アフターピルは妊娠を防ぐための薬です。「避妊に失敗した」「性被害を受けた」などの緊急時に服用します。しかし、アフターピルが必要なのに、もらう方法がわからないと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで、本記事では医療機関やオンライン診療でアフターピルをもらう手順を解説していきます。
また、緊急避妊の方法と効果、アフターピル服用時の注意点にもふれていくため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
アフターピルが必要となる理由とは
アフターピルは妊娠を防ぐことができる薬で、緊急避妊薬とも呼ばれています。「避妊に失敗した」「性被害を受けた」など緊急の場合に産婦人科や婦人科を受診し服用します。
ここでは、アフターピルを含む緊急避妊の方法や効果をみていきましょう。
緊急避妊の方法
緊急避妊には以下の2つの方法があります。
・アフターピル(緊急避妊薬)
・銅付加IUD(子宮内避妊具)
アフターピルで妊娠を防ぐためには性交渉から72時間以内に服用しなければなりません。性交渉から24時間以内に服用すると90%以上の確率で阻止できます。
しかし、性交渉から時間が経過するほど妊娠を阻止できる確率が下がるため注意が必要です。48時間以内に服用した場合は80%以上、72時間以内に服用した場合は50%以上の確率となることから、早めの服用が大切です。そのため、アフターピルで妊娠を防ぐためには、できるだけ早めの服用が重要だといえるでしょう。
銅付加IUDは子宮内に装着する避妊具です。性交渉から5日以内(120時間以内)に産婦人科や婦人科を受診し装着する必要があります。一度装着すると数年間の避妊が可能です。
仮に、銅付加IUDを装着した場合は、できれば3か月に1回・少なくとも1年に1回は定期健診を受けましょう。位置のズレなどがあった場合は、避妊の効果が薄くなってしまうためです。
ただし、銅アレルギー、性器の悪性腫瘍、貧血を伴う過多月経がある場合などは装着が難しいケースもあるため、医師の診察結果に従いましょう。
緊急避妊の効果
緊急避妊の避妊効果は100%ではありません。そのため、普段の避妊方法としては不向きだといえます。ただし、緊急時の避妊手段としては効果が高く、性交渉後に服用する時間が早いほど妊娠を阻止できる確率が高まります。
また、アフターピルの服用後に避妊をしないまま性交渉をした場合、妊娠の可能性が高まるため注意が必要です。アフターピルの服用によって排卵が遅れるケースがあります。避妊を確認できるまで性交渉は避けるようにしましょう。
アフターピルだけに頼るのではなく、経口避妊薬を普段から使用する、コンドームの使用を徹底する(保有しておく)などできる限り避妊の確率を高める対策が大切だといえます。
アフターピルがもらえる場所
アフターピルはネット通販で販売されているものがあります。しかし、ネット通販には個人で輸入したアフターピルもあるため、適正な効果が得られない可能性も高いといえるでしょう。
個人輸入の薬を転売する行為は薬機法違反にあたるため、購入者もリスクのある行為です。また、診療よりも値段が安価に感じられるケースもあるものの、必要なタイミングで届くとは限りません。
仮に海外であれば、1週間以上時間がかかることもあります。そのため、ネット通販でアフターピルを受け取る方法は避けましょう。
ここでは、アフターピルがもらえる場所である医療機関とオンライン診療についてみていきます。
医療機関
アフターピルは産婦人科や婦人科の医療機関で処方されます。医療機関では問診や必要に応じて検査などが行われ、問題がなければアフターピルを受け取ることが可能です。薬局などでも手に入りますが、医師が発行した処方せんが必要となるため、診察が必須だといえます。
大きな病院だけでなく、クリニックなどでもアフターピルを貰えるため、営業時間や場所の近さ・プライベートな空間が担保されているなど、優先順位を決め利用しやすい医療機関を使用しましょう。
