ニキビに漢方薬は効くのか?有効成分から選び方まで解説

ニキビ治療の補助的に漢方薬を使用するケースがありますが、「ニキビに漢方薬は効くのか」と疑問を抱いている方もいるでしょう。本記事では、ニキビの原因や症状にふれつつ、治療において漢方薬を活用する目的、実際に処方される種類などを解説します。

目次

ニキビ治療の補助的に漢方薬を使用するケースがありますが、「ニキビの治療に漢方薬は効くのか」と疑問を抱いている方もいるでしょう。

ニキビの症状や使用者の体質によって向いている漢方薬の種類が異なるため、どの漢方薬が向いているかわからない方もいるのではないでしょうか。

また、漢方薬には副作用が起こる可能性があるものもあるため、気軽に試すのもはばかられるかと思います。

そこで本記事では、ニキビの治療に漢方薬を活用する目的や実際に処方される種類について解説します。

ニキビとは

ニキビとは額や頬、口の周り、下あごなどの皮膚にできる発疹です。思春期から青年期にかけて発生するケースが多くみられます。

ニキビは毛穴に皮脂が溜まり、出口で炎症を起こしたもので、肌の表面に隆起して発生します。すぐに治るものから痕が残ってしまうものまで症状はさまざまです。

一般的に思春期に発生した発疹を「ニキビ」、青年期以降に発生したものを「吹き出物」と呼びますが、ニキビと吹き出物に区別はなく、どちらも皮膚の病気である「尋常性ざ瘡」の通称です。

ニキビができる主な原因

ニキビができる主な原因としては、以下の3点が挙げられます。

・皮脂の過剰分泌

・毛穴の詰まり

・アクネ菌の増殖

それぞれの原因が影響を与え悪循環が生じ、ニキビが発生するケースがほとんどです。

ここでは、それぞれの原因について詳しくみていきましょう。

皮脂の分泌が過剰

皮脂の分泌が過剰になり毛穴を塞ぐことで、ニキビの原因になります。

とくに、思春期には皮脂の分泌を高める性質を持つ男性ホルモンのアンドロゲンが増加するため、ニキビが発生しやすくなります。

また、糖分・油分を多く摂取する食生活やストレスの増加なども皮脂の分泌を促すため、ニキビの原因になるでしょう。

毛穴の詰まり

通常、皮脂は毛穴から排出されるのですが、毛穴が詰まっている場合、排出されるはずの皮脂が肌の内側に溜まってしまいます。

本来、肌は28日ほどのサイクルで角質がはがれ落ち、新しい皮膚の細胞へと生まれ変わる、このサイクルがターンオーバーです。このターンオーバーがストレスや睡眠不足などによりがうまくいかない場合、毛穴の角質が厚くなり、出口を塞いでしまいます。

こうした生活習慣の乱れやストレスが、ニキビ発生の原因になりえます。

アクネ菌の増殖

アクネ菌とは皮脂を栄養源にし繁殖するニキビの原因菌です。

先に挙げたターンオーバーの乱れなどにより溜まっている皮脂を栄養源にアクネ菌が過剰に繁殖し、炎症を起こしてニキビになります。

【種類別】ニキビの症状

ニキビには大きく4つの種類に分かれ、症状や原因は大きく異なります。ここでは、4つの種類と症状の特徴について詳しくみていきましょう。

白ニキビ

白ニキビは白もしくは乳白色の発疹で、毛穴に皮脂が詰まり、古くなった状態のニキビです。ニキビを押すと、黄白色の角栓が出ます。

額や小鼻の周辺に発生しやすい点が特徴です。1つ1つのサイズは小さいものの、数が多く治療に時間がかかります。

黒ニキビ

紫ニキビは赤黒い色や紫色のニキビで、芯があり、触ると硬い点が特徴です。体内の血の巡りの悪さや老廃物の溜まりやすさが肌に表れています。

紫ニキビの症状を治すためには、漢方薬の五涼華や田七人参茶を飲み、血行と代謝の改善を促しましょう。ニキビの症状改善だけでなく、婦人病の予防にもつながります。

赤ニキビ

赤ニキビは炎症が強く、患部の周りが赤く腫れた状態のニキビです。毛穴に詰まっている皮脂にアクネ菌が増殖し、炎症を起こしています。

とくに、暴飲暴食や生理後に悪化するケースが多くみられます。肉や辛いもの、甘いものを好んでいる方に発生しやすい点が特徴です。

また、血に熱がこもった血熱の状態でも発生しやすい傾向にあります。血熱のこもりやすい生理前は、ストレスを溜めず、脂質の多い食品や辛いもの、甘いものは控えるようにしましょう。

黄ニキビ

黄ニキビは、炎症を起こし、腫れて化膿が進んでいる状態のニキビです。熱っぽさと痛みを伴う点が特徴です。ニキビの痕が残りやすいため、早めの治療を推奨します。

肌質が脂性肌の方やファーストフード・揚げ物が好きな方に発生しやすいニキビです。

ニキビ治療には漢方薬が活用できる

実はニキビの治療には、飲み薬や塗り薬だけでなく、漢方薬も効果的です。しかし、漢方薬の効果や種類を把握できていないという方も多いといえます。

ここでは、ニキビ治療に漢方薬を活用する目的と実際に処方されているものをみていきましょう。

ニキビができないような体質改善が目的

漢方薬は、ニキビができないような体質改善を目的として活用します。漢方医学におけるニキビの原因は、体内で発生した熱が皮膚に影響し、外側の熱(風熱)の刺激が加わることとされています。

