花粉症の目薬|市販薬と処方薬の違い・症状別の選び方【眼科に行かずに処方を受ける方法】

目のかゆみは、鼻の症状より我慢が難しく、こすってしまうことで悪化しやすい症状です。ドラッグストアには「かゆみ」「充血」と書かれた目薬が並びますが、この2つは成分がまったく違い、選び方を誤ると症状が長引くことがあります。本ページでは市販薬と処方薬を成分別に整理し、コンタクトレンズ使用時の注意点と、眼科に行かずに処方を受ける方法までをご案内します。

この記事で分かること

  • 「かゆみを抑える目薬」と「充血を取る目薬」は成分が異なります。充血用に配合される血管収縮薬は、連用すると効きにくくなることがあります
  • ステロイド点眼薬は市販されていません。症状が強い場合の選択肢になりますが、長期使用で眼圧が上昇することがあり、定期的な確認が必要です
  • コンタクトレンズを使っている方は、防腐剤(ベンザルコニウム塩化物)に注意が必要です。点眼後5分以上あけてから装着してください
  • 目をこすることが症状を悪化させます。かゆみを抑えることは、目の状態を守るうえでも重要です
  • おうち病院のオンライン花粉症外来では、パタノール点眼液・アレジオン点眼液・フルメトロン点眼液の処方に対応しています

花粉症で目に起きていること

花粉症の目の症状は、医学的にはアレルギー性結膜炎と呼ばれます。仕組みを知っておくと、目薬の選び方が理解しやすくなります。

結膜(まぶたの裏と白目をおおう膜)に花粉が付着すると、肥満細胞からヒスタミンなどの物質が放出されます。**このヒスタミンが神経を刺激することで「かゆみ」が生じ、血管を拡張させることで「充血」が起こります。**涙が増えるのは、異物を洗い流そうとする反応です。

かゆみ・充血・流涙が三大症状ですが、**注意していただきたいのは「こすること」です。**こすると物理的な刺激で炎症が強まり、まぶたの腫れや角膜の傷につながります。かゆみを早く抑えることは、目そのものを守るための対処でもあります。

目薬の種類と成分(4分類)

花粉症に使う目薬は、成分の働きで4つに分類できます。

分類働き効果の出方市販/処方
抗ヒスタミン成分すでに放出されたヒスタミンの働きを抑えます比較的早い市販・処方の両方
メディエーター遊離抑制成分(抗アレルギー)ヒスタミンなどが放出されるのを抑えます緩やか(数日〜)市販・処方の両方
ステロイド成分炎症そのものを抑えます強い処方のみ
血管収縮成分血管を縮めて充血を目立たなくしますすぐ市販が中心

この表で最も注意していただきたいのは、一番下の血管収縮成分です。「充血がすっきり取れる」という使用感は、炎症が治ったからではなく、血管を縮めて見た目を変えているだけです。連用すると効きにくくなり、使用をやめたときに充血が強まることがあります。充血が続く場合は、医師にご相談ください。

市販の目薬の比較

市販の花粉症用点眼薬は、配合されている成分で選び分けます。

成分の組み合わせ主な働き向いている状況注意点
抗ヒスタミン成分のみ(クロルフェニラミン等)かゆみを抑えます軽度〜中等度のかゆみ
抗ヒスタミン+メディエーター遊離抑制(ケトチフェン等)かゆみを抑え、症状が出るのを抑えますシーズンを通して使う場合症状が出る前から使うとより効果的です
メディエーター遊離抑制のみ(クロモグリク酸等)症状が出るのを抑えます初期療法として即効性は期待しにくい成分です
血管収縮成分を含む充血を目立たなくします一時的に見た目を整えたい場合**連用は避けてください。**充血が続く場合は医師にご相談ください
防腐剤フリー・1回使い切りタイプ上記のいずれかコンタクトレンズ使用者・目が敏感な方開封後は使い切ってください

シーズンを通して使うなら、抗ヒスタミン成分と遊離抑制成分の両方を含むタイプが基本の選択肢です。「充血」を前面に出した製品は、成分表示を確認してから選んでください。

