性交渉の後でピルの飲み忘れに気づいたときや避妊に失敗した際に、オンライン診療でも緊急避妊ピルは処方されるのか気になっていませんか?そもそも「緊急避妊」という言葉をはじめて知った人もいるのではないでしょうか。
また、オンライン診療の利用を検討している人の中には、受診後すぐに緊急避妊ピルが手に入るのか気になっている人もいるでしょう。
そこで、今回は緊急避妊に関する基本情報をはじめとして、望まない妊娠を回避する方法を解説します。また、オンライン緊急避妊外来を利用するメリットや受診する流れ、注意点なども詳しく解説するため最後までご覧ください。
ピルの種類
ピルには、高用量ピル、中用量ピル、低用量ピル、ミニピルの4種類があります。ただし、高用量ピルはホルモンの配合量が多く深刻な副作用が起こりやすいため、一般的には処方されていません。
ピルに配合されているホルモンの種類は、主にエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類です。避妊目的としてだけでなく、月経困難症やPMS(月経前症候群)、子宮内膜症などを改善するためにも使用されます。
病院では低用量ピルやミニピル、または中用量ピルが処方されるのが一般的です。それでは低用量ピルと中用量ピルについて、それぞれの特徴や使用目的を詳しく説明していきます。
低用量ピル
低用量ピルは、主に月経困難症や肌荒れなどの改善や避妊を目的に処方されています。基本的に1シート21錠と28錠の2種類があり、それぞれ服用方法が異なります。中用量ピルと比べてホルモン量が少なく、副作用が出にくい点が特徴です。
低用量ピルは以下の4種類に大きく分類されており、それぞれ期待できる効果や料金が異なります。そのため医師の判断により、服用の目的に合わせて患者に適した薬が処方されます。
- 第一世代(ノルエチステロン)
- 第二世代(レボノルゲストレル)
- 第三世代(デソゲストレル)
- 第四世代(ドロスピレノン)
低用量ピルを服用する場合には飲み忘れに注意が必要です。避妊目的として服用する場合はホルモン量が少ないため、飲み忘れると避妊効果は大幅に減少します。
また、生理痛やPMSなどの月経トラブルが再燃しやすくなるため、服用の際は飲み忘れないように注意しましょう。
ミニピル
通常ピルに含まれるホルモンは2種類ですが、ミニピルにはエストロゲンは入っておらず、黄体ホルモンのみ配合されているのが特徴です。経口避妊薬にピルを利用したい方の中には、エストロゲンによる副作用が強く出てしまい服用が難しい人がいます。
また、肥満や喫煙などが理由で低用量ピルが処方できないといった場合にも、ミニピルなら比較的安全に服用することが可能です。エストロゲンが含まれていないため、通常のピルで起こる吐き気や血栓症といった副作用は大きく抑えられるといわれています。
ミニピルの経口避妊薬としての効果は低用量ピルと同等で、正しく服用すれば高い避妊効果が期待できます。子宮内膜症の改善に処方されるケースもあります。
中用量ピル
中用量ピルはホルモンの配合量が多いため、低用量ピルと比べて早く効果が出やすいのが特徴です。中用量ピルも月経トラブルの改善や避妊を目的として利用されますが、緊急避妊薬に使用される「ヤッペ法」に用いられるケースも多くあります。
ヤッペ法は、中用量ピル「プラノバール」を1回に2錠、1日2回服用する緊急避妊法です。性交渉から72時間以内に2錠、さらに12時間後に2錠を服用すれば、妊娠阻止の効果が期待できるといわれています。
ただし、プラノバールは吐き気の副作用が強いため、現在は「ノルレボ」の処方が主流です。
緊急避妊とは
緊急避妊は、薬を服用して望まない妊娠を回避する方法です。たとえば「避妊をしなかった」「コンドームが破けた」といったケース、また性交渉のあとでピルの飲み忘れに気づいたときにも利用されます。
上記のような緊急を要するケースに用いられる避妊薬はアフターピルとも呼ばれており、病院での処方が可能です。緊急避妊薬は、排卵の抑制、遅延、受精を妨げるため、高い避妊効果が期待できます。
望まない妊娠を回避する方法
性交渉の後、緊急避妊ピルを72時間以内に1回飲めば80%、24時間以内に服用した場合は95%の高確率で妊娠を避けられるといわれています。服用する時間が早ければ早いほど避妊効果は高くなるため、望まない妊娠を回避できるでしょう。
また、緊急避妊ピル以外に有効なのが「銅付加子宮内避妊具」を挿入する方法です。いわゆる子宮内避妊具で、一般的には「避妊リング(IUD)」と呼ばれています。
子宮内に銅付加子宮内避妊具を挿入すると、銅の成分が精子の深部への侵入を阻害するため、高い確率で妊娠を阻止する効果が期待できます。一度装着すると5年間は避妊効果を保持できる点が特徴です。
緊急避妊の効果と副作用
緊急避妊ピルは妊娠を阻止するための薬ですが、100%の効果はありません。72時間以内に服用しても、0.7%の割合で妊娠する可能性があります。
もし緊急避妊ピルを頻繁に使用した場合、経口避妊薬を継続的に服用している女性よりも、かなり妊娠する確率が高まるといわれています。経口避妊薬の代用としての使用はできないため、ご注意ください。
近年に処方されている緊急避妊薬は1回の服用でよいため、ヤッペ法のように強い副作用がない点が特徴です。副作用としては、一時的に軽い吐き気を起こす症状のみ報告されています。
オンライン診療で緊急避妊外来を受診するメリット
