【塗るタイミングが鍵】ヘルペス治療薬「ビダラビン軟膏」は効く?効果・副作用も解説

「またヘルペスができた」「またピリピリする」「気になるけど忙しくて病院に行けない」など、ヘルペスの悩みはつきないもの。

ヘルペスは、疲れやストレスで免疫力が落ちたときに再発しやすいのが特徴です。忙しい毎日を送る中で、再発のたびに心も沈んでしまうことでしょう。

今回は、ヘルペス治療の基本となる塗り薬「ビダラビン軟膏」について、その効果から正しい使い方、注意点まで詳しく解説します。

ヘルペス治療薬「ビダラビン軟膏」はどんな薬?

ビダラビン軟膏は、主成分であるビダラビンという抗ウイルス薬を含む塗り薬です。詳しく確認してみましょう。

ビダラビン軟膏の対象となる患者

ビダラビン軟膏は、ヘルペスウイルスに感染して発症した患者のための抗ウイルス薬です。

帯状疱疹や口唇ヘルペス(口の周りに紅斑や水ぶくれができる)、性器ヘルペス(性器周辺に紅斑や水ぶくれができる)などがあげられます。

皮膚の症状(水ぶくれ、ただれなど)の治療に用いられます。患部に直接作用させる局所治療の基本となる薬の一つです。特に発症初期に使用することで、高い効果が期待できます。

ビダラビン軟膏の作用メカニズムと効果

ビダラビン軟膏の主成分である「ビダラビン」は、ウイルスの遺伝子(DNA)の複製を阻害することで、ウイルスの増殖をストップさせます。

そのため、ヘルペスによる水ぶくれやただれといった症状の悪化を防ぎ、治癒を早めます。

ウイルスに対して強力に作用しますが、お肌への刺激が比較的少ないため、デリケートな部位にも使われることが多いです。

ただし、発熱や広範囲の発疹など全身症状がみられる場合や、重症化のおそれがある場合は、内服薬や点滴による全身治療が優先されます。

ビダラビン軟膏の使用方法

1日1〜4回、患部に適量を塗布または貼布します。通常は清潔な手指で患部にうすく塗るか、ガーゼに塗って患部に貼る方法をとります。

患部の表面が覆い尽くされる程度に、薄くのせるように塗ります。すり込む必要はありません。

この薬は、発病初期に近いほど効果が期待できるため、原則として発症から5日以内に使い始めることが重要です。

ヘルペスの初期症状である「ピリピリ」「ムズムズ」といった段階から使用できるとより効果的です。

使用期間は医師の指示に従って使用します。一般的に7日間使用しても改善の兆しが見られない、あるいは悪化する場合は、他の治療に切り替えることを検討します。

参照元:ビダラビン軟膏添付文書|岩城製薬会社.pdf 

ビダラビン軟膏を使う際の注意点

ビダラビン軟膏の添付文書による使用上の注意点は以下の通りです。

1.眼科用として使用しない

角膜や結膜には絶対に使用しないでください。もし誤って目に入った場合は、すぐに水またはぬるま湯で洗い流し、医師に相談してください。

2.コンドーム等との接触を避ける

ビダラビン軟膏の基剤として使われている油脂性成分が、コンドームなどのラテックスゴム製品の品質を劣化・破損させる可能性があります。性器ヘルペスなどで使用する場合は特に注意が必要です。

3.妊婦または妊娠している可能性のある女性の使用

動物実験で胎児への影響が報告されているため、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用します。受診時は、必ず妊娠しているまたはその可能性があることを医師に申告してください。

4.小児の使用

小児を対象とした臨床試験は充分ではなく、安全性は不明です。医師の判断で必要な場合のみ使用します。また、過去にビダラビンでアレルギー反応が見られた方は使用できません。

参照元:ビダラビン軟膏添付文書|岩城製薬会社.pdf 

ビダラビン軟膏の副作用

ビダラビン軟膏は、比較的安全性の高い薬ですが、いくつか事例報告があります。

ビダラビン注射剤との併用により腎不全・肝不全・神経毒性等の重篤な副作用が発現したとの報告があります。

また、次のような皮膚症状が報告されています。

  • 接触皮膚炎様症状(かぶれ)
  • 刺激感、そう痒感(かゆみ)

これらの症状に気付いたら、ただちに使用を中止しすぐに医師にご相談ください。

参照元:ビダラビン軟膏添付文書|岩城製薬会社.pdf

ビダラビン軟膏の保険適用と薬価

ビダラビン軟膏は、医師の診察によりヘルペス・帯状疱疹と診断された場合は保険適用されます。
ここでは、薬価と3割負担の場合の費用を表にまとめています。

薬剤名薬価1本あたり3割負担
ビダラビン軟膏3%74.1円/g5g 370円111円
10g 741円222円

※診察料及び調剤技術料・薬学管理料等は含まれておりません。それらは病院・調剤薬局によって異なります。

※症状によりチューブの処方本数は異なります。

参照元:医療用医薬品 : ビダラビン (ビダラビン軟膏3%「JG」)

