PMS症状がつらくて、毎月不快な思いをしている貴女へ。PMS対策におすすめのセルフケアと、治療法を紹介します。
PMSや月経困難症など女性特有の体調不良は、個人差もありますが、適切な対策をとることで症状が緩和される可能性があります。
ぜひ適切な対策をとって、症状の緩和にお役立てください。
目次
PMSの対策①セルフケア・生活習慣の見直し
PMS症状の対策として、まずはすぐに出来る方法、セルフケアについてお伝えします。ぜひ意識してみてください。
生活習慣の見直し
生活リズムが一定でない、いつも睡眠不足、などが思い当たる方は、生活リズムを整えましょう。夜更かしはさけます。規則正しい生活リズムと充分な睡眠は、PMS症状の緩和に役立ちます。
アルコールの摂取やタバコの習慣は見直す必要があります。
アルコールは適量であれば問題ありませんが、過度の摂取は睡眠の質を低下させるほか、気分の浮き沈みを増長させる恐れがあります。PMS症状が重い方は飲酒量に注意しましょう。
また、喫煙の習慣は、血の巡りを悪くし体が冷えやすくなり、自律神経が乱れるため、PMS症状を悪化させる原因となります。PMSで悩んでいる方は、禁煙をおすすめします。
コーヒーやエナジードリンクなどのカフェインは、神経を刺激し興奮させ、睡眠を妨げるため、特にPMSの期間は飲む量を控えます。
栄養バランスの良い食事を積極的に取る
栄養の偏った食事や、食事を抜く、コンビニやカップラーメンで済ませる、といった食生活は、自律神経や女性ホルモンの乱れに繋がり、PMSを悪化させる恐れがあります。
健康的で、栄養バランスの良い食事を心掛けましょう。
甘いものなどの糖質は要注意です。血糖値を急上昇させ、その後急降下するため、イライラや過食が増す可能性があります。
血糖値をゆっくり上げる複合炭水化物(穀物類、豆類、いも類など)を普段から積極的に食べましょう。
イライラを抑えるビタミンB6、カルシウム、マグネシウム(全粒穀物・バナナ・アボカド・小魚・マグロ・鮭・鶏肉・乳製品・ナッツ類・ほうれん草・ブロッコリー・種子類など)を積極的に摂取するのも効果的です。
充分な休息をする
充分な睡眠をとり、しっかり休息する事も大切です。
疲労が蓄積していたり、睡眠不足だったり、といった状態はPMSを悪化させる可能性が高いです。
仕事や家事育児が忙しく、なかなか睡眠時間が確保できない方もいらっしゃるでしょう。そのような方は、パートナーや家族の理解と協力が必要かもしれません。1人で全て抱えるのだけは避けましょう。
就寝前は、スマホやテレビを見ないように心がけると、ぐっすり眠れる可能性が高まります。
また、リラックス効果のあるアロマやハーブティーなど、好きなリラックス方法を見つけて、ストレスをためないよう意識しましょう。
PMSの対策②食事とサプリメント
PMSに良いとされる栄養素を積極的に取り入れる、栄養療法という治療について解説します。
PMS対策におすすめの栄養素を積極的に取り入れる
PMS対策におすすめの栄養素や患者に不足している栄養素を、食事及びサプリメントで摂取し、症状の緩和を目指す治療法を栄養療法と言います。
治療を始めるにあたり、まずは血液解析(通常の血液検査より項目が細かい血液検査)を行い、専門家が分析します。
血液解析でわかることは、患者に不足している栄養素です。解析結果にもとづき、体質や生活習慣・食生活などの環境情報も含め、根本的な原因を探ります。
そのうえで、栄養素の摂取の調整を図り、治療していきます。
PMS対策サプリは医療用サプリメントがおすすめ
栄養療法では、食事指導も含まれますが、食事だけでは摂取が不充分な場合が多く、PMS対策には、医療用サプリメントが処方されます。
医療用サプリメントとは、一般的に市販されているドラッグストアやネット通販で気軽に手に入るものと違い、医師の処方でしか受け取ることができません。市販のサプリメントと違い、患者の治療の補助役として医師協力の元開発されたものですので、安心です。
自己判断で市販のサプリメントを取り入れるよりは、医師の診断の元、医療用サプリメントを取り入れる事をおすすめします。
なお、PMS症状のケアにおすすめのサプリについては、以下の記事にて詳しく解説していますので、合わせてご参照ください。
関連記事:PMS症状ケアのサプリメント選び|おすすめの成分と選び方のポイントも解説
PMSの対策③鎮痛剤・抗うつ剤等による対症療法
