インフルエンザで解熱剤は飲んでいい?種類別の安全性・飲まない方がいい場合と受診の目安を解説

インフルエンザのときに解熱剤を使用していいか迷う方は多いのではないでしょうか。結論から言うと、インフルエンザのときに解熱剤を服用することは問題ありません。
しかし、服用していいのはアセトアミノフェン製剤であり、それ以外のNSAID(非ステロイド性消炎鎮痛剤)を服用するとインフルエンザ脳炎になるおそれがあります。

本記事を読み、インフルエンザの症状が悪化して重篤な健康被害が起きる前に、適切な薬を服用しましょう。

なお、解熱剤はその場しのぎに過ぎませんので、インフルエンザを治すにはしっかりと病院で受診してください。
もし症状が重く病院に足を運ぶのもつらいようでしたら、オンライン診療という選択肢があります。

特に、おうち病院「オンライン発熱・コロナ外来」は自宅でインフルエンザの受診と薬の処方が可能です。薬も自宅配送か近くの薬局受取か選ぶこともできますので、ぜひご利用ください。

この記事で分かること

  • インフルエンザのとき、アセトアミノフェン(カロナール等)は使用可能ですが、アスピリン・イブプロフェン系の一部薬剤は小児・未成年への使用に注意が必要です
  • 解熱剤はあくまで症状を和らげる対症療法であり、インフルエンザウイルスの増殖を抑える効果はありません
  • 抗インフルエンザ薬(タミフル・ゾフルーザ等)は発症から48時間以内の服用が重要で、市販薬で様子を見ていると機会を逸するリスクがあります
  • 解熱しても「インフルエンザが治った」わけではなく、ウイルスは体内に残っています
  • 「熱が高くて辛いが病院に行けない」場合はおうち病院のオンライン発熱・コロナ外来で自宅から診察・処方を受けられます

解熱剤とインフルエンザの基礎知識

解熱剤を飲んでもいいのか?

インフルエンザにかかったとき、多くの方が「市販の解熱剤を飲んでいいのか」「むしろ飲まない方がいいのか」と迷います。結論から言うと、薬の種類と患者の年齢によって異なります

発熱は免疫機能の一部として、ウイルスの増殖を抑える働きを持っています。しかし、38.5度以上の高熱が続くと体力を大きく消耗し、脱水・倦怠感の悪化を招くこともあります。医師の指示のもと、適切な解熱剤を適切なタイミングで使用することは、体への負担軽減として意味があります。

解熱剤の種類と安全性:インフルエンザ時の使い分け

成分名代表的な市販薬インフルエンザ時の使用注意点
アセトアミノフェンカロナール・タイレノール・ノーシン等✅ 使用可能インフルエンザ時に推奨される解熱剤。年齢・体重に応じた用量を守ること
イブプロフェンイブ・アドビル・ブルフェン等⚠️ 成人は注意のうえ使用可小児・未成年には使用しないことが推奨(インフルエンザ脳症を重症化させる可能性の報告あり)
ロキソプロフェンロキソニン・ロキソニンS等⚠️ 成人は注意のうえ使用可小児には使用禁忌。NSAIDs全般として脳症リスクの懸念あり
アスピリン(サリチル酸系)バファリン等(一部)❌ 小児・未成年に使用禁止ライ症候群(重篤な脳・肝障害)のリスクあり。15歳未満への使用は禁止
ジクロフェナクボルタレン等❌ 小児に使用禁忌インフルエンザ患者(特に小児)への使用は禁忌
参照: 厚生労働省「インフルエンザ脳症に関する注意喚起」・日本小児科学会

重要なポイント:

  • 子ども(15歳未満)に使える解熱剤は実質アセトアミノフェンのみと考えてください
  • 成人でも、NSAIDs系(イブプロフェン・ロキソプロフェン等)はインフルエンザ罹患中の使用に慎重な姿勢が推奨されています
  • 薬の成分を確認し、わからない場合は薬剤師または医師に相談してください