緊急避妊ピルを処方してもらうため、産婦人科へ来院するのに抵抗を感じる人は少なくないでしょう。ここでは、オンライン診療で緊急避妊外来を受診するメリットについて解説します。
プライバシーが確保されている
オンライン診療は病院へ行く必要がないため、産婦人科に入るのを誰かに見られる心配はいりません。スマートフォンやパソコンを通じて診察を受けるため、自宅や職場、ホテルなど、自分で都合のよい場所を選んで受診できます。
これまでは人に知られるのが怖くて、インターネットから認可されていないアフターピルを購入していた女性もいるでしょう。しかし、通販のアフターピルは海外から輸入して販売されているケースが多く、偽物の可能性もあるため危険です。
オンライン診療の緊急避妊外来を利用すれば、プライバシーが確保されるため安心して利用できますし、危険を冒す必要はありません。
24時間迅速に対応している
オンライン診療の緊急避妊外来は24時間対応しているため、夜間や早朝でも予約・診察が可能です。また薬局と連携しているため、予約から診察、薬の受け取りまで最短1時間とスピーディーな対応も魅力となっています。
72時間以内に確実に服用できるようなサービス提供の体制が整っているのは、大きなメリットといえるでしょう。
サポートやアフターフォローが充実している
サポートやアフターフォローが充実している点も、安心して利用できるメリットといえます。おうち病院の女性医師が、最初から最後まで丁寧にサポートしてくれます。
また、薬局にて緊急避妊ピルを服用後、24時間対応のオンライン医療相談サービスが利用可能です。オンラインチャットシステムを使い、いつでも好きな時間帯に相談できます。
大手薬局チェーンと連携している
オンライン医療サービスは、大手薬局チェーンと連携しています。緊急避妊薬について研修済みの薬剤師が在籍しており、店頭で服用する際もサポートしてくれるため安心です。
オンライン診療で緊急避妊外来を受診する流れ
それでは、オンライン診療で緊急避妊外来を受診する際の流れを解説していきます。オンライン診療の利用を検討中の方は、以下を参考にして登録を行いましょう。
問診から診療まで
最初に問診から診療までの流れを見ていきましょう。
1.アカウントを登録する
まずはアカウントの登録を行う必要があります。メールアドレスや性別、名前、生年月日を登録したら終了です。
2.クリニック・診療時間を選ぶ
診療を受けたいクリニックを選択後、診療科は「緊急避妊外来」を選びましょう。その後、お薬を受け取る薬局を選び、空いている診療時間枠を選択してください。
診療時間は処方箋発行のタイミングも考慮し、性交渉から72時間以内に確実に緊急避妊薬を服用できる時間帯を選択します。
3.基本情報・問診表を入力する
診療に必要な基本情報として、あなたの氏名、住所、電話番号などを記入し、問診表にも入力します。オンライン診療を受診する希望時間を選択して予約しましょう。
4.オンライン診療を受ける
オンライン診療はビデオ面談にて行われます。予約した時間5分前より、ビデオ面談ルームに入室可能です。ビデオ面談の際は、医師に気になる症状だけでなく不安があれば伝え、診断、処方してもらいましょう。
処方箋発行から薬の受け取りまで
次は、処方箋の発行から薬を受け取るまでの流れを確認しましょう。
1.処方箋が発行される
ビデオ面談による診察が終わると処方箋が発行され、事前に登録した最寄の連携薬局へ自動でFAX送信されます。
2.薬を受け取る
すぐに薬局で処方薬の準備が行われますが、処方箋の発行に関しては連携クリニックの営業時間内となっています。そのため、発行までに時間がかかる場合があるため、ご注意ください。
3.薬局店舗で服用する
処方薬の準備が整ったら、薬局店舗より電話に連絡が入ります。あなたの都合のよいタイミングで受け取りに行くことが可能です。
薬局店舗にて緊急避妊ピルの服用指導を受けた後は、その場で確実な服薬を行ってください。薬剤師からのサポートがあるため安心です。
アフターサポートを受けられる
薬を服用した後で不安が生じた場合は、緊急避妊薬服薬後サポートとしてオンライン医療相談が利用できます。オンライン医療相談も24時間対応しているため、いつでも不安なときに相談可能です。
オンライン診療で緊急避妊外来を受診した際の注意点
オンライン診療では緊急避妊外来を受診した後、緊急避妊ピルを服用して3週間後に、産婦人科で受診することを勧めています。緊急避妊ピルの効果は100%ではないため、正しく避妊できたかどうか確認する必要があるのです。
場合によっては異常妊娠をするケースもあるため、あなたの健康のためにも必ず3週間後に病院で診てもらいましょう。
まとめ
オンライン診療でもピルの処方をしてもらえます。緊急避妊ピルが必要な方はオンライン緊急避妊外来を受診すれば、最短1時間で薬を受け取ることが可能です。
おうち病院のオンライン診療では、最初から最後まで女性医師がサポートしてくれます。また、薬局から薬を受け取り服用した後の不安には、24時間いつでも利用できるオンラインチャットにて相談可能のため安心です。
服用時間が早いほど高い避妊効果が得られるため、病院へ行こうか迷っている方は早めにオンライン診療を利用しましょう。
「今すぐ不安を解消したい」「すぐに緊急避妊薬が欲しい」という方は、オンライン緊急避妊外来を利用して受診しましょう。
おうち病院オンライン緊急避妊外来(※オンラインで診療・診察・処方箋発行まで対応可能)
「緊急避妊薬を飲んだ方がいいのかわからない」「まずは医師に相談したい」という方は、オンライン医療相談をご利用ください。