ヘルペスは初期の治療開始が鍵

ビダラビン軟膏は、ヘルペスウイルスの増殖を抑えることで、症状の悪化を防ぎ早期に改善させる薬です。その効果を最大限に発揮するためには、ウイルスの増殖が始まる前、出来るだけ初期症状の段階で処置することが大切です。

ヘルペスウイルスは、一度感染すると、症状が治まり一見治ったようでも、体の神経の奥深くに「潜伏」し続けます。

健康で元気なときは静かにしていますが、仕事や育児で疲れたりストレスが溜まったりして免疫力が落ちた時には、再び活動します。これがヘルペスの「再発」です。

出来るだけ早い段階で処置をすることで、再発症状の悪化を食い止めることが可能です。

ごくごく初期の「ピリピリ」「ムズムズ」といった患部の違和感に気付き、抗ウイルス薬の内服薬を飲むか軟膏を塗ることで、水ぶくれやただれ、痛みなどへの悪化を回避でき軽傷で済む可能性があります。

ビダラビン軟膏はどこで手に入る?

ビダラビン軟膏を手に入れるには動ずればよいのか、解説していきます。しっかりと押さえておきましょう。

ビダラビン軟膏の購入方法

ビダラビン軟膏は、医師の処方を受けて手に入れるほか、処方箋なしで薬剤師がいる薬局でも購入可能です。ただし、条件が限られていますのでそれぞれ確認しましょう。

1.医師に処方してもらう

ヘルペス治療は初期の判断が非常に重要です。たんなる皮膚トラブルではなくヘルペスウイルスに感染しているという正確な診断が必要です。症状によっては内服薬が適している場合もあります。正しい処置をより早く開始するため、以下の場合は必ず医療機関を受診してください。

  • 初めてヘルペスができたとき(症状が重くなることが多く、正確な診断が必要です)
  • 性器ヘルペスのとき(医療用ビダラビン軟膏、または内服薬による治療が必要です)
  • 水ぶくれやただれが広範囲に及ぶとき(重症化を防ぐため、内服薬や点滴が必要になることがあります)
  • 帯状疱疹のとき(軟膏だけでなく、必ず内服薬による治療が必要です)

2.ドラッグストアで購入

医療機関で処方される「ビダラビン軟膏」(成分名:ビダラビン)と同じ有効成分のビダラビンを配合した「アラセナS」をドラッグストアなどで購入可能(薬剤師がいる店舗)です。しかし、「スイッチOTC医薬品」という分類のため、使用できる病気が限定されています。

アラセナSが使えるのは「口唇ヘルペスの再発」のみです。

3. 処方箋なしで「ビダラビン軟膏」を買う(零売)

ごく一部の薬局では、医師の処方箋なしで医療用医薬品を販売する「零売(れいばい)」を行っている場合があります。

再発時にすぐに受診できない場合などを想定して、医師に相談すると良いでしょう。

原則は医師の処方箋が必要ですが、例外としてやむを得ない場合に限り、薬剤師の判断で処方箋なしで販売されます。ただし、零売には厳格な制限があり、どの薬局でも買えるわけではありません。

ビダラビン軟膏を処方してもらうには?

前述で受診以外の購入方法をお伝えしましたが、やはりオンラインであっても対面であっても、まずは医師の診察を受け正確な診断と最適な治療薬の処方を受けることを推奨します。 特にヘルペスは初期の対応が治癒のスピードを左右します。

再発予防についても医師と相談しながら進めていくことをおすすめします。

ヘルペス治療ができる病院は、内科・皮膚科、性器の場合女性は婦人科、男性は泌尿器科が良いでしょう。

忙しくて通院時間がとれない、医療機関が遠い、または病院に行くのも恥ずかしいと感じている場合、オンラインヘルペス外来がおすすめです。

受診する時間がない方には、「おうち病院 オンラインヘルペス外来」

口唇ヘルペスは、早めの治療が肝心です。市販の塗り薬だけでは十分な効果が得られないこともあるため、飲み薬を含む処方薬による治療が推奨されます。

しかし、忙しくて病院に行く時間がない…そんな方におすすめなのが、「おうち病院 オンラインヘルペス外来」です。

初診から保険診療OK
平日・土日祝日も朝8時〜夜22時まで診察可能
予約時間ぴったりに診察開始で、出社前・会議の合間・帰宅後などスキマ時間に受診OK
次回再発時のお守り「PIT処方」も選択可能。症状が出た際の通例処方とPIT処方のセットでの処方が便利
処方せんは自動送信され、全国6,900店舗の薬局で受け取り可能
自宅配送「おくすりおうち便」を利用すれば、薬局に行く手間なしヘルペスの症状が出たら、すぐに適切な治療を受けることが快適な生活を助けます。
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ヘルペス治療は早期発見が鍵!ビダラビン軟膏でウイルスの増殖を防ごう

ヘルペス治療は初期の治療開始が非常に重要です。初期サインを感じたら、すぐに患部にビダラビン軟膏を塗って処置しましょう。

また、症状によっては患部に塗るだけではなく、内服薬を必用とする場合もあります。そのため早い段階での受診が最も望ましいです。

すぐに皮膚科や婦人科等に受診できない時は、オンライン診療でサクッと解決してはいかがでしょうか。