PMSの診断基準とは?症状セルフチェック・何科に行くか・受診の目安を解説

月経前などの体調不良が辛くて、PMS(月経前症候群)かな?と悩んでいらっしゃる女性は多いでしょう。
しかし、個人差があり、人より症状が軽いか重いかもよくわかりません。我慢してしまうか、自宅で安静にするなどして過ごすしかない方も多いかと思います。

そこで、自分で診断できるセルフチェックを用意しました。ぜひ受診の目安にしてみてください。

この記事でわかること

  • PMSの医学的診断基準は「月経開始1〜2週間前(黄体期)に症状が出現し、月経開始後4日以内に消失する」という周期性があること
  • 症状は身体的(頭痛・腹痛・むくみ)と精神的(イライラ・抑うつ・情緒不安定)の両面に及ぶ。200種類以上あるとされる
  • 受診すべき目安は「症状が3か月以上続いている」「仕事・学校・家事に支障をきたしている」「鎮痛剤が手放せない」のいずれか
  • 受診先は基本的に婦人科・レディースクリニック。精神症状が強い場合は心療内科も選択肢になる
  • PMSより重症のPMDD(月経前不快気分障害)との違いも確認しましょう

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PMSの診断基準と症状

PMSとは何か

PMS(Premenstrual Syndrome:月経前症候群)とは、月経(生理)の1〜2週間前(黄体期)から始まり、月経が始まると軽減・消失する心身の不調です。

症状の種類は200種類以上にのぼるとされており(日本産科婦人科学会)、精神的症状と身体的症状の両面に及びます。

PMSの代表的な症状:

精神的症状

  • イライラする・怒りっぽくなる
  • 情緒不安定・突然泣けてくる
  • 気分が落ち込む・何もしたくない
  • 不安感・集中力の低下
  • 何もかも嫌になる・衝動的な行動

身体的症状

  • 頭痛・偏頭痛
  • 下腹部痛・腰痛
  • 乳房のハリや痛み
  • むくみ・体重増加
  • 吐き気・めまい・動悸
  • 不眠または過眠
  • 肌荒れ・ニキビ
  • 下痢・便秘

PMSの医学的診断基準

PMSの診断は主に問診によって行われます。アメリカ産科婦人科学会(ACOG、2000年)が示す代表的な診断基準では、以下の2点が重要です。

① 症状の周期性 月経開始前の5日間以内に下記の症状のうち1つ以上が出現し、かつ月経開始後4日以内に症状が消失または軽減する、という周期が直前の3回の月経周期で確認されること。

② 日常生活への影響 上記の症状が、仕事・学校・対人関係などの日常生活に影響を及ぼしていること。

<対象症状>
感情の不安定、怒り・イライラ感の増加、抑うつ気分、不安・緊張感

ポイント:「生理前にちょっと体調が悪い」という程度ではなく、「日常生活に支障をきたすほどの症状が、3か月以上続いて繰り返している」ことがPMSの診断基準です。

PMSと間違えやすい状態との違い

PMSと月経困難症の違い

月経困難症とは、月経の開始に伴って起こる強い下腹部痛や腰痛を主症状とする状態です(一般的に「生理痛」と呼ばれます)。

PMS月経困難症
症状の時期月経開始の1〜2週間月経期間
主な症状精神症状+複合的身体症状下腹部痛・腰痛が中心
症状消失月経開始後4日以内月経終了とともに消失
保険診療漢方薬:○
低用量ピル:×
漢方薬:○
低用量ピル:〇(※ただし条件あり)

PMSとPMDDの違い

PMDD(Premenstrual Dysphoric Disorder:月経前不快気分障害)は、PMSの中でも特に精神症状が強い重症型です。

PMSPMDD
重症度中程度まで重症(日常生活が著しく困難)
主な症状身体+精神の複合症状強い抑うつ・強い怒り・希死念慮
治療薬低用量ピル・漢方などSSRI(選択的セロトニン再取込み阻害薬)
受診科婦人科婦人科+心療内科(連携)
PMDDが疑われる場合(強いうつ気分・希死念慮・暴力的な衝動など)は、速やかに婦人科または心療内科を受診してください。

