葉酸サプリの選び方と注意点は?医師と考える葉酸サプリとの付き合い方

多くの女性が抱える「妊娠・出産にできる限り備えたい」「食事で十分な葉酸が摂り切れない」などのお悩みを解決するには、葉酸サプリで葉酸不足を補うことが重要です。 しかし、どのようなサプリがよいのか分からない方が多いかと思います。本記事では、葉酸サプリの選び方や注意点を解説します。

目次

葉酸サプリについて、こんなお悩みはありませんか?

・どの葉酸サプリを選べばよいか分からない・・・

・含まれている成分の安全性が心配・・・

・成分の違いがどう影響するのか分からない・・・

・今使っている葉酸サプリで効果を実感できない・・・

葉酸サプリで失敗しないためには、医療観点の選び方を理解しましょう

適切な葉酸サプリを選ぶには、医療観点を踏まえ以下のポイントを押さえる必要があります。

1.配合されている葉酸の種類

2.栄養素の配合量

3.添加物の配合量

選び方1.「合成葉酸」は「天然葉酸」より利用効率が高い

葉酸には、「天然葉酸」と「合成葉酸」の2種類があります。

「天然葉酸」は耳障りがよく聞こえますが、その実、「合成葉酸」の方が体内での利用効率(相対生体利用率)において約2倍高いというデータがあります。

そのため、「天然葉酸」ではなく「合成葉酸」を含むサプリを選びましょう。

参考:Folate requirement and metabolism in nonpregnant women - PubMed(海外学術文献)

選び方2.葉酸の配合量は十分なのかを確認する

サプリに含まれる栄養素配合量は、製品によって異なります。

価格を重視するばかりに、配合量がわずかな製品を飲み続けてしまう方もいますが、あまりに配合量が少ないとサプリの有効性が発揮されません。

厚労省の「日本人の食事摂取基準2020」では、食品以外で接種すべき葉酸量は1日400μgとされているため、「合成葉酸」が400μg含まれている葉酸サプリを推奨します。

選び方3.添加物が最小限のものを選ぶ

サプリメントを製造するにあたって添加物は欠かせないものですが、使用を最小限にすることは可能とされています。

余分な添加物(増量剤、着色料、甘味料、香料、保存料など)を含まないサプリメントをお勧めします。

これらのポイントを押さえている「医療用サプリメント」がおすすめ

市販の葉酸サプリを大きく上回る栄養量

医療用サプリメントは本来、医療機関でのみ購入できるものであるため、市販サプリとは品質と安全性が大きく異なります。積極的に栄養素を補給して健康のレベルを上げることを目的とした配合量となっています。

GMP規格という高水準の「安全性」と「品質」

GMP(Good Manufacturing Practice)とは、日本語で「適正製造規範」と訳され、原料の入庫から製造、出荷にいたるすべての過程において製品が「安全」に作られ、「一定の品質」が保たれるよう定められた基準です。

通常のサプリメントにはGMP認定工場で製造されたものは多くないですが、医療用サプリメントはGMP認定工場で製造された高い基準をクリアした安心があります。

添加物の「質」と「量」が市販サプリと異なる

サプリメントの製造過程において添加物は必要不可欠ですが、医療用サプリメントは元々何らかの疾患を持つ方が利用するために作られたため、健康を考えて添加物を最小限に抑え、かつ極力人体に無害で安全な添加物が選ばれています。

【要注意】医療用サプリメントの摂取前・摂取時に避けてほしいこと

妊娠する1ヵ月以上前から摂取する事が重要

妊娠・出産にできる限り備えるためには、最低でも妊娠する1ヵ月前から接種し続ける必要があります。

しかし、妊娠時期は当然ながらコントロールできるものではありません。

妊活開始と同時に葉酸サプリを接種するよう心がけてください。

過剰摂取にご注意ください

妊娠・出産にできる限り備えるために必要な葉酸量は400μg/日ですが、量が増えれば増えるほどリスクを減らせる訳ではありません。

むしろ過剰摂取により、赤芽球性貧血における葉酸不足以外の原因であるビタミンB12不足に気づきにくくなり、神経障害が出る可能性も指摘されています。

サプリの用量はよく守って活用しましょう。

健康被害が多くご報告されている「個人輸入」はお控えください

サプリの個人輸入には、多数の健康被害が報告されており、非常に危険です。

医薬品の成分が含まれていたり、そもそも禁止されている成分を使用していたり等、命に関わるケースもあります。

また、お求めの医療用サプリメントと同じものを海外サイトで見つけたとしても、本当に同様の成分を含めたものが届くとは限りません。

ご自身の判断で取り寄せず、必ず医師との相談の上で適切な医療用サプリメントを処方してもらいましょう。