夜中に腹痛・下痢で飛び起きた。医療相談の必要性を解説

夜中に腹痛・下痢で飛び起きたという経験がある方も多いのではないでしょうか。 しかし、明らかに体調が悪いとしても、救急車を呼んでいいのかどうかわからないという声も聞かれます。 そのため、現在の症状を電話やオンラインで相談できる医療相談に注目が集まっています。本記事では医療相談の概要やポイントなどのポイントを解説しました。

目次

生活している中で、夜中に腹痛・下痢で飛び起きたけど救急車を呼んでいいのかわからない、明らかに体調が悪いけど緊急性が高いかどうかわからないといったケースもありえるでしょう。

しかし、いきなり救急車を呼ぶのは気が引ける、そもそも症状について気軽に相談できるサービスはないのかと気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は電話やオンラインで気軽に現在の症状や状態を聞ける医療相談についてみていきましょう。

1.真夜中の腹痛・下痢の原因

真夜中の腹痛・下痢が起こる原因は、ストレスや自律神経の乱れなど病名がないものなどもあります。しかし、過敏性腸症候群、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、感染性胃腸炎などが腹痛・下痢の原因となることもあるため、それぞれの症状がどのようなものなのか把握しておくことも大切です。

・過敏性腸症候群

炎症や潰瘍などの異常がなく、ストレスや暴飲暴食などによって下痢や腹痛を引き起こす症候群のことです 。ウィルスや細菌によって引き起こされることもあります。

精神的な面が大きく作用する部分もあることから、場合によっては精神科の診察が必要となることもあります。

症状としては、ストレスを感じるたびに腹痛が起こる、お腹が常に張っているなどが代表的です。便秘や下痢を繰り返すものだけでなく、ストレスによって下痢を繰り返すケースもあります。

・胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃液によって、胃に孔が空く、十二指腸の一部が欠損することで腹痛や吐血を引き起こします。みぞおちあたりが頻繁に痛むという場合は、早急に病院を受診しましょう。

特徴として、胃潰瘍は食事後の長時間の痛み、十二指腸潰瘍は空腹時に痛みを感じやすいとされています。便に血が混じる下血などが続くこともあるものの、気付かないことも多いといえます。

真夜中に腹痛・下痢で飛び起きるといったケースもみられるため、何回も続くようであれば早めの対処を行うことが大切です。治療に関しては、投薬や止血のために手術が必要となることもあります。

・感染性胃腸炎

感染性胃腸炎は、以下のように種類が分かれます。

  • ノロウイルスなどのウィルス性胃腸炎
  • 肉や魚に付着した細菌を摂取した際に引き起こされる細菌性胃腸炎

どちらも下痢・腹痛を伴うものであり、 数日間症状が続くケースも少なくありません。基本的に どちらも脱水を予防しつつ対処していくしかなく、投薬治療は行なわれない点は把握しておきましょう。

注意点として、下痢によって ウィルスや細菌が体外に排出されるため、市販の下痢止めの自己判断による使用は控えましょう。場合によっては、症状の長期化や悪化につながるケースもあるためです。

また、おう吐や下痢が繰り返されることによって、脱水症状が引き起こされる可能性も想定しておきましょう。

どの病気も自分では判断がつきにくく、医師によるアドバイスがなければ救急車を呼ぶ・診察を受けるといった今後の方針を決めることも難しいといえます。診察は、医療相談では行えないものの、「病気かもしれない」と思った場合は、医療相談を行うことで冷静な対処が可能となります。

2.医療相談とは

医療相談とは医師の診察や受診を行なうことなく、症状や状態に対して相談ができるサービスのことです。

サービスの提供者は以下に大きく3つに分けられます。

  • 都道府県を含めた行政機関
  • 医療施設
  • 民間の医療相談サービス提供事業者

あくまでもサービス利用者には情報提供のみとなるものの、ほとんどの場合、専門医・看護師など知識を有する人々による適切なアドバイスが受けられる点が特徴です。

例えば、病院に行った方がいいのか、真夜中に起きるほど下痢や腹痛がひどいが救急車が必要なのかといった相談も行なえます。他にも、医療機関に対する質問や福祉制度、育児の相談に答えることも可能です。