解熱剤を飲まない方がいい場合・タイミング

以下の状況では、解熱剤の使用を控えるか、医師に相談することを推奨します。

  • 38.5度未満の発熱:体がウイルスと戦っている状態のため、無理に下げる必要はない場合が多い
  • 解熱後すぐの外出・活動:熱が下がっても体内にウイルスは残っているため、感染拡大リスクがある
  • 複数の解熱剤の重複服用:同系統の成分が入った薬を重ねて飲むと過剰摂取になる危険性がある
  • 空腹時の服用(NSAIDs系):胃への負担が増すため、食後の服用が望ましい

解熱剤で熱が下がっても「治った」わけではない

多くの方が誤解しやすい点です。解熱剤は熱という「症状」を抑えるものであり、インフルエンザウイルスそのものを除去する効果はありません。解熱剤で一時的に熱が下がっても、体内ではウイルスが増殖し続けている可能性があります。

  • 解熱後も倦怠感・筋肉痛・咳が続くのはウイルスが残っているため 解熱剤を飲んで楽になったからといって早期に外出すると、感染拡大につながる 一度熱が下がった後、再度高熱が出る場合は合併症(肺炎等)のサインの可能性がある

インフルエンザのときに使用すべき解熱剤はアセトアミノフェン

アセトアミノフェンは、1893年に医薬品として使用されてから100年以上、世界中で使用されている解熱鎮痛薬です。(※解熱鎮痛薬であり成分でもあります)

アセトアミノフェンを服用すると、脳の体温調節中枢が刺激され、血管や汗腺が広がって熱が下がります。また、頭痛や関節痛、生理痛などの痛みを和らげる効果があるのが特徴です。

アセトアミノフェンの成分を含む代表的なものとしては、カロナール、タイレノールなどが挙げられます。大人や高齢者はもちろん、お子さんや妊娠中・授乳中の女性でも服用可能です。

インフルエンザのときに禁忌とされている解熱剤

インフルエンザのときに禁忌とされているのは、非ステロイド系抗炎症薬と呼ばれる以下の薬です。

  • インドメタシン
  • メフェナム酸
  • ジクロフェナクナトリウム
  • アスピリン
  • イブプロフェン

上記を服用すると、けいれんや意識障害、異常行動などのリスクが高まります。インフルエンザのときは、絶対に服用しないように注意してください。

また、インフルエンザの市販薬を検討したい方は、必ず市販薬と処方薬の違いを理解しましょう。

関連記事:インフルエンザのときに市販薬を飲んでも大丈夫?解熱効果があり安全に使用できるお薬を紹介

インフルエンザのときに禁忌薬を服用するとどうなる?

インフルエンザのときに禁忌薬を服用すると、インフルエンザ脳症・ライ症候群に陥るリスクがあります。

インフルエンザ脳症

インフルエンザ脳症とは、インフルエンザに感染後、1〜2日ほどで以下の症状が現れる疾患です。

  • 脳浮腫(脳が腫れる)
  • 脳圧亢進(脳内の圧が上昇する)
  • けいれん
  • 意識障害
  • 異常行動

症状が悪化すると、臓器が機能しなくなり、血管が詰まって命に関わる事態に発展します。インフルエンザ脳症を発症した患者さんの約30%が死亡し、約25%に後遺症をもたらすとされています。

インフルエンザ脳症を引き起こす要因の1つが、NSAID(非ステロイド性消炎鎮痛剤)の服用です。インフルエンザ脳炎・脳症研究班によると、NSAIDに含まれるジクロフェナクナトリウムとメフェナム酸が、インフルエンザ脳炎を引き起こすおそれがあります。

※参照元:インフルエンザ脳症ガイドライン【改訂版】

ライ症候群

ライ症候群とは、肝機能障害や急性脳症を起こす疾患です。インフルエンザや風邪などに感染後、5〜7日後に以下の症状が現れます。

  • 呼吸停止
  • けいれん
  • 悪心
  • 嘔吐
  • 軽度の健忘

日本では、ライ症候群と解熱鎮痛薬との因果関係は証明されていません。しかし、インフルエンザや15歳未満の水ぼうそうの方に対しては、NSAIDに含まれるジクロフェナクナトリウムやサリチル酸系医薬品は禁忌となっています。