注意点としては、必ず営業時間が決まっている点です。仮に、夜中に性被害にあった場合、朝まで待つなど効率的な時間の使い方が難しいケースも想定されます。また、プライベートに配慮しているケースも多いものの、個室の有無なども事前にチェックしておくことが大切です。
オンライン診療
医療機関だけでなく、オンライン診療でもアフターピルがもらえます。オンライン診療は医療機関とは異なり、直接出向く必要がありません。自宅で医師の診察を受けた後にアフターピルが処方されます。オンライン診療の場合、アフターピルは自宅に配送されるケースが多くあります。
オンライン診療の場合、薬剤の郵送も可能ですが、アフターピルは緊急性の高さから、指定したドラッグストア・薬局などに取りにいった方が早く服用できる可能性もあります。あらかじめ、受け取りまでの時間を検討したうえで活用しましょう。
医療機関でアフターピルがもらえるまでの流れ
産婦人科や婦人科の医療機関でアフターピルを受け取るまでの流れは以下のとおりです。
1.医療機関を受診する
2.問診票を記入する
3.担当医から服用方法の説明を受ける
4.担当医がアフターピルを処方する
5.会計を済ませ、薬局でアフターピルをもらう
アフターピルをもらうために医療機関を受診する場合、予約をする必要はありません。避妊の失敗に気付いたら、すぐに医療機関を受診しましょう。
1回の診察でもらったアフターピルを服用し、副作用としておう吐が起きた場合、再度、医師の診察を受ける必要がある点も知っておきましょう。
オンライン診療でアフターピルを処方してもらうメリット
ここからは、オンライン診療でアフターピルをもらうメリットについてみていきましょう。とくに場所・時間などに囚われない点は、日中忙しい方にも魅力だといえます。
場所・時間を問わずに対応してくれる
相談者の都合に合わせて、診察を受けられるため、場所や時間に囚われずにアフターピルをもらうことが可能です。また、アフターピルの場合、時間に余裕がないケースも想定されることから、受付開始時間などを気にせず迅速な対処がしやすい点も魅力の1つです。
薬局・店頭で服用する際の説明が受けられる
指定した薬局・店舗でアフターピルをもらう際に、薬剤師による説明を受けられます。医師の診断時と内容が重複している部分もあるものの、服用時の不安を軽減できます。
また、店頭で受け取ったあとすぐに服用が必要であるケースも多いことから、飲み方や体調の変化などの説明を聞いた後に、フォロー体制がある中でアフターピルを服用できる点は安心感にもつながります。
アフターサービスがある
アフターピルは、服用後必ず妊娠を阻止できたかどうかを確認しなければならないものです。結果が出るまでは、不安だという方もおうち病院オンライン緊急避妊外来では、オンライン医療相談も活用できるため、相談者の立場に寄り添ったアドバイスも受け取れます。
おうち病院オンライン緊急避妊外来では、アフターピルの服用3週間後には、対面診療のリマインドがあるため、避妊の成否を証明する手段も整えています。
オンライン診療におけるアフターピル処方までの流れ
ここからは、オンライン診療におけるアフターピル処方までの流れをみていきましょう。病院が空いていない時間にも利用できる、都合のいい場所で受診できるといったメリットもふまえて有効な利用方法を知っておきましょう。
問診・診療の流れ
問診から診療の流れは簡潔にまとめると、次のようになります。
1.アカウント登録
2.診療科・クリニック・診療時間を選択
3.基本情報・問診表の入力
4.オンライン診療の受診
このなかでも問診表の入力に関しては、ある程度詳細な状況を伝えることが大切だといえます。例えば、以下のような項目は正確に答えましょう。
・最近の月経が始まった日付
・避妊なしの性交渉があった日付
・性犯罪の被害の有無
・過去の妊娠経験
・喫煙の有無
・現在使用しているサプリメントや薬
アフターピルを服用する場合、併用できないサプリメントや薬もあります。 例えば、抗酸菌症治療薬やHIV プロテアーゼ阻害剤などは、アフターピルの効果を減少させる可能性が高いといえます。
