新型コロナウイルスが再び流行しています。そんな中、ワクチン接種に悩んでいる方も多いでしょう。
本記事では、未接種の場合はどのようなリスクが考えられるのか、症状に影響するのかなどを解説します。
コロナワクチンを接種するかどうか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
コロナワクチンはまだ必要?未接種でも大丈夫?
コロナワクチンは、2024年4月1日より公費負担ではなくなり有料になりました。感染した際の治療薬も開発され、新型コロナウイルスはインフルエンザと同等の5類となっています。
参照元:新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の対応について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
しかし新型コロナウイルスは終息したわけではなく、まだまだ安心できるものではありません。現在も新たな感染者が多くいます。2024年の夏には第11波もやってきました。
新型コロナウイルスは、どんどん型が変化していきます。これを変異株と言いますが、この変異株により抗体が出来ていても、新たな変異株には対応しきれない場合があります。
インフルエンザも、毎年流行する型が変わり、それを予測して秋冬にはワクチンが出ますが、コロナもそのように流行する型を予想しながら、変異株とつきあっていかなければならないでしょう。
そのため、コロナワクチンの接種は必要と言われているのです。
コロナワクチン未接種による感染と重症のリスク
コロナワクチン未接種の場合に想定される、感染と重症のリスクについてお伝えします。
コロナワクチン未接種だと重症化リスクが高い
ワクチン未接種者は、感染する確率と同時に、重症化するリスクが高くなります。高熱、呼吸困難、肺炎などの重い症状が出る可能性が高く、場合によっては入院が必要になることがあります。
接種者は、感染してしまったとしても、重症化するリスクが大幅に減少し軽症で済むことが多いです。
厚生労働省の発表によると、2023年から2024年の接種において用いられたオミクロン株対応ワクチンの効果として、新型コロナウイルス感染症による入院を約40~70%程度予防した等の報告が国内外でなされています。(2024年7月時点)
【国内の報告】
- ・60 歳以上における入院予防効果が 44.7%
【海外の報告】
- ・60歳以上における入院予防効果 が70.7%、ICU入室予防効果が 73.3%
- ・18歳以上における入院予防効果 が62%、救急受診予防効果 58%
- ・65歳以上における入院予防効果は接種7ー59日後で54%、接種60ー119日後で50%
※いずれも接種していない方との比較
引用元:新型コロナワクチンの有効性・安全性について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
コロナワクチン未接種だと症状が長引き後遺症リスクも高くなる
コロナワクチンの未接種者は、症状が長引くことがあり、回復までに時間がかかる場合があります。また、長期的な後遺症のリスクが高まります。
接種者は、症状が出ても比較的早く回復する傾向にあります。長期的な後遺症のリスクも低減されるとの報告もあります。
様々な機関が臨床データ等の分析をしていますが、因果関係と数字をはっきり示すものは現時点では難しいものの、接種者で長引く重症な後遺症の患者は今までに報告がないとの見解もあります。
コロナワクチン未接種で想定される感染拡大のリスク
コロナワクチンの未接種者は、感染した場合に他者にウイルスを広げやすいと考えられます。特に症状が出る前の無症状期間でも感染を広げる可能性があります。
ワクチン接種者は、感染してもウイルスの量が少ないため、他者への感染リスクが低くなると言われています。
ワクチン接種は、自分自身を守るだけでなく、家族や周囲の人々の健康を守るためにも重要です。一人一人の意識により、社会全体の健康と安全が守られます。
コロナワクチン接種をおすすめする理由
上記を踏まえると、具体的にコロナワクチン接種をおすすめする理由は以下の通りです。
- ・感染予防のため
- ・感染した際の重症化を防ぐため
- ・集団感染拡大を防ぐため
感染予防のため
新型コロナウイルスに感染すると、学校や仕事を休まなければいけないなど、健康的な日常生活を奪われます。また、ひとたび感染してしまうと家族や学校、職場など、近しい人にまたたく間にうつしてしまいかねません。知らない間にうつしてしまうこともあります。
それらを防ぐため、ワクチン接種が有効です。
ただし、ワクチン接種の他にも、感染予防対策として普段から手洗いやうがい、消毒などは徹底しましょう。
感染した際の重症化を防ぐため
新型コロナウイルスは、一通り流行したかワクチンを接種したことにより多くの人が抗体を持つと、その抗体では避けきれないウイルスへと変化していきます。
この変異株に感染したことにより以前摂取したワクチンでは感染を避けきれない場合があります。
したがって、ワクチンは新たに対応できるよう研究開発は今も進んでいます。2024年から2025年秋冬に向けて製造されるワクチンは、世界保健機関(WHO)より発表された「懸念される変異株」の情報によるものです。
そのため、新たな変異株での感染を防ぐために、新たなワクチン接種が有効なのです。
参照元:
特に、新型コロナウイルスに感染した場合に重症化リスクの高い、気管支疾患系の持病(喘息や気管支炎など)をお持ちの方や高齢者の方と、そのご家族はワクチン接種をおすすめします。
集団感染拡大を防ぐため
コロナワクチンを接種した人が多くなり、感染や重症を減少させることが出来れば、感染拡大を防ぐことが出来ます。
集団免疫が確立し、パンデミックを防ぐ事が期待できます。集団免疫とは、国や地域などの集団において、ほとんどの人がワクチンを接種する、または罹患したことにより免疫を持つことです。
それにより、一部の人が免疫を持っていなくても、感染が広がらない状態になるところまでが、流行の終息と言えます。
コロナワクチンは本当に大丈夫?
コロナワクチンは大切とわかっても、不安に思う事もあるでしょう。
ここでは、副反応や安全性について解説します。
厚生労働省による厳しい審査を通過し、薬事承認されている
新型コロナウイルスのワクチンについては、有効性や安全性が確認された上で、厚生労働省で厳しい審査を通過し、薬事承認されています。
さらに、国内外で実施された研究などにより、感染予防の有効性も確認ずみのうえ、感染した場合の入院や死亡等の重症化等を予防する効果が認められたことも報告されています。
厚生労働省の薬事承認が降りて、初めて医療現場に出るため、各医療機関に渡る頃には「安全」が確かめられている、と言えるでしょう。
参照元:新型コロナワクチンの有効性・安全性について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
副反応リスクよりも未接種リスクの方が高い
副反応を心配される方も多いでしょう。
初めてのコロナワクチン接種の時に大変な思いをした方も多いと思います。
副反応症状の詳細については、下記リンクをご覧ください。
厚生労働省では、接種後の副反応を疑う事例について、医療機関に報告を求め、収集しています。 収集した報告について、厚生労働省の審議会に報告し、専門家による評価を行います。それらの結果を公表し、安全性に関する最新情報の提供などを行っています。
今のところ、2024年夏現在では、副反応のリスクよりも未接種のリスクの方が高いとされています。そのため、副反応を心配するよりはワクチンを接種することをおすすめします。
コロナワクチンは怖くない!悩むなら、接種した人の意見を聞いてみよう
コロナワクチンを接種した場合は、未接種の場合より、感染リスクと重症化リスクが減少します。
コロナワクチンは怖いと悩むなら、接種した人に意見を聞く、専門家に相談する、というのもおすすめです。
同じような悩みを持つ人と情報交換をすることが出来て、専門家に気軽に質問することもできる、おうち病院疾患コミュニティは、オンラインで無料なので、参加ハードルも低いです。
コロナワクチンは怖くありませんが、ご不安の方はぜひいろんな人の意見を聞いて見てください。