PMSセルフチェック

24項目のPMSセルフチェックリスト

前述のPMS診断基準を見ても、どうしても自分がPMSかどうか分からないという方は、ぜひセルフチェックをお試しください。

以下の項目は「月経が始まる1〜2週間前に出現し、月経開始後に軽減・消失する症状」が対象です。

精神的症状

□ イライラしやすくなる
□ 情緒不安定になる・突然泣けてくる
□ 気分が落ち込む・うつっぽくなる
□ 不安感が強くなる
□ やる気が出ない・何もしたくない
□ 集中力が落ちる
□ 衝動的な行動をとってしまう

身体的症状

□ 頭痛がする
□ 下腹部が痛くなる
□ 乳房が張って痛い
□ むくみやすくなる
□ 体重が増える
□ めまいや動悸がする
□ 吐き気があり嘔吐することもある
□ 倦怠感・疲労感がある
□ 微熱が出る
□ 肌荒れ・ニキビ・湿疹が出る
□ 眠れない・眠りが浅い
□ 日中眠くてぼーっとする
□ 便秘または下痢になる
□ 甘いものが無性に食べたくなる
□ お腹が張る感じがある
□ おりものの量が増える
□ 何かに集中できない

実は、1個でも当てはまるようなら、PMSの可能性が高いです。セルフケアを試しつつ、受診して適切な治療を受けることをおすすめします。

特に、仕事や家事・学校を休みたいと感じる、または起きられないなどでお悩みであれば、ただちに受診しましょう。

判定の目安:

  • 3項目以上当てはまる かつ 3か月以上繰り返している → PMSの可能性が高い。婦人科への受診を検討してください
  • 精神症状が強い(強いうつ・希死念慮) → PMDDの可能性。速やかに受診を

こんな状況に当てはまりますか?

□ 毎月同じ時期に「なんか今週しんどいな」が来ることに気づいている
□ 生理前の1〜2週間は、仕事でミスが増えたり対人関係でトラブルが起きやすい
□ 鎮痛剤を毎月飲まなければならない日がある
□ 「自分の性格や気分の問題」だと思って何年も我慢してきた
□ 月経が始まると「ふっと楽になる」感覚がある

「月経が始まると楽になる」という体験は、PMSの典型的なサインです。これは性格の問題でも意志の問題でもなく、ホルモンの変化による医学的な状態です。

PMSと診断されたらどうするか

PMSは診断を受け、きちんと治療すれば、症状の緩和が見込める可能性があります。学校や仕事に行くのがつらいなど、日常生活に支障をきたすようなら早めの受診をおすすめします。

何科を受診すればよいか?

PMSは基本的に婦人科・レディースクリニックの受診が適切です。

症状の特徴おすすめの受診科
身体症状(頭痛・腹痛・むくみ)が主婦人科・レディースクリニック
精神症状(イライラ・落ち込み)が主婦人科 または 心療内科
強いうつ・希死念慮がある心療内科 + 婦人科(連携)
低用量ピルを試したい婦人科
漢方による治療を試したい婦人科または漢方専門クリニック

受診すべき目安

以下のいずれかに当てはまる場合は、市販薬での対応よりも医療機関を受診することを検討してください。

  • 市販薬を使っても3か月以上症状が改善しない
  • 仕事・学校・家事などを休まざるを得ない月がある
  • 生理前の1〜2週間、毎月鎮痛剤を手放せない
  • パートナーや家族との関係に影響が出ている
  • 「このつらさがまた来る」という予期不安がある
  • 精神症状(強いうつ・希死念慮)がある

PMS・月経困難症は保険適用で診療が受けられます。「このくらいで受診するのは大げさかな」と思う必要はありません。

PMSの保険診療をオンラインで受けたいなら、「おうち病院 オンライン月経困難症・PMS外来」という選択肢

婦人科への受診に「時間がない」「場所が遠い」「話しにくい」という方には、おうち病院のオンライン月経困難症・PMS外来が選択肢になります。

おうち病院 月経困難症・PMS外来の特徴

おうち病院では、月経前後・月経中症状の悩みに対応したオンライン診療を提供しています。「忙しくて対面診療のクリニック通うのが難しい」「自分に合う漢方薬を医師に相談しながら決めたい」といった方には、おうち病院がとても便利です。「病院に行くほどのことでもない」と思いがちな悩みでも、医師に相談することで治療の選択肢が広がります。