アフターピルの受け取りの流れ
診察終了後、メールアドレスに処方箋発行のお知らせが届きます。また、事前に選んでおいた薬局かドラッグストアに対しては、FAX で処方箋が届いているため、空いている時間を活用して取りにいきましょう。
そして、アフターピルを受け取った場合は、その場で服用することが推奨されています。また受け取る際には服用時の注意点などを薬剤師が教えてくれるため、服用に関する不安を和らげることが可能です。
アフターサポートによる不安解消
アフターピルに関しては人によって副作用が起きる可能性があります。 服用後2時間以内におう吐してしまった場合には、もう一錠追加で服用する、赤ちゃんへの授乳を行っている場合は24時間は避けるといった対処方法も知っておきましょう。
アフターピルの効果は100%確実なものではありません。そういった点もふまえて、おうち病院オンライン緊急避妊外来では医療相談を活用することも可能です。
また、オンライン診療だけでなく、産婦人科などの診療であっても妊娠を阻止できたかどうかは検査するしかありません。そのため、おうち病院オンライン緊急避妊外来では、アフターピル服用後3週間経った段階で対面診療へのリマインドメールが送られてきます。
今後の健康を守るためにもアフターサポートをうまく活用しましょう。
アフターピルに関する注意点と対処法
アフターピルに関して、注意点は主に3つあります。1つ目は副作用、2つ目は先述した併用禁止の薬剤、3つ目は持病です。 それぞれを詳しくみていきましょう。
1.副作用
副作用に関して、気をつけなければならない点は、おう吐によって成分を吐き出す可能性がある点です。アフターピルの成分が体内に吸収されるまでには、 2時間程度の時間がかかります。そのため、2時間足らずに吐いてしまった場合はもう一度アフターピルを服用する必要があります。
対処法として、吐き気がどうしても気になる場合、吐き気止めの薬を最初から併用しておきましょう。事前に医師に相談しておくことも可能であるため、準備しておいても問題ありません。
加えて、胃腸薬や解熱剤などと併用することも可能です。空腹が辛い場合はアフターピルを軽い食事の後にもらい、服用する方法もあります。副作用に関しては軽い症状で済むことがほとんどであるため、仮に長期化する場合にはすぐに医療機関の診察を受けましょう。
2.併用禁止の薬剤
併用禁止の薬剤に関しては、 アフターピルの効果を減少させたり、副作用をより強く起こしてしまう可能性もあります。普段から使用している薬などに関してはおくすり手帳などを利用し、受診する際には明確に伝えることが大切です。
また、 薬剤ではないものの、セイヨウオトギリソウを含有している食品も多いことから成分表を見ながら食べ物を摂取しましょう。
仮にどうしても併用禁止の薬剤を一時的にでもストップできない場合は、対処法としては、子宮内避妊リング(IUD)を使用することを推奨します。手術が必要となるものの、アフターピルを貰えない場合の避妊防止手段となります。
3.持病
持病として、黄体ホルモンに対してアレルギーを持っている、前兆のある片頭痛がある、 重篤な肝機能障害がある場合はアフターピルをもらうことができません。
持病でアフターピルを利用できない場合は、対処法としてIUDを使用することで避妊が可能となります。 数年間効果が持続するため、望まない妊娠を効果的に避けることができます。
まとめ
アフターピルを貰える場所は、医療機関とオンライン診療です。どちらにもメリットとデメリットがあるため、自分のライフスタイルに合わせて使い分けることが大切だといえます。
おうち病院オンライン緊急避妊外来では、問診票によって利用者の現在の状況を詳しく把握し、アフターピル服用後も手厚くサポートを行っています。 また、最短でその日のうちにアフターピルをもらうことができるため、アフターピルの効果を損なわないうちに服用することが可能です。
「アフターピルの貰い方がわからない」「オンライン診療でアフターピルをもらいたい」という場合には、おうち病院オンライン緊急避妊外来を活用してみましょう。