬が効きにくい難治性喘息になる、救急搬送リスクが増すなど、重症化の危険が高い
  • 喘息の症状改善には、食事・運動療法による積極的な減量(肥満解消)が最も効果的
  • 忙しくて通院が難しい方は、オンライン診療サービスを利用して専門医の診察を受けることができる

肥満と喘息はどう関係する?

肥満の方が喘息に悩むケースは多く、肥満と喘息は密接に関連しています。その理由を解説していきます。まずは理解しておきましょう。

脂肪による慢性炎症が気道を過敏にする

肥満になれば、必ず喘息を発症するわけではありませんが、喘息を発症・悪化させるリスクは高まります。特に急激に内臓脂肪が増えた時などは危険です。

通常、喘息はアレルギー反応ですが、肥満の方の場合非アレルギー性の炎症であることが多いです。

脂肪細胞、特に内臓脂肪の過剰な蓄積は、アディポカインなどの炎症性サイトカインを過剰に分泌します。

炎症性サイトカインとは、体内に病原体が侵入した際に、炎症反応を促進するタンパク質です。マクロファージなどの免疫細胞から放出され、発熱や腫れといった炎症を引き起こすことで、病原体から体を守る役割を担います。

しかし、これらが過剰に分泌され全身を巡ることで、体は常に微弱な慢性炎症状態になります。

この炎症は、気道にも波及し、喘息特有の気道の過敏性を高め、発作を起こしやすくします。

肥満を伴う喘息は、通常のアレルギー性の炎症とは異なるメカニズム(非好酸球性炎症など)が関与していることがあり、吸入ステロイドなどの標準的な治療が効きにくい、難治性の喘息となるリスクがあります。

参照元:肥満を有する成人喘息患者の病態と治療への展望|日本呼吸器学会誌第8巻第6号
(図1 肥満が気管支喘息の病態に影響を与える機序)

増えた脂肪による呼吸器への物理的圧迫

内臓脂肪が増えることで呼吸器が物理的に圧迫され、呼吸しづらくなることも原因のひとつです。

腹部の内臓脂肪が増えると、横隔膜が上方に押し上げられ、肺が充分に拡張できなくなります。これにより、物理的圧迫されて肺の容積が減少し、呼吸機能が低下します。

特に、睡眠時無呼吸症候群(SAS)を合併している場合、夜間の低酸素状態が炎症をさらに悪化させたり、気道の炎症を強めたりするため、喘息発症もしくは悪化の可能性が高まります。

これらは、見た目の肥満だけでなく、見た目は普通でも内臓脂肪が多い方は比較的おちいりやすい傾向にあります。

肥満がもたらす喘息の重症化リスク

肥満の方が一度喘息を発症すると、通常の喘息よりもコントロールが難しくなり、重症化する危険性が高まります。

3つのリスクを確認してみましょう。

リスク1:標準治療薬が効きにくい難治性喘息になる

肥満による炎症は、通常のアレルギー性の炎症とは性質が異なる場合があります。

このタイプの喘息は、吸入ステロイドなどの通常選択される喘息治療薬の効果が出にくく、発作のコントロールが難しい「難治性喘息」となるリスクがあります。

リスク2:発作による救急搬送・入院リスクの増大

喘息の症状コントロールが難しいため、夜間の激しい咳や呼吸困難が増加し、喘息が悪化するリスクがあります。そうなると、発作による救急外来搬送や入院が必要になるケースが多くなります。

リスク3:睡眠時無呼吸症候群(SAS)の合併

肥満の方に非常に多いのが、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の合併です。

SASにより夜間に低酸素状態が頻繁に起こると、全身の炎症がさらに悪化し、喘息の症状も悪化させるという悪循環が起こります。SASは、脳内に低酸素状態が起こって悲鳴を上げる状態なので、日中眠気に悩まされるなどパフォーマンスが下がります。

これらは、QOL(生活の質)を著しく低下させます。

肥満による喘息の最適な治療法

喘息を改善するためにも肥満の解消に本気で向き合うことが大切です。

肥満解消で喘息が劇的に良くなる可能性があります。そのためにやるべき事とおすすめ治療法を解説していきます。ぜひ参考にしてください。

治療の柱は積極的な減量(肥満解消) 