栄養療法は、必要な栄養素を摂取することで健康な体づくりを目指す継続的なアプローチなのに対し、症状に応じて薬を処方する薬物療法が、対処療法です。
症状に応じた薬が処方されます。緊急で症状を改善したい時は、まず痛み止め(鎮痛剤など)が優先されます。
主に使用される薬は以下の通りです。
症状 | 処方される薬 | 期待される効果 |
頭痛や下腹部痛などが強い場合 | 鎮痛剤(イブプロフェンやアセトアミノフェンなど) | 痛みの緩和 |
気分の変動が強いPMDD(月経前不快気分障害)の疑い | 抗うつ薬(SSRI) | イライラを抑え、精神を安定させる落ち込みを防ぐ |
浮腫(むくみ)がひどい場合 | 利尿薬/漢方薬 | 症状の軽減体内の水分バランスの調整 |
PMSの対策4|ホルモンバランスの調整(ピル)
PMS対策の治療として、現代最も進化し注目されているのがピルによるホルモンバランスの調整でしょう。ピルは避妊薬の側面もありますが、PMS対策としても大きな効果が期待できます。
PMSはホルモンバランスの乱れが主な原因
PMSが引き起こされる原因はいくつか考えられますが、最も重要なカギを持つのが、月経周期と女性ホルモンの変動です。
女性には月経期、卵胞期、排卵期、黄体期があり、排卵後(黄体期)にはエストロゲンとプロゲステロンが多く分泌され、その後減少します。この急激な変動がPMSの症状を引き起こすと考えられています。
エストロゲン(卵胞ホルモン)と、プロゲステロン(黄体ホルモン)とは、女性の体を作るために重要な女性ホルモンのことで、エストロゲンは女性らしさなどをつかさどるホルモン、プロゲステロンは妊娠に向けて体の準備をするホルモンです。
この2つの女性ホルモンの働きが、月経周期や妊娠の準備に大きく影響しているのです。
PMS症状が重い方におすすめのピル処方
PMS症状が重い方には、低用量ピル(経口避妊薬)による治療がおすすめです。
低用量ピル(経口避妊薬) は、ホルモンの変動を抑えることで月経周期を安定させ、PMSの症状を軽減する効果があります。
特に、PMSが重い方や精神的な症状の強いPMDD(月経前不快気分障害)の方に効果が高いとされています。
ただし、血栓症等のリスクが心配されるため、過去に血栓症、心臓病、脳卒中の既往歴がある方や、ヘビースモーカーの方、40歳以上の方は、ピルの服用はできません。
女性ホルモンの分泌に関係しているため、乳がんの方、子宮体がんの方、ホルモン依存性腫瘍の方、産後6週未満の方も使用できません。
不妊治療中、妊活中の方も服用できません。
また、産後6ヶ月以降から問題なく服用できますが、母乳育児中の方は、医師への相談が必要です。
PMSの治療を行っている病院
PMSの治療を行っている病院について解説します。受診の参考にしてください。
婦人科・産婦人科やレディースクリニックを受診します。内科でも可能な場合があります。
精神的な症状が強い場合は、心療内科を受診しても良いでしょう。その場合は、PMSの対応をしているか事前にホームページか電話で確認しましょう。
また、オンラインクリニックのPMS外来でも受診が可能です。
通院する時間が取れない方や、通院が億劫に感じる方は、こちらが便利です。
PMS対策の相談・治療なら、おうち病院「オンライン月経困難症・PMS外来」
PMS対策の治療を検討しているけど、多忙で通院の時間が取れない方、通院が面倒に感じる方は、おうち病院「オンライン月経困難症・PMS外来」がおすすめです。
自分にはどの治療法が良いか、ピルに興味があるけど不安…など、なんでもお気軽にご相談ください。あなたに合った治療法をご提案します。
また、婦人科やレディースクリニックへの通院は抵抗を感じる方も多いかと思います。「誰かに見られたらいやだな」「詮索されたくない」などと思う方も、おうち病院「オンライン月経困難症・PMS外来」なら、自宅などお好きな場所からお好きな時間にオンラインで受診ができるため、プライバシーが保たれます。
薬は自宅へ配送か、お好きな薬局薬店でお受け取りいただけます。
PMSがつらいなら今すぐ対策と治療を!
PMSがつらいなら、今すぐ対策と治療を行うことをおすすめします。
学校や仕事など日常生活に支障をきたすほど重いようであればなおさらです。
つらいPMSは、適切な治療を受け、日常生活も見直すことで、症状の緩和が期待できます。