【最新の肥満治療】医師と二人三脚で取り組む肥満症克服と治療薬を紹介

肥満症、または肥満症予備軍の方は、「健康診断の数値がヤバイ」「ダイエットしなければ」とわかってはいるけど、なにから手を付けたらいいかわからない、またはやって見たけど上手くいかなかったという方が多いのではないでしょうか。

本記事では、医師と二人三脚で取り組む肥満症の克服と、肥満症の治療について詳しく解説していきます。

あなたの肥満症克服のきっかけになれば幸いです。

この記事でわかること

  • 肥満症はBMIが25以上で特定の健康障害を伴う疾患であり、放置すると命に関わる病気のリスクが高まり
  • 治療は「食事療法」「運動療法」「行動療法」の3本柱が基本
  • 基本治療で効果が得られない重度の肥満症には、薬物療法としてウゴービなどの薬が追加されることがある
  • 多忙で通院が難しい方は、オンライン診療サービスを利用して専門医のサポートを受けられる

肥満症に潜む健康リスク

たんに「太っている」というだけでなく、肥満が原因で健康上の問題を引き起こしている、またはそのリスクが高い状態を「肥満症」と呼び、病気として治療の対象となります。

肥満症診断の目安

肥満症診断の目安は、BMI(体格指数)が25以上で、肥満による11種の健康障害(合併症)を一つ以上合併している、または内臓脂肪の蓄積があることです。肥満症と診断されると、減量による医学的治療の対象になります。

また、BMI※が35以上の場合、高度肥満症となり治療の緊急性が増します。
※BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)

11種の健康障害(合併症)は以下の通りです。

  1. 耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)
  2. 脂質異常症
  3. 高血圧
  4. 高尿酸血症・痛風
  5. 冠動脈疾患
  6. 脳梗塞・一過性脳虚血発作
  7. 非アルコール性脂肪性肝疾患
  8. 月経異常・女性不妊
  9. 閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
  10. 運動器疾患(変形性関節症:膝関節・股関節・手指関節、変形性脊椎症)
  11. 肥満関連腎臓病

参照元:肥満と肥満症について:日本肥満学会/JASSO

肥満症がひきおこす重大な健康リスクとは?

上記の11種の健康被害や合併症のおそれのある病気、あなたが男性であれば女性特有はカウントせずとも、10の病気は今症状がない場合でも将来おそらく発症の可能性があります。

放置できない、肥満症が引き起こす重大な健康リスクは以下の3つです。

1.命を脅かす病気のリスク上昇

高血圧症・脂質異常症・糖尿病などの病気が揃うと血管は加速度的に老化します。

その結果、ある日突然心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる大病を引き起こす確率が跳ね上がります。これは最大のリスクです。

2.睡眠と仕事のパフォーマンス低下

首周りや喉に脂肪がつくと、寝ている間に気道が塞がれる「睡眠時無呼吸症候群」になりやすいです。

夜中に何度も呼吸が止まることで、体は充分休めず日中の強烈な眠気、集中力の低下、判断力の鈍化を引き起こします。

3.関節の痛みと活動性の低下

重すぎる体重は、膝や腰の関節に過度な負担をかけ、変形性関節症や痛風を引き起こします。痛みで体を動かすのがさらに億劫になり、「運動できない → さらに太る」という負のスパイラルに陥ります。

【3本柱】肥満症の治療法

具体的な「肥満症の治療方法の3本柱」と呼ばれているものを紹介します。治療のスタートはこの3本柱が基本です。

食事療法

カロリー制限が基本ですが、ただ減らすのではなく、適切な量と栄養バランスを考慮した食事指導を行います。

1日の摂取カロリーを適切な量に設定し、内臓脂肪を減らすことを目指します。空腹との戦いではなく、低カロリーで栄養満点なものを適切量食べるように導いていきます。

 医師や管理栄養士が、無理なく続けられる食習慣の改善をサポートしますので、身体の負担も心配なく進めていく事が可能です。

自己流ダイエットでは栄養が不足したり偏ってしまったりして、低血糖などの問題をおこす可能性もあるので、プロのサポートがあれば安心です。

運動療法

有酸素運動を中心に、筋肉を維持・増強するための運動を組み合わせます。

代謝を上げて脂肪を燃焼させる運動の提案と、減量後のリバウンドを防ぐ体作りをサポートします。
体の状態に合わせて、ウォーキングなど無理のない範囲で継続できる運動を提案します。