処方の目薬(点眼薬)の比較

処方の点眼薬には、市販にない選択肢があります。

薬剤名(一般名)分類使用回数特徴・注意点
パタノール点眼液(オロパタジン)抗ヒスタミン+遊離抑制1日4回花粉症の目症状に広く用いられます
アレジオン点眼液(エピナスチン)抗ヒスタミン+遊離抑制1日4回1日2回タイプの製剤(アレジオンLX点眼液)もあります
リボスチン点眼液(レボカバスチン)抗ヒスタミン1日4回懸濁液のため、使用前によく振ってください
フルメトロン点眼液(フルオロメトロン)ステロイド症状に応じて**市販されていません。**症状が強い場合の選択肢ですが、長期使用で眼圧が上昇することがあります
免疫抑制点眼薬(シクロスポリン等)免疫抑制症状に応じて春季カタルなど重症例に用いられます。眼科での管理が必要です
アレジオン眼瞼クリーム(エピナスチン)抗ヒスタミン(まぶたに塗布)1日2回点眼が苦手な方の選択肢にもなります

「かゆみが強くて市販の目薬では追いつかない」という場合、処方の抗アレルギー点眼薬で変わることがあります。それでも抑えられない場合に、ステロイド点眼薬が検討されます。

ステロイド点眼薬について知っておくべきこと

フルメトロン点眼液のようなステロイド点眼薬は、炎症を強く抑えられる一方、注意が必要な副作用があります。

注意点内容
眼圧の上昇使用者の一部で眼圧が上がることがあり、長期使用では緑内障につながる可能性があります。定期的な眼圧の確認が必要です
感染症の悪化細菌やウイルスによる感染がある状態で使うと、悪化させることがあります
白内障長期使用でリスクが指摘されています
自己判断での継続必ず医師の指示に従ってください。「効くから」と使い続けることは避けてください

重要:眼圧の測定は、オンライン診療では行えません。ステロイド点眼薬を長く使う必要がある場合、または目の痛み・見えにくさを感じた場合は、眼科の対面受診をご検討ください。

コンタクトレンズを使っている方へ

コンタクトレンズ装用中の点眼には、2つの注意点があります。

注意点内容
防腐剤(ベンザルコニウム塩化物)ソフトコンタクトレンズに吸着し、角膜を傷つけることがあります。多くの目薬はレンズを外してから点眼し、5分以上あけてから装着する必要があります
花粉の付着レンズ表面に花粉やタンパク汚れが付着し、症状を悪化させることがあります。症状が強い時期は眼鏡への切り替えをご検討ください

対策として、防腐剤を含まない1回使い切りタイプの点眼薬や、1日使い捨てレンズへの切り替えという選択肢があります。製品によって「レンズを装着したまま使用可」と表示されているものもあるため、購入前に薬剤師にご確認ください。

目薬の正しい使い方と保管

項目内容
点眼の量1滴で十分です。目に入る量は決まっており、多く差しても効果は上がりません
点眼後まぶたを閉じて目頭を軽く押さえると、薬が鼻に流れるのを防げます
容器の先端まつ毛やまぶたに触れないようにしてください。雑菌が入る原因になります
複数の目薬を使う場合5分以上あけてください。続けて差すと、先の薬が流れてしまいます
保管直射日光を避け、涼しい場所で保管してください。冷蔵庫は凍結にご注意ください
開封後の使用期限製品により異なります。添付文書をご確認ください。シーズンをまたいだ使い回しは避けてください
使い始めるタイミング症状が出る前から使い始めると、より効果的です

市販薬で様子を見てよい範囲・受診が必要なサイン

状況対応の目安
かゆみが軽く、市販の目薬で日常生活に支障がない市販薬の継続で問題ありません
市販の目薬を2週間続けても、かゆみが治まらない受診をご検討ください。処方の抗アレルギー点眼薬で変わることがあります
かゆくて目をこすってしまう。まぶたが腫れている受診をご検討ください。こすることで症状が悪化します
充血が取れず、市販の目薬を差す回数が増えている受診をご検討ください。血管収縮成分の連用による可能性があります
コンタクトレンズを使っていて、装用中に痛みや違和感があるレンズの使用を中止し、眼科の対面受診をご検討ください
目の痛み・まぶしさ・見えにくさがある眼科の対面受診をご検討ください。角膜に傷がある可能性があります
目やにが多く、朝まぶたが開きにくい細菌性結膜炎などの可能性があります。眼科の対面受診をご検討ください
ステロイド点眼薬を長く使っている眼圧の確認が必要です。眼科の対面受診をご検討ください
鼻の症状も強い内服薬との併用で全体を抑えられることがあります。医師にご相談ください