医療相談サービスが増加したことによって、小児科や産婦人科など病院に行く前に相談したいケースにも役立ち、医療機関における時間外受付患者数が減少しています。

※参照:厚生労働省『医療のかかり方の取組について』

3.医療相談に期待できること

医療相談では、患者の相談によって自己判断ではなく知識のある専門家に相談できることが魅力だといえます。また、あくまでも相談ではあるものの、必要情報など事前に準備できるものを用意しておくことでスムーズなアドバイスが可能となるといえるでしょう。

例えば、真夜中に下痢・腹痛で目を覚ましたとしましょう。この場合、元々何らかの疾患があったのか、健康体だったが急に症状が出たのかなどといった条件によってアドバイスの内容が変わってきます。

相談相手が専門家だったとしても、患者の伝える情報が不十分だった場合は適切なアドバイスが行えなくなってくる点に注意が必要です。 そのため、現在どのような状況でどんな状態なのか、元々どんな疾患や気になることがあるのかなどを明確に伝えることが大切になってきます。

日常的に抱えている不安を専門家に相談することもできるため、以下のようなメリットもあります。

患者側

  • 不安の軽減ができる
  • 相談後の適切な診察・受診、治療ができる
  • 通院コストの負担も軽減できる(そもそも相談で通院が必要か判断材料にできるため)
  • サービスによっては時間に関係なく聞ける

医療相談サービス側

  • 事前に患者がサービスを利用していれば診療科のミスマッチがなくなりやすくなる
  • 夜などリソースが限られる場合も相談対応だけになるため、リソースに余裕が生まれる
  • 文字だけでも相談対応ができる

医療相談はあくまでも診断ではなく、相談であることから具体的な病名を告げられることはありません。しかし、緊急性の高い症状なのか、救急車が必要なのかといった判断を行なう場合には活用しやすいサービスだといえるでしょう。

4.医療相談を行なうタイミング

医療相談はサービスによっては24時間365日利用できます。そのため、相談のタイミングは以下のようなケースに分かれるでしょう。

  • いきなり症状が現れた
  • 普段から気になっている症状がある
  • 現在のかかりつけ医と折り合いがついていない(不安がある)

この中でも特にいきなり症状が現れた場合に、救急車が必要かどうかを相談できたりする点がメリットといえます。 例えば、真夜中に腹痛・下痢で飛び起きた場合、その原因として、体調が急激に悪くなったか・病気の症状が出たかのどちらかだと多くの人は想定するでしょう。

夜中に飛び起きるぐらい病気の症状が強く出ている場合は早急な対処が必要です。しかし、元々の症状がない場合、腹痛・下痢の原因が体調不良であることも少なくありません。そのため、医療相談相談サービスを利用できれば、現在の状態が緊急性の高いものかどうかを冷静に判断できるようになります。

また、緊急性は高くないものの、普段の医療サービスの相談や体調面で気になる点がある場合にも適切なアドバイスを受けられる点は魅力の1つです。24時間利用可能なサービスであれば、日中の相談が難しい働き方でもタイミングを気にする必要もありません。そのため、自分のライフスタイルに合わせて相談できる点は魅力だといえます。

5.まとめ

真夜中に腹痛・下痢で飛び起きるケースはありえます。体調不良だけでなく、過敏性腸症候群や感染性胃腸炎などの病気が原因となっている場合も想定されるでしょう。

しかし、自分では緊急性が高いものなのかどうか判断できないことは多いといえます。そのため、現在ではオンラインや電話などで相談できる医療相談サービスに注目が集まっています。

オンライン医療相談の場合、24時間365日対応できる点も魅力です。真夜中に腹痛・下痢で飛び起きた場合は「病気かもしれない」と思うこともあるでしょう。そのような場合は、オンライン医療相談を活用できます。加えて、緊急性が低いものの、普段から気になってる体の不調を相談することも可能です。

オンライン医療相談(※あくまで診療ではなく医療面でのアドバイス)

また、処方箋が必要な場合はオンライン診療を利用できます。診察から処方箋の発行まで可能であるため、移動の手間を省きながら、ライフスタイルに合わせた診察が可能です。