リハビリテーション科の理学療法士の指導がある場合と、推奨のプログラムを医師が指導し、自分でやって見る場合とあります。

ジムに行く、ランニングをする、などハードな筋トレではなく、無理なくできるところから日常に取り入れていきます。

行動療法

食行動や生活習慣のパターンを記録・分析し、問題点を修正することで、太りにくい行動様式を身につけます。肥満の原因となる行動を意識的に変え、長期的な体重維持を目指します。

具体的には、ストレスでついつい暴飲暴食してしまう、無意識に間食に手が出る、ジャンクフードや油っこいもの、味の濃いものが好き、などの場合、そのような行動を改善していきます。

医師・管理栄養士・看護師のほか、場合により公認心理師か臨床心理士(認知行動療法担当)が心因的な問題の治療にあたります。

肥満症治療をサポートしてくれる薬物療法

上記3本柱で充分な効果が得られない、または高度な肥満症(BMI 35以上など)の場合に、医師の判断で薬物治療が追加されることがあります。

薬物療法は、以下の目的で処方されます。

  • 食欲のコントロール(満腹感を高め、食べ過ぎを防ぐ)
  • 摂取カロリーの抑制( 脂肪や糖質の吸収を抑える)

肥満症治療に使用される主な薬は以下の通りです。

  • ウゴービ(セマグルチド)
  • チルゼパチド(ゼップバウンド)

いずれも、高血圧、脂質異常症、または2型糖尿病を有する肥満症の方に向けた薬で、食欲の抑制、満腹感の持続、血糖値の改善の効果があります。

週1回皮下注射する薬で、毎週同じ曜日の同じ時間帯に自己注射します。

副作用として、吐き気、嘔吐、下痢、便秘、腹痛、食欲不振、低血糖、まれに急性膵炎、胆石症、胆嚢炎の例があります。

肥満症治療は保険適用?費用相場

前述で紹介したウゴービ・チルゼパチドは、現在日本では以下の条件に限定して使用できる保険適用薬となっています。

  • BMI 35以上の高度肥満症の診断を受けている方
  • BMIが27以上で、2つ以上の肥満に関連する健康障害を持っている方

保険適用の条件外の方で、どうしても自分では食欲を抑えられない、血糖値が乱れるなどの理由で試してみたい方は、医師にいったん相談してみましょう。

体型によっては効果が全く得られない場合もありますが、自費診療で可能なケースもあります。

薬物療法の場合のおおよその費用は下記の通りです。

薬品名(一般名)ウゴービ(セマグルチド)チルゼパチド(ゼップバウンド
保険適用費用2.4mg=11,009円/キット ※1[3割負担の場合]4週間分13,210円10mg=8,999円/キット  ※2[3割負担の場合]4週間分10,799円
自由診療の場合の費用4週間分
44,036円(医療機関により異なります)
4週間分35,996円(医療機関により異なります)

※1: 2.4mgを週1回注射×4週間分で計算。
※2: 10mgを週1回注射×4週間分で計算。

いずれも、診察料・検査料・薬剤料等は計算に含まず。

ウゴービ参照元:医療用医薬品 : ウゴービ (ウゴービ皮下注0.25mgSD 他)
チルゼパチド参照元:医療用医薬品 : ゼップバウンド (ゼップバウンド皮下注2.5mgアテオス 他)

また、食事療法・運動療法・行動療法を組み合わせた治療においてのカウンセリング・指導料を含む費用は以下の通りです。(患者によって個人差もあります)

保険適用外の場合など医療機関によっても異なりますので、相場としてまとめました。

治療法期間の目安
※個人差あり
月額の目安
※保険適用3割負担
月額の目安全額
※保険適用外
基本治療のみ (食事・運動・行動指導、診察)6ヶ月~1年約5,000円~15,000円約17,000円~50,000円
基本治療 + 薬物療法3ヶ月~1年約15,000円~25,000円約50,000円~80,000円

なぜ肥満症対策に医療の力が必要なのか

もしあなたが、自己流ダイエットではどうにもならないレベルまで体重が増えてしまい、体型のせいでジムにも行けず、健康診断の結果も「要精密検査」判定だったとしたら、個人の努力で解決できる段階を超えている証拠です。

