インフルエンザで使用できる吸入薬の効果は?使い方や副作用を解説

インフルエンザで使用できる吸入薬があることは知りつつも、具体的な種類や効果・副作用などを知らない方は多いのではないでしょうか。 インフルエンザで使用できる吸入薬は、イナビルとリレンザの2種類です。それぞれ使い方や副作用、注意点などが異なります。 本記事を読み、インフルエンザの吸入薬の効能・効果を学び、用法・用量を守って吸入してください。

目次

インフルエンザで使用できる吸入薬があることは知りつつも、具体的な種類や効果・副作用などを知らない方は多いのではないでしょうか。 

インフルエンザで使用できる吸入薬は、イナビルとリレンザの2種類です。それぞれ使い方や副作用、注意点などが異なります。

本記事を読み、インフルエンザの吸入薬の効能・効果を学び、用法・用量を守って吸入してください。

インフルエンザの吸入薬の種類

インフルエンザの吸入薬には、イナビルとリレンザの2種類があります。それぞれの特徴について解説します。

イナビル

イナビルとは、ラニナミビルオクタン酸エステル水和物という成分を配合した吸入薬です。ラニナミビルオクタン酸エステル水和物は、インフルエンザの増殖を抑える作用があります。

イナビルは、インフルエンザA型・B型に有効とされており、処方された分を1度吸入すれば問題ありません。

また、インフルエンザの感染リスクが高い濃厚接触者であり、かつ以下に該当する方は予防投与できます。

  • ・腎機能障害がある
  • ・糖尿病などの代謝性疾患がある
  • ・高齢者(65歳以上)
  • ・インフルエンザ発症者の同居家族または共同生活者
  • ・慢性呼吸器疾患または慢性心疾患がある

リレンザ

リレンザとは、ザナミビル水和物という成分を配合した吸入薬です。インフルエンザA型・B型に有効な薬であり、1日2回吸入することで、体内でインフルエンザのウイルスが増殖するのを防ぎます。

また、インフルエンザの感染リスクが高い濃厚接触者であり、かつ以下に該当する方は予防投与できます(※イナビルと同様です)

  • ・腎機能障害がある
  • ・糖尿病などの代謝性疾患がある
  • ・高齢者(65歳以上)
  • ・インフルエンザ発症者の同居家族または共同生活者
  • ・慢性呼吸器疾患または慢性心疾患がある

インフルエンザの吸入薬の使い方

インフルエンザの吸入薬としてイナビルとリレンザを使う際は、以下の手順のとおりに使用してください。

イナビル

イナビルを使う際は以下の流れに沿って使用しましょう。

  1. アルミ袋から吸入容器を取り出す
  2. 吸入容器を立てて持ちながら、容器を軽く叩いて中の粉を下に集める
  3. シールが張ってある面を手前に向けて、①と記載されている部分を右へ押し、スライドさせる
  4. 吸入容器に向かって顔を向け、ゆっくり息を吐いてから吸入容器の口をくわえる
  5. 舌を下げて喉の奥を広げながら、勢い良く息を吸い込む
  6. 吸入容器を口から外し、3〜5秒間息を止めた後、呼吸を楽にする
  7. ②と記載されている部分を左へスライドさせ、再度4〜6を繰り返す
  8. 吸い残しを防ぐために、3〜7を再度実施する
  9. 2つ容器を吸入する必要がある方は、2容器目も同様に吸入する
  10. 終わったらうがいをする

成人または10歳以上の子どもの場合は、40mg(2容器分)を1回吸入してください。インフルエンザ予防の場合は、2容器を2日間に分けて吸入する場合もあります。

10歳未満の子どもの場合は、1容器を1回吸入して治療および予防が終了します。

リレンザ

リレンザを使う際は以下の流れに沿って使用しましょう。

  1. 吸入器のカバーを外し、トレーを引き出す
  2. 吸入器からトレーを取り外し、薬が入ったディスクを4つの穴に収まるようにセットする
  3. トレーを吸入器に押し込み、元の位置に戻す
  4. 吸入器の蓋を開けて垂直に立て、ディスク内の4つのブリスターのうち、1つの穴を開く
  5. 息をゆっくり吐き切ったら、吸入器の吸入口をくわえる
  6. 顔を上げ、勢い良く薬を吸い込む
  7. 吸入口から口を離し、3〜5秒ほど息を止めた後、鼻から息を吐いて呼吸を再開する

インフルエンザ治療の場合、1日2回を5日間吸入してください。1回につき、2ブリスターを使用しましょう。

インフルエンザ予防の場合は、1日1回を10日間吸入してください。インフルエンザの患者と接触した後、1〜5日以内に使用を開始しましょう。

インフルエンザの吸入薬の副作用

インフルエンザの吸入薬であるイナビルとリレンザの副作用をそれぞれ解説します。吸入する際は、事前に副作用を把握しておきましょう。

イナビル

イナビルのおもな副作用は以下のとおりです。

  • ・めまい
  • ・頭痛
  • ・吐き気
  • ・腹痛
  • ・下痢

また、重大副作用として、呼吸困難やショック、アナフィラキシーや気管支攣縮などが起こるおそれがあります。

リレンザ

リレンザのおもな副作用は以下のとおりです。

  • ・発疹
  • ・下痢
  • ・吐き気
  • ・頭痛
  • ・手足のしびれ

また、重大副作用として、呼吸困難やショック、アナフィラキシーや気管支攣縮などが起こるおそれがあります。

インフルエンザの吸入薬の注意点

インフルエンザの吸入薬であるイナビルとリレンザを吸入する場合は、以下の点に注意して使用しましょう。

イナビル

イナビルはアルミの袋に入った状態で渡されることが多く、湿気に弱いため、吸入する直前まで袋を開けないようにしましょう。また、妊娠中もしくは授乳中の場合は、必ず医師にそのことを伝えてください。

リレンザ

呼吸器疾患のある方、特に喘息の方は、必ず医師にその旨を伝えておきましょう。妊娠中もしくは授乳中の場合も同様に医師へその旨を伝えてください。

また、ディスクのブリスターは吸湿性が高いので、吸入する直前まで穴をあけないでください。

インフルエンザの吸入薬に関するよくある質問

インフルエンザの吸入薬であるイナビルとリレンザに関してよくある質問をまとめました。現在吸入中の方や、これから吸入薬の使用を検討している方は参考にしてみてください。

イナビルとリレンザの違いは?

イナビルは1回で吸入が終わりますが、リレンザは1日2回の吸入が必要です。

イナビルとリレンザの薬価は?

イナビルの薬価は以下のとおりです。

  • ・イナビル吸入粉末剤20mg(先発品) 2179.5円/キット
  • ・イナビル吸入懸濁用160mgセット(先発品) 4241.5円/瓶

一方で、リレンザの薬価は、5mg1ブリスターあたり127.7円です。

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