「目薬を差しているのに効かない」と感じる場合、成分が症状に合っていない可能性があります。充血用の目薬でかゆみは抑えられませんし、遊離抑制成分のみの目薬は即効性が期待しにくい成分です。

こんな症状がありませんか【セルフチェック】

当てはまる項目を数えてみてください。

□ 市販の目薬を2週間以上使っているが、かゆみが治まらない
□ かゆくて目をこすってしまうことがある
□ 市販の目薬を差す回数が、シーズン開始時より増えている
□ 充血が取れにくくなってきた
□ ★コンタクトレンズを装用していると、目が乾く・ゴロゴロする
□ ★まぶたが腫れる、まぶたの皮膚も赤くなる
□ 目薬を買い足すことが多く、費用が負担になってきた
□ 鼻の症状も同時にある

2つ以上当てはまる場合は、処方の点眼薬に切り替えることで変わる可能性があります。医師にご相談ください。

5つ目・6つ目に当てはまる方へ:コンタクトレンズの使用中止や、まぶたの皮膚症状への対応が必要な場合があります。医師にご相談ください。

目薬(点眼薬)の処方は、眼科に行かなくても受けられます|おうち病院「オンライン花粉症外来」という選択肢

目のかゆみで受診を考えても、花粉症のピーク時期は眼科も混み合います。症状で目が充血している状態で待合室に座ることに、気兼ねを感じる方も少なくありません。

花粉症の目の症状は、症状の内容・出る時期・経過を問診で確認できます。内科でも点眼薬を処方できるため、オンライン診療で対応できる領域です。

おうち病院のオンライン花粉症外来では、初診から保険診療で診察を受けられます。

おうち病院の特徴

✅ 最大60日分まで処方できます

1月中旬に受診すれば、3月中旬までカバーできます。シーズン中に薬を買い足したり、混雑した病院に行ったりする必要がありません。

✅ 市販では選べない薬を処方できます

鼻づまりに用いる抗ロイコトリエン薬、期間制限のない鼻噴霧用ステロイド薬は、いずれも市販されていません。初期療法の効果を高める選択肢です。

✅ 合わなかった場合、次の一手があります

市販薬では合わなければ買い直しになりますが、処方であれば経過を医師と共有したうえで別の薬に切り替えられます。

✅ 自宅から受診できる

診察室に行かずにスマートフォン・PCから問診・診察が完了します。仕事が忙しくクリニックが閉まっている時間にしか行けないと悩んでいた方も、自宅から受診が可能です。

時間通りに診察が始まる

予約した時間に診察が開始するため、仕事の合間にも受診を計画的に組み込むことができます。
・平日・土日祝日も朝8時〜夜22時まで診察可能

✅ 女性医師が丁寧に診察

診察時間を15分確保しています。医師は事前に問診票を読み込んで診察に臨むため、「どの部位の症状が最も重いか」「内服薬・点眼薬・点鼻薬の組み合わせ」といった具体的な状況を落ち着いてお伝えいただけます。

受診場所と薬の受け取り場所を分けられる

受診はスマートフォン・PCから自宅や外出先で行い、処方薬は自分が指定した薬局で受け取れます。
・処方せんは全国8,200店舗の薬局から選択し自動送信され、受け取り可能
・自宅配送「おくすりおうち便」を利用すれば、薬局に行く手間なし

✅ お子さん・妊娠中/授乳中の方のご相談にも対応しています

年齢や妊娠週数によって、使用できる薬は変わります。お子さんの年齢、妊娠週数、授乳の有無を問診票にご記入ください。その内容をふまえて、医師が使用できる薬をご提案します。市販薬を自己判断で使う前に、まずは医師にご相談ください。

受診費用の目安(保険適用・両外来共通)

費用項目金額
診察料(保険適用・初診)1,000〜1,200円
システム利用手数料1,100円
合計目安約1,900〜2,400円
※自宅への配送をご希望の場合は追加900円にて「おくすりおうち便」をご利用いただけます。
※薬代は別途。薬局での自己負担額は薬剤・保険の種類により異なります。

処方できる点眼薬・塗り薬

薬剤分類
パタノール点眼薬抗アレルギー点眼薬
アレジオン点眼液抗アレルギー点眼薬
フルメトロン点眼液ステロイド点眼薬
アレジオン眼瞼クリームまぶたに塗る抗アレルギー薬