なぜ自己流ダイエットではなく専門的な力が必要なのか、ここで確認してみましょう。

専門的な治療と成功に導くサポート体制

肥満症専門医による治療は、肥満に潜む合併症リスク、命をも脅かす危険を根本から断ち切るための医学的な介入です。

あなたの健康と将来を守るため、大病になる前に「まだ間に合う今」こそ、専門家と一緒に、肥満症という病気の治療を始めることが得策と言えます。

自己流ダイエットではうまくいかない苦い経験をしてきた人も多いのではないでしょうか。

専門医と管理栄養士による最適な治療計画の設計という効率性、ひとりではなかなか実行できなくてもプロが支えてくれて導いてくれる安心感。

定期的な健康チェックや検査など、あなたの健康を確認してくれるプロ集団がいれば、安心です。専門家のサポートと二人三脚で、本気で取り組めます。

肥満症治療の相談ができる病院

肥満症治療・医療ダイエットができる病院は何科でしょうか。確認していきましょう。

内科・生活習慣病外来・肥満症外来

通常は、内科ですが、生活習慣病外来・肥満症外来などを設置している医療機関もあります。

肥満や肥満症・いわゆるメタボリックシンドロームの専門家としては、生活習慣病外来・肥満症外来がおすすめです。肥満外来・ダイエット外来など名称が異なる場合もあります。

ただし、肥満症の保険適用薬は比較的歴史が新しいため、薬物療法を取り入れているかどうかは医療機関によります。薬物療法に興味がある場合は、予約前に電話かWebサイトで確認すると良いでしょう。

オンライン肥満症外来(ダイエット外来)

働き盛りのあなたなら、とても多忙で通院をためらうかもしれませんね。
仕事や家庭の都合で多忙、病院に行く時間がとれない、通院する時間がもったいない、と感じる方へ朗報です。

そのように通院が難しい場合は、オンライン診療がおすすめです。オンラインクリニックの肥満症外来を活用しましょう。

仕事のスキマ時間をWebでサッと予約しスマートにオンライン受診ができる事がメリットです。

多くのオンラインクリニックは診療時間が対面診療より長めで、早朝や深夜にも可能なので便利です。

また、誰にも知られることなく自分の都合の良い場所で受診できるのもメリット。薬は住まいや会社の近くの薬局薬店で受け取るか、ご指定先へ配送可能なサービスを行っているところもあります。

肥満症治療なら「おうち病院Privateシリーズ きちんと向き合う肥満症改善外来」

肥満や過体重は、高血圧・糖尿病・脂質異常症など、さまざまな生活習慣病のリスク因子となります。運動や食事に気を配っているつもりでも、加齢やホルモンバランスの変化、ストレスなどの影響で、思うように体重が落ちないと感じている方も多いのではないでしょうか。

そのような方には、医師の継続的な診察とサポートを受けながら、医療的介入(薬物治療)と生活習慣の見直しを組み合わせた治療が推奨されます。
「他サービスのように、お薬の処方だけで終わりでは不安…」そんな声に応えるのが、「おうち病院Privateシリーズ きっちり向き合う肥満症改善外来」です。

「おうち病院 きっちり向き合う肥満症改善外来」なら、
1回30分の診察時間を確保:患者様の背景や課題を丁寧にヒアリングし、きめ細かい治療方針を提案
リバウンド防止にも対応:体重減少後も、生活習慣改善の継続支援あり
平日・土日祝すべて対応:朝8時〜夜22時まで診察可能
診察後、薬はご自宅に配送:通院不要で治療継続がしやすい
予約時間ぴったりに診察開始:出社前、会議の合間、就寝前など、スキマ時間で受診可能

「きっちり向き合う肥満症改善外来」では、自宅にいながら専門医の診察を受け、必要なお薬は自宅へ配送されます。忙しい方でも、医療の力を味方につけて無理なく継続できる環境を整えています。

なお、初回受診時には医師が正確に状態を把握するため、「健康診断書」または「体重計測結果の画像」のご提出が必要です。ご予約の前にご用意いただくようお願いいたします。

本気で体重改善に取り組みたい方、自己流のダイエットに限界を感じている方は、
ぜひ「おうち病院 きっちり向き合う肥満症改善外来」での診察をご検討ください。

肥満症は治療が必要な疾患!1人で悩まず医師と二人三脚で取り組もう

肥満症は、ダイエットの努力が足りないとか、自己責任によるものという話では片付きません。自分を責めたり1人で悩んだりしないでください。治療が必要なれっきとした病気です。

重大な合併症リスクを回避していくためにも、医師と二人三脚でしっかり治療に取り組みことをおすすめします。

体系が少し太っている程度ではなく深刻で悩んでいる方、健康診断で警告を受けた方、ダイエットを試みて失敗した方は、肥満症外来の門を思い切ってたたいてみてください。

もし、多忙で医療機関にいけないと悩む方は、おうち病院「きちんと向き合う肥満症改善外来」を選択肢のひとつとしていかがでしょうか?