インフルエンザのときに解熱剤を服用する際の注意点

インフルエンザのときに解熱剤を服用する際は、以下の注意点を守りましょう。

  • 解熱剤と風邪薬を併用しない
  • 飲酒しない
  • 長期間服用しない

上記の注意点を守れない場合、副作用が強くなり、重篤な健康被害が起こるおそれがあります。解熱剤を服用する際は、医師の説明をよく聞き、用法・用量を必ず守りましょう。

解熱剤と風邪薬を併用しない

たとえば、市販の解熱鎮痛薬や風邪薬にはアセトアミノフェンを配合したものが多くあります。

風邪の症状を治すために、解熱鎮痛薬とは別に風邪薬を服用すると、アセトアミノフェンの過量服用になってしまうことがあるのです。アセトアミノフェンを過剰に服用すると、肝機能障害などの副作用が出やすくなるおそれがあります。

風邪薬との併用にはご注意ください。

飲酒しない

アセトアミノフェンなどの解熱剤は、肝臓で代謝される薬であるため、お酒との相性が悪いです。

アルコールと併用すると、肝臓に負担がかかり、肝機能障害を引き起こすおそれがあります。インフルエンザの際にお酒を飲むことはまず無いかとは思いますが、解熱剤を服用中は、飲酒を控えることをおすすめします。

長期間服用しない

解熱剤は症状を緩和する薬であり、熱や痛みの原因を治療する薬ではないため、長期間服用することを想定して作られていません。また、用法・用量を超えて使用することもできないのです。

解熱剤を服用しても症状が長引く場合には、必ず医療機関を受診し、医師に相談する必要があります。

抗インフルエンザ薬という選択肢

解熱剤と抗インフルエンザ薬の違い

比較項目市販解熱剤(アセトアミノフェン等)抗インフルエンザ薬(タミフル・ゾフルーザ等)
効果発熱・疼痛を和らげる(対症療法)ウイルスの増殖を抑える(原因療法)
ウイルスへの作用なしあり(ウイルス排出量を減らす)
症状期間の短縮一時的な熱の緩和のみ約1〜1.5日の短縮(プラセボ比)
服用タイミング症状時に随時発症から48時間以内に開始が原則
入手方法市販で購入可能医師の処方が必要
感染拡大リスク低減なしウイルス排出量減少による効果あり

市販の解熱剤は「つらい症状を一時的に和らげる」ために有用ですが、インフルエンザ自体を早く治すためには抗インフルエンザ薬の処方が有効です。ただし、抗インフルエンザ薬は発症から48時間以内の服用開始が重要であるため、症状が出たら早めに医療機関に相談することが推奨されます。

「病院に行けない」ときの、オンライン診療という選択肢、「おうち病院 オンライン発熱・コロナ外来」

高熱で外出が辛い・待合室での感染リスクが心配・クリニックが混雑しているなど、受診をためらう理由がある場合でも、「おうち病院 オンライン発熱・コロナ外来」を利用することで、自宅にいながら医師の診察を受け、タミフル・ゾフルーザ等のインフルエンザ治療薬の処方を受けられる場合があります。

おうち病院のオンライン発熱・コロナ外来の特徴

時間通りに診察が始まる

予約した時間に診察が開始するため、仕事の合間にも受診を計画的に組み込むことができます。
・平日・土日祝日も朝8時〜夜22時まで診察可能

✅ 女性医師が15分かけて丁寧に診察

おうち病院では診察時間を15分確保しています。医師は事前に問診票を読み込んで診察に臨むため、「市販薬との違い」「どの処方薬が合っているか」なども落ち着いて確認できます。

受診場所と薬の受け取り場所を分けられる

受診はスマートフォン・PCから自宅や外出先で行い、処方薬は自分が指定した薬局で受け取れます。
・処方せんは全国8,200店舗の薬局から選択し自動送信され、受け取り可能
・自宅配送「おくすりおうち便」を利用すれば、薬局に行く手間なし

