近年、栄養療法が近年注目されています。
栄養療法を取り入れたい時、クリニックで受診可能なのか？どの科にいけば良いのか、戸惑いがちです。
本記事では、栄養療法を受けたい時、どうすればいいのかと、具体的にどのような治療を行うのかを、詳しく解説します。
目次
栄養療法とは？
栄養療法の基礎知識
栄養療法とは、血液解析（通常の血液検査より項目が細かい血液検査）の結果にもとづいた、その方が必要とする栄養素を取り入れ、細胞レベルへアプローチする治療方法のひとつです。分子栄養学にもとづいています。
海外では、オーソモレキュラー療法と呼ばれ、日本でも注目されています。
遺伝子・代謝経路・細胞機能などは一人一人違います。それらを考慮し、栄養素の摂取や食事パターンを最適化します。
栄養素の摂取は、食事では不足しがちな部分をサプリメントで補うのが主流となっています。
栄養療法は以下のような流れで行われます。
- 血液解析を行う
- 検査結果にもとづき栄養バランスの状態や健康状態を見極める
- 遺伝・生活習慣等を含めた治療方針を決める
- 栄養素の不足を改善し、根本原因の改善を目指す
栄養療法は、自らの細胞再生をサポートします。そのため、体の中から体質改善、未病対策、病気予防に有効とされており、健康対策・病気予防の意識が高い方に非常に向いていると言えます。
西洋医療（対症療法）と栄養療法の違い
病気に対して症状を緩和するために行う治療方法や薬のことを西洋医療（対症療法）と呼びます。症状の原因ではなく症状をおさえることにフォーカスしています。手術などの外科的治療も含みます。
一方、体内の細胞の働きへフォーカスし、食事や栄養素の摂取、生活習慣の見直しなどから、免疫機能や細胞再生の力の向上などを視野に入れて健康を目指すのが栄養療法です。
自然治癒力を栄養素の力で引き出すとも言えます。
例えば、アレルギー症状で悩んでいる時、内服薬や点鼻薬・目薬で症状の緩和をはかるのが西洋医療（対処療法）、必要な栄養素の補給を中心に免疫機能を整え、体質改善を目指すのが栄養療法です。
栄養療法の目的
栄養療法の目的はおもに２つあります。
ひとつは、病気治療の補助的な役割として行うものです。対処療法と併用して行う場合が多くあります。対処療法だけでは難しいことが、栄養素不足を補うことで改善される可能性があります。
もうひとつは、未病対策・病気予防など健康な体作りをサポートするものです。
健康診断では問題なしだった、特に重い病気や持病は持っていない、でもなんとなく不調・・・そんなお悩みの改善をはかります。
クリニックで栄養療法は受診できる？
クリニックで栄養療法は受診できるのか詳しく解説します。
どの科に行けばいいの？
栄養療法は、様々なクリニックで取り扱っています。
受診できるのは、脳神経外科・婦人科・小児科・内科・消化器内科、糖尿病内科、精神科・心療内科・皮膚科などです。どの科に受診するかは、お悩みによります。
例えば、女性特有の体の不調であれば婦人科へ。お子様の発達に関するものであれば、小児科へ。アトピーであれば皮膚科へ、などです。
しかし、栄養療法を導入していないクリニックもあるので、事前に確認する必要があります。
実際にクリニックに行く場合は、血液解析（分子栄養学にもとづく血液検査）をしてくれるところで受診します。
オンライン栄養療法を取り扱っているクリニックもあります。
どんな人が受診できる？
どんな人が受診できるかというと、誰でも受診可能です。
病気でないとダメということはありません。病気治療のサポートや症状の緩和、病気予防、未病予防、妊活、健康づくり、お子様の発達に関する相談、加齢による悩みのケアまで、様々な事に対応でき、最適化をはかるのが栄養療法です。
主に下記のような方が利用しています。
健康づくりや病気予防の意識が高い方
健康づくり、病気予防には、栄養バランスが大切です。普段から健康に対して意識の高い方、薬やケミカルなものより中から健康になりたい方などに向いています。
アレルギーでお悩みの方
栄養バランスの崩れが、アレルギーを発症する原因のひとつと考えられています。
食事や生活習慣を見直し、体内の免疫機能を整えることで、アレルギー症状の緩和が期待できます。
病気ではないけれど、なんとなく不調とお悩みの方
健康診断では異常なしと言われているのに「なんだか体調がすぐれない」「病気と言うほどではないけど調子が悪い」これは未病状態です。しっかり食べているつもりでも何かしら栄養素が不足している可能性があります。
隠れ栄養失調かもしれません。現代の食生活では不足しがちな栄養素はたくさんあります。必要な栄養素の補給をすることで改善の見込みがあります。
対処療法で治療をしてもなかなか改善されない方