そのため、漢方薬では体内の熱がこもっている場所を見極めて取り除き、余分な熱の発生を防げるように体内のバランスを整えていきます。

処方される漢方薬によって、先に挙げたどの種類のニキビに効果的なのかは変わってくるものの、あくまで体質改善が目的であるため、多くの漢方がどの種類のニキビにも有効とされています。

実際に処方されている漢方薬

実際の診察では、ニキビの種類や炎症の度合いや発生しやすい場所などから判断を行い、症状に向いている漢方薬を処方します。

実際にニキビの治療の一環として処方される漢方薬と特徴は次の通りです。

漢方薬特徴
十味敗毒湯・皮膚の赤みや痒みを発散させる・腫れや化膿を抑える
黄連解毒湯・赤みや炎症が強いニキビの症状を抑える
当帰芍薬散・隆起がないニキビに適応する・冷え性ややせ型で体力のない人に向いている
桂枝茯苓丸・青黒いニキビに処方される・生理不順や生理痛、頭痛などさまざまな症状に適応する
半夏瀉心湯・食生活の乱れや胃腸障害によって口周りに発生したニキビに適応する

ニキビが改善しにくい場合、消火器系臓器の改善を目指し、人参湯や六君子湯なども併用するケースがあります。

漢方薬の使用は医師の診察と相談後に

通常の飲み薬と比較すると、漢方薬は副作用が少ない薬です。しかし、甘草と呼ばれる生薬が配合されている漢方薬は、稀に手足の脱力感や痙攣を起こす可能性があります。

また、荊芥連翹湯や黄連解毒湯などは生薬の山梔子が含まれていることから、長期的に飲み続けると大腸の粘膜に異常を起こす可能性もあるため注意が必要です。

このように、副作用がある漢方薬もありますので、医師の診察を受け、相談後に適切な漢方薬を使用しましょう。

よく使用される漢方薬

ニキビ治療としてよく使用される漢方薬は次のとおりです。

漢方薬特徴
荊芥連翹湯・慢性的に炎症を起こしているニキビに適応する
十味敗毒湯・抗炎症作用や抗酸化作用をはじめ、皮脂分泌抑制作用がある・ニキビ痕が生じにくくなる
柴苓湯・体内の免疫反応を調整する・赤ニキビや悪化した痕などを補助的に治療する際に活用する

漢方薬はニキビ治療の補助的な役割として活用されます。

体の内側から患部に働きかけるため即効性は期待できないものの、中長期で継続的に服用することで、効果を実感できるでしょう。

お忙しい方にはおうち病院のオンライン診療がおすすめ

前述の通り、漢方薬はニキビができにくい体質に改善する目的で活用されます。そのため、ニキビの症状や種類をはじめ、服用する人の体質によっても向いている漢方薬は異なります。

また、漢方薬に配合されている生薬には、手足の脱力感や痙攣などの副作用を起こす可能性のあるものもあるため注意が必要です。

自己判断で漢方を選ぶと思わぬリスクがありますので、必ず医師の方にご相談されることをおすすめします。

おうち病院のオンライン診療ではチャットやビデオ通話でニキビの症状に向いている漢方薬を処方可能です。時間を問わず相談できる、すぐに薬を処方できるといったメリットが挙げられます。

以下のようなお悩みのある方には特におすすめです。

忙しくて病院に行く暇がない

おうち病院のオンラインニキビ外来はオンライン上で問診から処方まで完結するため、病院までの移動時間や院内での待ち時間を確保する必要はありません。

また、漢方クリニックや薬局は夜間や休日は閉まっているケースがほとんどですが、おうち病院のオンラインニキビ外来は夜間や休日でも24時間365日対応しています。

そのため、平日や日中は忙しくて病院に行く暇がない方でも、時間を問わず利用できる点が魅力です。

近場に良い皮膚科がない

近場に良い皮膚科がないというケースもあり得ます。実際に、移動手段や時間が限られている場合、近くにあっても評判が全くわからない皮膚科での受診は不安になるでしょう。

しかし、おうち病院のオンラインニキビ外来では、カウンセリングスタッフと経験豊富な中医学アドバイザーが連携し対応してくれます。

また、カウンセリングでは患者自身が症状を理解した上で、スタッフが漢方薬の使用におけるアドバイスや注意点などを共有します。患者自身が適切な判断ができるように促す点もおうち病院のオンラインニキビ外来の特徴です。

不安や悩みに寄り添った対応をするため、近場に良い皮膚科がない場合、おうち病院のオンラインニキビ外来を利用するのも選択肢の1つです。

すぐに薬を処方してもらう必要がある

一般的なオンライン診療では、薬の受け取りまで数日かかるだけでなく、配送費用も発生します。

一方、おうち病院のオンラインニキビ外来は大手調剤薬局やドラックストアと連携しているため、最寄りの店舗で最短当日または翌日午前中に漢方を受け取ることが可能です。そのため、すぐに薬を処方してもらいたい方に向いているサービスといえるでしょう。

まとめ

ニキビ治療のために漢方薬を使用する際は医師に相談し、自身の症状や体質に向いているものを処方してもらいましょう。

しかし、忙しくて病院に行く暇がない方も多いかと思います。

そのような方は、おうち病院のオンライン診療を利用するという方法も選択肢の1つです。

問診から処方まで全てオンラインで完結するサービスで、夜間や休日も対応しているため時間を問わず気軽に利用できる点が魅力です。

漢方薬選びでお悩みの方は、ぜひ一度おうち病院のオンライン診療にご相談ください。