漢方治療薬である「防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)」が、多汗症のケアとして注目されています。
本記事では、「防已黄耆湯」にはどんな作用がありどのような効果が期待できるのかを紹介します。
目次
「防已黄耆湯」は多汗症にどんな効果が期待できる?
「防已黄耆湯は」多汗症をコントロールする働きが期待できます。
漢方療法の基本と多汗症に与える影響
漢方療法は、他の外用薬や内服薬などの対処療法とは異なり、体の中へアプローチして健康な体作りを目指すのに役立ちます。
多汗症の原因となっている発汗機能のなんらかの障害や自律神経の乱れを、正常な状態になるようサポートしてくれ、体質改善を目指すものです。
胃腸の働きや栄養の吸収を助けることで、体の中の余分な水分を取り除き、体内の機能を高める働きがあります。
さらに、多汗症の原因として考えられる、過度なストレスや緊張・不安を和らげるのに役立ちます。
「防已黄耆湯」の働き
「防已黄耆湯」は、体内の水分を調整する働きがあります。
胃腸が弱くて栄養吸収が悪い、疲れやすく運動があまりできないなどの虚弱体質の方を、健康な体へと導く手助けもしてくれます。
胃腸を元気にすることで、食べたものをしっかりとエネルギーに変えることができ、それにより代謝の活性化に繋がり、水分代謝が良くなることで体内の余分な水分を取り除いてくれます。
そのため、むくみ・水太り体質の方に良いとされており、色白でむくみがちな方の体の中の水分を調整する働きをサポートします。
体質が違う場合は、別の漢方薬を処方します。
「防已黄耆湯」が多汗症に期待できる効果
「防已黄耆湯」は、汗をおさえる作用があるとされています。
むくみや水太り体質、色白で虚弱体質の方は、体の水分バランスが乱れやすく、発汗異常を引き起こします。「防已黄耆湯」が体の水分バランスの調整をサポートし、余分な水分をためこまないよう働きかけます。それが発汗機能の正常化へと繋がり、汗がおさえられる可能性があります。
「防已黄耆湯」以外の多汗症治療とその効果
ここでは、「防已黄耆湯」以外の多汗症の治療方法と、期待できる効果や副作用などのデメリットを解説します。
外用薬で治療する
発汗をおさえる働きの成分を含むスプレー・塗り薬等で治療する方法です。もっとも手軽で一般的です。ただし、肌が弱く敏感な方は、まれにかぶれるなどの副作用があります。
内服薬で治療する
内服薬を取り入れる治療法です。しかし効果にばらつきがあるうえ、副作用の心配があります。特に効果が高いと言われる内服薬では、夏場発汗がおさえられると、かえって体に熱がこもってしまい、熱中症の恐れもあると言われています。
局所注射療法(ボツリヌス療法)
ボツリヌス菌の毒素を多汗症の部位に注射する治療法です。汗をおさえる効果が期待でき、外用薬ではあまり効果が見られない時などに取り入れます。
海外では腋窩多汗症の治療としてはポピュラーですが、日本では腋窩多汗症以外は保険適用外になるため、事前に費用や効果をしっかり医師から説明してもらい、充分に検討することが大切です。また、効果は持続しますが、根本的な治療ではないので、数ヶ月で効果が薄れてきたら再度注射します。
イオントフォレーシス療法
手や足など多汗症の部位を、水をためた容器に浸し、微弱な電流を約30分間流します。
繰り返し行う事で、発汗をおさえる効果が期待できます。保険適用の治療法で費用は比較的安いですが、効果が実感できるまで継続的に通院する必要があります。週に1回程度通院できない方には向いていません。
外科的処置や手術で治療する
神経ブロック、レーザー療法などで発汗を促進する機能をおさえる、交感神経遮断術や汗腺を除去する手術で発汗の元を絶ってしまうなどの治療方法です。
レーザー療法は保険適用外で金銭的な負担は大きくなります。
手術は、他の治療と比べると体への負担があります。また、手術した箇所の発汗をおさえる事ができても、他の部位からの発汗が増える「代償性発汗」が副作用として見られる場合がありますので、慎重に検討しましょう。
体質改善の効果を感じたい方は「防已黄耆湯」がおすすめ
体質改善を目指したいなら、時間はかかりますが漢方治療がおすすめです。体の中へアプローチしてくれ、胃腸の働きや自律神経を整えるサポートをしてくれるので、多汗症改善のみならず、健康な体へと導いてくれる可能性があります。
多汗症ケアで「防已黄耆湯」を効果的に取り入れたいなら専門外来へ
「防已黄耆湯」を取り入れたいならどこへ行けばよいのか解説します。
まずは漢方を取り扱っている多汗症専門医に相談を
まずは専門医に相談しましょう。多汗症専門外来というだけでなく漢方の専門知識があるところを受診します。漢方医・漢方内科・漢方外来などで相談可能です。
関連する診療科目のクリニックを予約して受診する
多汗症外来は、皮膚科、形成外科での治療が一般的です。他に神経内科、内分泌内科、美容医療クリニックなどもあります。
場合により、対処療法や自由診療が主で漢方療法を取り入れていない所があります。まずは、皮膚科で多汗症の漢方薬を取り扱っているか確認して予約し受診します。
オンラインクリニックを受診する
通院するクリニックのオンライン枠や、オンラインクリニックで多汗症や漢方療法に対応している場合があります。忙しくて通院時間が取れない方はこちらが便利です。
多汗症治療の「防已黄耆湯」処方なら、おうち病院「オンライン多汗症外来」
多汗症の治療に「防已黄耆湯」を取り入れたいなら、おうち病院「オンライン多汗症外来」がおすすめです。
通院だと予約枠でも待たされることもあり、移動を含めて時間がかかります。仕事や育児・家事等多忙で通院が難しい時、多汗症外来や漢方外来がお近くにない時など、おうち病院「オンライン多汗症外来」なら、お時間がかからずお待たせしません。
また、症状がつらい場合、少しの移動でまた大量に汗をかいてしまうため面倒に感じている方もいるでしょう。
Webからお好きな時間をサッと予約し、お時間になったら自宅などお好きな場所からパソコンかスマホ・タブレット等ですぐにオンライン診療を受けることができ、他人の目を気にする必要もありません。
必要な漢方薬等は、お近くの薬局薬店でお受け取りいただけます。
多汗症ケアで防已黄耆湯に興味があるなら、まずは医師に相談しよう
多汗症ケアに「防已黄耆湯」を取り入れたいなど、漢方療法に興味があるなら迷わず専門の医師に相談しましょう。
治療すべきか悩んでいる場合でも、どの治療方法にするか不安な場合でも、まずは自分の症状に合った最適な治療のアドバイスを受けてみてはいかがでしょうか?
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