月経困難症・生理痛はピルで治療を!保険適用・自由診療のピル比較や副作用を解説

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生理のたびに腹痛や腰痛、イライラや憂鬱感などの気分変動が現れていたら、月経困難症の可能性があります。月経困難症の症状は、ピル内服による治療が効果的です。

本記事では、月経困難症でピルを飲むメリットや、保険適用・自由診療になるピルの特徴や種類、副作用などを解説します。

月経困難症治療にピル治療薬が効果的

最初に、月経困難症にピル治療薬が効果的な理由を紹介します。

月経困難症とは?

月経困難症とは、月経に伴い起こる病的な症状のことです。症状は、腹痛、腰痛、頭痛などの痛みや、イライラ感、抑うつ、不安など精神的なものが挙げられます。吐き気や疲労感が現れる方も多いです。

月経困難症による生理痛を市販の鎮痛剤でしのいでいる方が多いですが、鎮痛剤は一時的な対処にしかなりません。原因に対する根本的な治療にはピルや漢方が有効的です。

※月経困難症は子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が原因のこともあるので、症状が続いている方は、一度検査を受けましょう。

ピル治療薬の効果とメリット

月経困難症の治療は、低用量ピルの服用が効果的です。

低用量ピルとは、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンを低用量(※エストロゲンの量が1錠中50μgより少ない)配合した薬です。低用量ピルは経口避妊薬としても効果的ですが、月経困難症や月経不順の治療にも使われます。

低用量ピルの生理への効果

  • 月経痛・生理の出血量の軽減
  • PMS(生理前のイライラ、憂鬱感、頭痛、腹痛など)の緩和
  • 生理不順を改善して、生理周期を整える

低用量ピルには子宮内膜の増殖を抑える働きがあります。子宮内膜が厚くならないため、生理期に子宮内膜が剥がれるときに起こる月経痛や出血量が軽減されます。出血量が軽減することから、貧血の症状緩和も期待できます。

また、排卵を抑制してホルモンバランスをコントロールする効果があるので、生理不順が改善されます。飲むタイミングを調整することで、生理を計画的に移動することも可能です。生理前のイライラや憂鬱感、頭痛などPMS(月経前症候群)の症状緩和も期待できます。

月経困難症に対するピルは保険適用になる?

婦人科で低用量ピルを処方する際、保険適用になる場合とならない場合があります。

医師の診断によって月経困難症や子宮内膜症の症状が認められた際は、保険適用になります。検査内容は問診、内心、血液検査、腹腔鏡検査、MRIなどです。処方される低用量ピルは、月経困難症や子宮内膜症の治療薬として承認されているものになります。

月経困難症の治療目的ではなく、避妊や月経移動を目的とする場合は、保険適用外になります。全額自費治療になるため、医療機関によって金額が異なります。

低用量ピルの種類

低用量ピルの種類はLEP・OCと、使用されている黄体ホルモン別に分けられます。種類によって保険適用の有無や効果が異なるため、低用量ピルの服用を検討している方はざっくりと知っておくと良いでしょう。

まず、処方目的によって、LEPかOCかが決まります。LEP(Low dose Estrogen Progestin)は低用量エストロゲン・プロゲステロン配合薬のことで、月経困難症と子宮内膜症の治療薬として承認されています。LEPは保険適用になります。

OC(Oral Contraceptives)は低用量経口避妊薬のことです。基本的に避妊を目的としていますが、生理痛や生理不順、PMSの症状改善も期待できます。保険適用外なので、全額自己負担です。

黄体ホルモン別には、大きく分けて4種類に分けられます。

LEP・OCそれぞれの低用量ピルの種類を詳しく紹介します。

月経困難症で処方される保険適用のピル比較

まず、月経困難症・子宮内膜症の診断を受けた際、治療薬として処方されるLEPのピルの種類を紹介します。

こちらは全て保険適用になりますが、病院ではさらに費用を抑えられるジェネリックが処方されることも多いです。また、日本で避妊薬としては承認されていません。

上記のルナベルULD(フリウェルULD)、ヤーズ(ドロエチ)、ヤーズフレックスは、低用量ピルに含まれる卵胞ホルモン(エストロゲン)量が0.05mgより少ない超低用量ピルになります。超低用量ピルは月経困難症や子宮内膜症の治療を目的としたものであり、避妊目的の薬ではありません。

また、ヤーズにある偽薬は、ピルの成分が含まれていない錠剤(プラセボ)のことであり、偽薬は、日数の数え間違いやピルの飲み忘れを防ぐためのものです。偽薬の期間はピルを休薬さえしていれば問題ないので、偽薬は飲まなくても問題ありません。

避妊・月経移動で処方される保険適用外のピル比較

次に、避妊や月経移動など、治療以外を目的に処方されるOCの低用量ピルを紹介します。

以下のピルは保険適用外になりますが、LEP同様、自己負担額を抑えられるジェネリック医薬品も販売されています。

※飲み始めの吐き気、腹痛、頭痛などの副作用は、どの低用量ピルにも発症リスクがあります。

こちらも、7日間の偽薬は飲み忘れても問題ありません。ピル服用・休薬の周期を守ることで、避妊効果や月経困難症の症状軽減効果が期待できます。

ピルの副作用について

低用量ピルは、基本的に健康な女性なら大抵の方が適用になる薬です。

副作用として、内服当初、ピルが体に慣れていないときに吐き気や頭痛、不正出血などの症状が現れることがあります。体重増加や浮腫みが起こる方もいるようです。

このようなピルの副作用は「マイナートラブル」といわれ、長くても3ヶ月で治まることがほとんどです。万が一、あまりに長く続く場合や症状が酷い場合は、医師に相談しましょう。ピルの種類によって体質との相性があるため、種類を変えてもらうことで治まることがあります。

重篤な副作用には、血栓感染症が挙げられます。喫煙者、肥満、高血圧、血栓症の素因のある方は特に注意が必要です。

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※毎月の生理が辛い方で婦人科の検査を受けたことがない方は、まず、来院して検査を受けることを推奨いたします。重篤な病気が隠れている可能性がございます。