おうち病院の特徴

✅ 自宅から受診できる

診察室に行かずにスマートフォン・PCから問診・診察が完了します。月経前後・月経中症状の悩みを対面で話すことへの心理的なハードルも軽減できます。

時間通りに診察が始まる

予約した時間に診察が開始するため、仕事の合間にも受診を計画的に組み込むことができます。
・平日・土日祝日も朝8時〜夜22時まで診察可能

✅ 女性医師が丁寧に診察

おうち病院では診察時間を15分確保しています。医師は事前に問診票を読み込んで診察に臨むため、「自分の生活習慣や生理パターンに最適な漢方薬を探したい」「お薬の服用を抑えながらPMS症状を改善をしたい」といった具体的な悩みを落ち着いて相談できます。

受診場所と薬の受け取り場所を分けられる

受診はスマートフォン・PCから自宅や外出先で行い、処方薬は自分が指定した薬局で受け取れます。
・処方せんは全国8,200店舗の薬局から選択し自動送信され、受け取り可能
・自宅配送「おくすりおうち便」を利用すれば、薬局に行く手間なし

受診費用の目安(保険適用)

費用項目金額
診察料(保険適用・初診)1,000〜1,200円
システム利用手数料1,100円
合計目安約1,900〜2,400円
※自宅への配送をご希望の場合は追加900円にて「おくすりおうち便」をご利用いただけます。
※薬代は別途。薬局での自己負担額は薬剤・保険の種類により異なります。

おうち病院 月経困難症・PMS外来での処方方針:PMSにおける診療の重要性

PMSは、直接命に関わる病気ではありません。しかし、人によっては痛みなどの症状が毎月起こり、日常生活に支障をきたす方もいます。

おうち病院では、PMSおよび月経困難症への処方に関して、主に漢方薬の組み合わせ処方を推奨しております。
低用量ピルの処方については慎重に取り扱っており、「血圧」「健康診断等での子宮頸がんについての診断結果」「エコー検査で異常がないこと」などの情報をご共有いただいております。(※漢方処方の場合には、事前資料等は不要です。)
どうしても低用量ピルの処方をご希望の方は、産婦人科を受診するようお願い致します。

また、日常生活に問題がなかったとしても、月経前の不調が定期的に続いている場合は、一度婦人科や産婦人科での診療を受けることを検討してください。

おうち病院 月経困難症・PMS外来への受診の流れ

  1. おうち病院の月経困難症・PMS外来ページから予約
  2. 事前問診票に回答(生理前後の状況・生活習慣・現在の薬・日常への影響・試した市販品など)
  3. ビデオ通話で医師と診察(約15分・クイックな対応の場合には5分程度で完了)
  4. 処方薬を薬局に受け取りに行く、または自宅に配送してもらう

お薬処方のために病院に通う必要がないので、ストレスなく漢方を続けやすいです。こちらで月経困難症の診察を受けると漢方や治療薬が保険適用になるので、ドラッグストアなど市販で漢方を買うよりも安くなります。

プライバシーはしっかり守られるので、ご安心ください。

月経前などに体調不良でつらいならPMSかもしれません。当てはまる場合は早めの診断を

PMSは我慢してしまいがちですが、適切な治療を受ければ症状が緩和する可能性があります。

月経前などに体調不良でつらいならPMSの可能性があります。セルフチェック項目が当てはまる場合は、早めに医師の診断を受けましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. PMSの診断を受けるには何が必要ですか?

A. 受診時に用意できると便利なのは「月経周期と症状の記録」です。「何日前からどんな症状が出て、月経が始まると消える」というパターンを3か月分記録できていると診察がスムーズです。体調管理アプリ(ルナルナ・ラルーンなど)を活用する方法もあります。

Q. PMSの検査方法は何ですか?

A. PMSに特定の血液検査や画像検査はありません。診断は主に問診(月経周期との関係・症状の種類・日常生活への影響度)によって行われます。器質性月経困難症(子宮内膜症・子宮筋腫など)が疑われる場合は超音波検査が行われることがあります。

Q. PMSとPMDDはどう違いますか?

A. PMDDはPMSの重症型で、特に精神症状(強いうつ・激しいイライラ・希死念慮)が顕著な状態です。PMDDの治療にはSSRI(抗うつ薬の一種)が有効とされており、婦人科と心療内科の連携が必要になることがあります。「普通のPMSよりはるかにつらい」「感情のコントロールが全くできない」と感じる場合はPMDDを疑い、早めに受診してください。