※内服薬と外用薬の併用処方には対応していません。処方日数は最大60日分までです。
※処方の可否は、症状・既往歴・服用中の薬との相互作用をふまえ、医師の診察のうえで判断します。

おうち病院 オンライン診療の受診の流れ(5ステップ)

  1. おうち病院の花粉症外来ページから診療予約
  2. 事前問診票に回答 (目の症状の内容と強さ・コンタクトレンズの使用有無・これまでに使った目薬・服用中の薬など)
  3. ビデオ通話で医師と診察 (約15分・クイックな対応の場合には5分程度で完了)
  4. 処方薬を薬局で受け取り、または自宅に配送してもらう
  5. 経過を見ながら調整 — 効果が不十分と感じた場合は、再度ご相談いただけます。自分に合う処方薬の組み合わせを探す場合には、1週間分・2週間分の処方で効果を判断し処方変更していくことができます

診察前に整理しておくとスムーズなこと:「例年いつ頃から症状が出るか」「昨年はどの薬を使い、どこまで効いたか」「眠気が困る場面があるか」の3点をお伝えいただくと、開始時期と薬の選択が具体的になります。

対面受診をおすすめする場合

目の痛み・まぶしさ・見えにくさがある場合、目やにが多い場合、ステロイド点眼薬を長期に使用する必要がある場合は、眼科の対面受診をご案内しています。眼圧の測定や角膜の状態の確認は、オンライン診療では行えないためです。

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    よくある質問(FAQ)

    Q. 花粉症の目薬は市販と処方で何が違いますか?

    A.最も大きな違いは、ステロイド点眼薬が処方でしか手に入らないことです。市販の目薬には抗ヒスタミン成分やメディエーター遊離抑制成分が配合されていますが、ステロイド成分は含まれていません。また、まぶたに塗るアレジオン眼瞼クリームも処方のみです。

    Q. 「かゆみ用」と「充血用」の目薬はどちらを選べばいいですか?

    A.かゆみが主な症状なら、抗ヒスタミン成分や遊離抑制成分を含む目薬を選んでください。充血用の目薬に配合される血管収縮成分は、血管を縮めて充血を目立たなくするもので、かゆみそのものを抑える働きはありません。連用すると効きにくくなることがあるため、充血が続く場合は医師にご相談ください。

    Q. コンタクトレンズをしたまま目薬を使えますか?

    A.製品によります。多くの目薬には防腐剤(ベンザルコニウム塩化物)が含まれており、ソフトコンタクトレンズに吸着して角膜を傷つけることがあります。原則としてレンズを外して点眼し、5分以上あけてから装着してください。防腐剤を含まない1回使い切りタイプもありますので、購入前に薬剤師にご確認ください。

    Q. 市販の目薬が効かない場合はどうすればいいですか?

    A.2週間続けても効果が感じられない場合は、成分が症状に合っていない可能性があります。処方の抗アレルギー点眼薬(パタノール、アレジオン点眼液など)で変わることがありますので、医師にご相談ください。目の痛みや見えにくさを伴う場合は、眼科の対面受診をご検討ください。

    Q. ステロイドの目薬は使っても大丈夫ですか?

    A.医師の指示のもとであれば使用できますが、注意が必要です。使用者の一部で眼圧が上昇することがあり、長期使用では緑内障につながる可能性があります。定期的な眼圧の確認が必要なため、長く使う場合は眼科での管理をおすすめします。自己判断での継続はお控えください。

    Q. 目薬は開封後どのくらい使えますか?

    A.製品によって異なりますので、添付文書をご確認ください。容器の先端がまつ毛やまぶたに触れると雑菌が入る原因になります。また、シーズンをまたいで前年の目薬を使い回すことは避けてください。保管は直射日光を避け、涼しい場所で行ってください。

    Q. 目薬と飲み薬は一緒に使えますか?

    A.併用されることはありますが、おうち病院のオンライン花粉症外来では内服薬と外用薬(点眼薬・点鼻薬・塗り薬)の併用処方には対応していません(2026年8月時点)。症状の中心がどこにあるかを診察でご相談のうえ、剤形をお選びいただきます。両方の併用をご希望の場合は、対面での受診をご検討ください。

    参考文献・出典

    おうち病院の特化型外来

    診療科目

    その他一般科として、小児科、皮膚科、循環器内科を受診いただくことが可能です。

    診療科目(自費)