従来の西洋医療ではカバーしきれないのが、体本来の自然治癒力を引き出す、免疫力を高める、といったアプローチです。今までの治療に加えて栄養療法を取り入れる事があります。
西洋医療では、症状に対する対処療法でしかありませんが、栄養療法では原因を探り、根本的な原因へとアプローチします。
不妊にお悩みの方
栄養療法は、不妊治療のサポートとして良い効果を発揮する事があります。
妊娠を確約できるわけではありませんが、不妊の原因となる体の環境に対して、栄養素の補給による改善が期待できます。健康な体作りに役立ち、妊娠へと繋がるケースがあります。
子どもの発育に気になる点がある方
発育不足や発達障がいなど、気になるお悩みは、栄養素不足の可能性があります。
子どもの発育には充分な栄養が不可欠です。しっかり食べさせているつもりでも、体質によりうまく吸収できていなかったり、現代の食生活により偏ってしまったりということも多くあります。不足している栄養素を補給することで、健やかな発達をサポートし、子どもの行動や発育に改善が見られる症例があります。
保険は適用するの？
栄養療法は、血液解析・サプリメント処方ともに保険適用外となります。
全て自己負担による自由診療です。
料金は、クリニックによってまちまちですが、おおよそ1回あたりの診察代30分カウンセリングで 7,000～12,000円程度です。
初診・血液解析結果の説明時より、3回目以降は4,000円～5,000円程度と安く設定しているところもあります。血液解析にかかる費用は、25,000円程度です。
また、サプリメント代は月5,000円～10,000円程度で、サプリメントの種類や量によります。
クリニックで栄養療法を受診する時のフロー
クリニックで栄養療法を受診する時のフローは以下の通りです。
ステップ１ 自分に合う栄養素を知る
通常の健康診断等による血液検査とは違う、分子栄養学に基づく血液検査（血液解析）を行います。
その結果により、栄養バランスや体質がわかり、自分に不足している今補給すべき栄養素が明確になります。
ステップ２ 医師のカウンセリング
ドクターによるカウンセリングを受けます。血液解析レポートに沿った詳細な説明を受けることができます。
ステップ３ 日常生活に取り入れる
ドクターの指示のもと、生活習慣や食生活を見直し、栄養バランスの最適化と悩みの根本的な解決を目指します。
栄養療法を受診できるクリニックは？
栄養療法を受診できるクリニックについて解説します。
専門のクリニックを受診する
栄養療法は様々な科で行っていると前述しましたが、栄養療法を専門的にやっているクリニックもあります。知見が広いため、様々な症状に対応可能です。
また、このようなところでは、栄養士・管理栄養士が連携している場合もあります。
オンラインクリニックで受診する
オンライン栄養療法外来で受診する方法があります。
PCやタブレット・スマホで自宅からでもどこからでも受診できることができます。
ただ、血液解析（分子栄養学にもとづく血液検査）は受けないと栄養療法をスタートできませんので、検査時のみ対面での通院が必要です。
オンラインクリニックのメリット
忙しい現代人にはオンラインクリニックがおすすめ。
オンラインクリニックのメリットをご紹介します・
- 時間を有効に活用できる
オンラインクリニックなら、時間や場所にしばられずに栄養療法を受けることができます。通常の医療機関への通院や待ち時間を省くことができるため、仕事や家事・育児で忙しい方に重宝されます。 - 地理的制約がなくなる
近所に栄養療法を行うクリニックがない、交通の便や何らかの事情で通うのが大変という方は、オンラインが便利です。 - プライバシーが保たれる
自宅やオフィスからオンラインで栄養療法を受けることで、他人の目を気にせずに個人的な情報を共有することができます。特に個人的な健康問題や食事習慣について話すのが不安な場合に、プライバシーが保たれることは大きな利点です。
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おうち病院「オンラインサプリ相談」は、全員ドクターが女性。相談しやすい環境です。
Webで予約し空いている時間で受診可能です。
血液解析だけは、対応するクリニックに行っていただく必要がありますが、検査結果があれば、あとはオンラインですべて解決します。
まとめ
栄養療法を受けることができるクリニックは様々です。
そのお悩みによってもどこの科を受診するのか変わってきます。
しかし栄養療法の専門クリニックであれば、幅広い知見で対応可能です。
また、オンラインであれば多忙な中スキマ時間で受診できるので、通院や待ち時間による煩わしさがありません。
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