肥満を改善するだけで、喘息の症状、発作回数、そして必要な薬の量が劇的に改善することがわかっています。食事・運動療法・生活習慣の徹底見直しなどに取り組みます。

まずは、食事や行動、喘息の症状を記録することをおすすめします。

食事をした時間や食事内容、仕事の飲み会、間食、通勤や日中どのくらい歩いたか、咳症状や息苦しさはあったかなどを記録することで、課題や改善点を可視化できます。

記録が難しい方でも、現代は簡単なアプリやスマートウォッチなど、便利なものがあるので、活用してみても良いでしょう。

減量を目指すうえで大切な食生活は、以下の通りです。

  • 食事制限ではなく、栄養バランスの良い食事を心掛ける。(例:丼物や麺類1品ではなく一汁三菜などの定食)
  • 野菜やきのこ類・海藻類など低カロリーでビタミン・ミネラル・食物繊維の豊富な食物をたっぷりとる
  • 魚や赤身肉、卵、大豆製品などの良質なタンパク質を摂取
  • 糖質・脂質・塩分は適切な量を摂取
  • 食事をする時間はなるべく毎日同じ時間にする。
  • 夕食は寝る3時間前には済ませる
  • 食べる量は腹八分目まで
  • 間食や夜食は禁止(どうしてもという時は低カロリーのもの)
  • 多忙でも食事を抜かない(あとでドカ食いの原因になるため)

参照元:肥満・メタボリックシンドローム予防の食事|健康日本21アクション支援システム

本気で取り組む生活改善と薬物療法

積極的な減量のための行動を、1人で行っていくのは、なかなか正しい知識を得ること、継続することが難しいですが、医療のサポートを受けて、本気で取り組んでいく治療法があります。

食事改善は、医師か管理栄養士が栄養指導を行ない、バランスの良い食事や健康的な食事について理解が深まり実行できます。極端な食事制限ではなく、正しい食生活が身につきます。

また、日常生活において肥満や喘息に良くないこと、良い事の指導をうけ、肥満解消とリバウンドしない体づくりが目指せます。

運動は、無理せず軽い有酸素運動から始め、個々に合った治療プログラムを組んで進めていきます。医療機関によっては、理学療法士か健康運動指導士が指導に当たる場合もあります。

医師の指示のもと、症状により薬物療法を取り入れます。

通常、食事改善・生活改善や運動を半年間実践してみて効果を感じられなかった場合、食欲抑制や血糖値の安定に作用する肥満治療薬を取り入れていきます。

まずは喘息かどうか医師に相談を

息切れが気になっても放置している例も少なくありません。風邪だろうと思って放置しているケースもあります。「まさか自分が喘息だったとは」という患者もよくいます。

まずはおかしいと思ったら、後回しにせず受診しましょう。

専門医の指導のもと、炎症タイプに合わせた吸入薬や内服薬で、喘息の治療をしていく事が大切です。

しかし、喘息治療だけで肥満が解消されなければ喘息治療も効果が感じられないケースが多く、肥満が解消されると喘息も緩和されるケースが多いようです。

肥満治療は保険適用されるのか?

喘息は保険適用されます。

肥満治療は、肥満症と診断される場合は保険適用となります。肥満症はたんなるダイエットではなく治療として取り組むものです。

肥満症の診断基準は以下の通りです。

  • BMIが25以上で肥満に関連する11の健康障害のうち1つ以上有する患者
  • 健康障害を起こしやすい内臓脂肪蓄積がある場合(腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上のいわゆるメタボリックシンドロームの判断基準)

BMIが35以上では、「高度肥満症」と診断されます。上記に該当しない方でも、自由診療で治療が可能な場合もあります。

肥満に関連する11の健康障害(合併症)とは以下の通りです。

  1. 耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)
  2. 脂質異常症
  3. 高血圧
  4. 高尿酸血症・痛風
  5. 冠動脈疾患
  6. 脳梗塞・一過性脳虚血発作
  7. 非アルコール性脂肪性肝疾患
  8. 月経異常・女性不妊
  9. 閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
  10. 運動器疾患(変形性関節症:膝関節・股関節・手指関節、変形性脊椎症)
  11. 肥満関連腎臓病