受診費用の目安(保険適用)

費用項目金額
診察料(保険適用・初診)1,000〜1,200円
システム利用手数料1,100円
決済手数料診察料の約4.5%
合計目安約1,900〜2,400円
※自宅への配送をご希望の場合は追加900円にて「おくすりおうち便」をご利用いただけます。
※薬代は別途。薬局での自己負担額は薬剤・保険の種類により異なります。

高熱で外出が辛い・待合室での感染リスクが心配・クリニックが混雑しているなど、受診をためらう理由がある場合には、ぜひ「おうち病院 オンライン発熱・コロナ外来」を利用しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. インフルエンザのとき、市販の解熱剤は飲んでいいですか?

A. 成分によります。アセトアミノフェン(カロナール・タイレノール等)は年齢を問わずインフルエンザ時に使用できる解熱剤です。一方、イブプロフェン・ロキソプロフェン(NSAIDs系)は小児・未成年への使用が推奨されておらず、アスピリンは15歳未満への使用が禁止されています。市販薬を使用する際は成分を確認し、わからない場合は薬剤師にご相談ください。

Q. 子どものインフルエンザに使える解熱剤はどれですか?

A. 子ども(特に15歳未満)に使用できる解熱剤は実質的にアセトアミノフェンのみです。イブプロフェン・ロキソプロフェン(NSAIDs系)はインフルエンザ脳症を重症化させる可能性があるとの報告があり、小児への使用は推奨されていません。アスピリンはライ症候群のリスクから15歳未満への使用が禁止されています。用量・用法は必ず医師の処方に従ってください。

Q. 解熱剤で熱が下がったら、インフルエンザは治っていると考えてよいですか?

A. いいえ、解熱剤は熱という症状を一時的に和らげるものであり、インフルエンザウイルスそのものを除去する効果はありません。熱が下がっても体内にウイルスが残っている可能性があり、感染拡大リスクも続いています。解熱後も十分な安静・水分補給を続け、学校保健安全法の出席停止基準(発症翌日から5日間かつ解熱後2日間)を目安にしてください。

Q. タミフルなどの処方薬と解熱剤は一緒に飲んでいいですか?

A. 一般的に、アセトアミノフェン系の解熱剤とタミフル・ゾフルーザ等の抗インフルエンザ薬は同時に服用することができますが、必ず医師または薬剤師に確認のうえ服用してください。自己判断で複数の薬を組み合わせることは避け、処方を受けた医師の指示に従うことが重要です。

Q. 解熱剤で熱を下げてから病院に行ってもいいですか?

A. 解熱剤で熱を下げてから受診しても問題ありませんが、抗インフルエンザ薬の処方を希望する場合は「発症からの経過時間」が重要です。発症から48時間以内であれば抗インフルエンザ薬の効果が期待できるため、できるだけ早く受診・相談することをお勧めします。受診前に解熱剤を服用した場合は、その旨を医師にお伝えください。

Q. 発熱が何度になったら解熱剤を使うべきですか?

A. 一般的には38.5度以上の発熱で解熱剤の使用を検討することが多いですが、年齢・体の状態・症状の辛さによって異なります。特に乳幼児・高齢者・基礎疾患のある方は、発熱の程度にかかわらず早めに医師に相談することを推奨します。解熱剤の使用判断や適切な用量については、医師または薬剤師にご確認ください。

Q. オンライン診療でインフルエンザの薬を処方してもらえますか?

A. おうち病院では、発熱・コロナ・インフルエンザ症状の方を対象としたオンライン診療を提供しており、医師が診察の上で適切と判断した場合、タミフル・ゾフルーザなどのインフルエンザ治療薬の処方が可能です。処方箋は全国8,200店舗の薬局から選択してお受け取りいただくか、自宅配送の「おくすりおうち便」もご利用いただけます。(※2026年4月1日現在の提携薬局数)

おうち病院 オンライン発熱・コロナ外来(保険適用)- 発熱でつらいとき、病院の待合室はもっとつらい。自宅からスマホで医師に相談できます。