Q. 「pms タイプ 診断」とは何ですか?

A. PMSは症状のパターンから「身体型・精神型・混合型」などに分類されることがあります。症状のパターンに応じて適切な治療法(漢方の種類・ピルの選択など)が変わることがあるため、受診時に詳しく症状を伝えてください。インターネット上の「PMSタイプ診断」はあくまで参考程度にとどめ、医師の判断を優先することをおすすめします。

Q. PMSは病院に行くほどではないですか?受診の目安を教えてください。

A. 「仕事や学校・家事を休んだ月がある」「鎮痛剤を毎月使っている」「3か月以上症状が続いている」のいずれかに当てはまれば、受診を検討するのが適切な目安です。「これくらいで病院に行くほどか」と思う必要はなく、保険診療で対応できる状態です。

Q. 婦人科に行くのに抵抗があります。オンライン診療でも診てもらえますか?

A. オンライン診療対応の婦人科・レディースクリニックでPMSの診断・処方が受けられます。おうち病院をはじめとするオンライン専用クリニックでは、自宅から医師に相談して保険適用の処方薬(低用量ピル・漢方など)を受け取ることができます。

Q. PMSは治りますか?

A. PMSは完全に「治る」ものではなく、ホルモン変化と共存しながら症状をコントロールしていく状態です。適切な治療(低用量ピル・漢方・生活習慣の改善など)により、多くの方で症状が大幅に軽減し、生活の質が向上します。更年期以降は卵巣機能の低下に伴いPMSも変化していきます。

【コラム】PMSの症状を和らげるセルフケアポイント

PMSの症状を和らげるために今から出来る、セルフケアについて解説します。ぜひ取り入れてみてください。PMS症状が出ている時だけでなく、普段からの心掛けが大切です。

バランスの良い食事

食事はPMSの症状に大きく影響します。栄養バランスを考えた食事を取り入れましょう。

忙しくてついつい簡単に済ませてしまい、栄養が偏りがちですが、がんばってみてください。

また、塩分を控える・体を冷やす食べ物を控える・PMS症状が表れる時期はカフェインの接種量を減らすなど、意識してみてください。

  • PMSに良いとされる食品豆腐・味噌・納豆・豆乳などの大豆食品・赤身肉、ほうれん草、プルーン・ナッツ類・海藻類・玄米・そば・乳製品・小魚・ブロッコリー・カボチャ・バナナ・卵など

生活習慣を見直す

健康的な生活習慣がPMSの症状改善に役立ちます。例えば、タバコやアルコールは控えましょう。規則正しい生活、適度な運動が体調を整えます。

また、コーヒーブレイクが好きな方は、無理に減らすのではなくカフェインレスコーヒーに切り替えるのも手です。心身ともにリラックスさせてくれるハーブティーはおすすめです。気分をあげたい時、休みたい時など目的別にチョイスする楽しみを持つのも良いでしょう。

糖分の取りすぎや体を冷やす冷たい飲み物はなるべく避けて、体を温める飲み物を選択するのがおすすめです。

睡眠を充分にとる

可能であれば、最低でも1日6時間~7時間の睡眠時間を確保しましょう。

睡眠不足は、PMSの精神的な症状(イライラや不安感)を悪化させる可能性がありますので、良質な睡眠を目指しましょう。リラックスした環境を作ることが大切です。

寝る前1時間はスマホ・テレビ・動画などを見ない、寝室にスマホを持ち込まない、とするだけでも睡眠の質が向上する可能性があります。                 

ストレスをためない

PMSの症状はストレスによって悪化することがあります。日常的にストレス管理を意識することが大切であり、過度なストレスは禁物です。

PMSだけでなく他の病気も引き起こしやすいです。

アロマセラピーやマッサージ、ヨガ・瞑想など、リラックスする方法を見つけて日常に取り入れることで、ストレスを軽減できます。

また、趣味や好きなことを見つけてリフレッシュできる時間を持ちましょう。そうすることで、ストレスを軽減し、結果PMS症状が緩和する可能性があります。