参照元:肥満と肥満症について:日本肥満学会/JASSO

喘息改善と肥満治療で受診できる病院

喘息の改善と肥満症治療にあたって通院する病院は何科が良いか、確認してみましょう。

喘息症状が重いならまずは呼吸器内科 

喘息の症状がつらくて緊急性が高い場合は、まずは呼吸器内科を受診しましょう。内科でも対応してくれます。通常の内科よりは喘息に詳しい医師が在籍している方が安心です。

喘息は一般的にはアレルギー疾患ですので、アレルギー内科を受診することもありますが、肥満の方の場合は非アレルギーの場合が多いためおすすめできません。

喘息症状が落ち着いたら、肥満外来か生活習慣外来へ行き、肥満症治療を行なうのがおすすめです。

肥満治療に取り組むなら肥満症外来・生活習慣病外来

本気で肥満治療に取り組むなら肥満症専門医のいる肥満症外来・生活習慣病外来がおすすめです。

喘息そのものは、呼吸器内科や内科、喘息外来の場合もありますが、肥満を伴う場合は肥満症外来で喘息の薬も処方可能な場合が多いです。

専門的な他の科が必要な場合は紹介し連携治療を行なう場合があります。

そのため、肥満治療に本気で取り組むためには、肥満症専門医が在籍する科がおすすめです。

多忙で通院時間がとれない方はオンラインクリニック肥満症外来がおすすめ 

多忙な方や喘息がつらくて動けないなど通院が難しい場合は、オンラインクリニックがおすすめです。

働き盛りで多忙なあなたは、通院する時間をとるのが難しいと感じるかもしれません。

そんな方には、空き時間を有効活用できるオンラインクリニックが便利です。

診察時間が長く、早朝から深夜まで土日も診察できる可能性が広がります。また、Webで予約して、時間になったらサッとオンラインで受診できるのもメリットです。

オンラインクリニックの肥満症外来か喘息外来も選択肢のひとつです。

肥満症治療なら「おうち病院Privateシリーズ きちんと向き合う肥満症改善外来」

肥満や過体重は、高血圧・糖尿病・脂質異常症など、さまざまな生活習慣病のリスク因子となります。運動や食事に気を配っているつもりでも、加齢やホルモンバランスの変化、ストレスなどの影響で、思うように体重が落ちないと感じている方も多いのではないでしょうか。

そのような方には、医師の継続的な診察とサポートを受けながら、医療的介入(薬物治療)と生活習慣の見直しを組み合わせた治療が推奨されます。
「他サービスのように、お薬の処方だけで終わりでは不安…」そんな声に応えるのが、「おうち病院Privateシリーズ きっちり向き合う肥満症改善外来」です。

「おうち病院 きっちり向き合う肥満症改善外来」なら、
✅ 1回30分の診察時間を確保:患者様の背景や課題を丁寧にヒアリングし、きめ細かい治療方針を提案
✅ リバウンド防止にも対応:体重減少後も、生活習慣改善の継続支援あり
✅ 平日・土日祝すべて対応:朝8時〜夜22時まで診察可能
✅ 診察後、薬はご自宅に配送:通院不要で治療継続がしやすい
✅ 予約時間ぴったりに診察開始:出社前、会議の合間、就寝前など、スキマ時間で受診可能

「きっちり向き合う肥満症改善外来」では、自宅にいながら専門医の診察を受け、必要なお薬は自宅へ配送されます。忙しい方でも、医療の力を味方につけて無理なく継続できる環境を整えています。

なお、初回受診時には医師が正確に状態を把握するため、「健康診断書」または「体重計測結果の画像」のご提出が必要です。ご予約の前にご用意いただくようお願いいたします。

本気で体重改善に取り組みたい方、自己流のダイエットに限界を感じている方は、
ぜひ「おうち病院 きっちり向き合う肥満症改善外来」での診察をご検討ください。

肥満が原因の喘息も多い!肥満を解消して根本から症状を改善しよう

肥満と喘息は密接な関係があり、特に内臓脂肪型肥満が原因の喘息は多いです。

肥満が喘息を発症させ悪化するリスクがあり、放置すると危険性が高まることがわかりました。

肥満から来る喘息の方は、しっかり喘息症状を改善させるために、まずは本気で肥満解消に向き合いましょう。悪化すれば命も脅かすかもしれない危険性をはらんでいます。

喘息の可能性や肥満など、日常生活に支障をきたしているなら、1日も早く受診することをおすすめします。

多忙で、または喘息症状がつらくて、なかなか通院できないなら、まずはオンラインで相談してみてはいかがでしょうか?

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