バラシクロビルの効果が出るまでの期間と副作用|疾患別の目安・服用タイミングを解説

バラシクロビルを処方されて「いつごろ効いてくるのか」「副作用が心配」と感じている方は多いのではないでしょうか。この薬は服用タイミングと用量を正しく守ることで効果が大きく変わります。本ページでは疾患別の効果発現時間・副作用の頻度・服用の注意点をまとめて解説します。

この記事でわかること

  • バラシクロビルはバルトレックス(先発品)のジェネリック医薬品で、作用・効果は同等
  • 口唇ヘルペス・性器ヘルペス・帯状疱疹・水痘に保険適用がある
  • バラシクロビルは通常服用開始から24〜48時間で効果が出始め、疾患によって治療期間が異なる
  • 口唇ヘルペス再発は1日間、帯状疱疹は7日間が標準的な服用期間
  • 発症後48時間以内の服用開始が効果を最大化する最重要ポイント
  • 主な副作用は頭痛・吐き気・下痢で、まれに腎機能への影響や重篤な副作用がある
  • 前駆症状(ピリピリ感)が出た時点でPIT療法(患者自己開始療法)として服用できる制度がある

バラシクロビルが効くまでの期間|疾患別早見表

バラシクロビルを飲んでから症状が改善し始めるまでの目安は、疾患によって異なります。バラシクロビルはウイルスの増殖を抑制する薬であり、すでに形成された水疱を即座に消す薬ではない点を理解しておくことが重要です。

疾患服用期間効果が出始める目安備考
口唇ヘルペス(再発)1日間(1日2回×2回)24〜48時間前駆症状の段階での服用が最も有効
性器ヘルペス(初発)5〜10日間2〜3日初発は症状が重い場合が多い
性器ヘルペス(再発)3〜5日間1〜2日PIT療法として前駆症状時に服用可能
帯状疱疹7日間2〜4日神経痛が長引く場合あり。早期服用が重要
水痘(水ぼうそう)5日間2〜3日発症後24〜48時間以内の服用が推奨

参照元:抗ウイルス化学療法剤|一般財団法人日本医薬情報センター(JAPIC)

口唇ヘルペス再発:最も短い治療期間

口唇ヘルペスの再発治療は、1日2回(12時間間隔)×1日間(合計4錠・2,000mg×2回)が標準処方です。この用法は「1日パルス療法」とも呼ばれ、短時間に高濃度のアシクロビルを体内に送り込むことで効率的にウイルス増殖を抑えます。前駆症状(ピリピリ・チクチク)の段階で服用を開始できれば、水疱の形成自体を抑制できる場合があります。

帯状疱疹:7日間の継続が必要な理由

帯状疱疹は神経に沿って症状が広がる特性があり、水痘・帯状疱疹ウイルスが神経節から再活性化するため治療が口唇ヘルペスより長くなります。7日間の服用中は「症状が治まってきたように感じても中断しない」ことが重要で、中断するとウイルスが再増殖し症状が遷延するリスクがあります。特に発症後72時間以内の服用開始が、神経後遺症(帯状疱疹後神経痛)のリスク低減につながるとされています。

なぜ「発症直後の服用」が効果を左右するのか

バラシクロビルの効果を最大化する最も重要な要素は、服用開始のタイミングです。この点を正確に理解することが、治療効果の違いを生みます。

48時間ルール:ウイルス増殖のタイムラインと薬の作用

バラシクロビルは体内でアシクロビルに変換され、ウイルスが感染細胞内で複製する際に必要な酵素(DNAポリメラーゼ)を阻害します。しかし、ウイルスの増殖は発症後急速に進み、発症後48〜72時間を過ぎると水疱が完成段階に近づきます。

すでに増殖したウイルスには効果が小さくなるため、増殖が活発な初期に服用することが理想です。発症から48時間以内の服用開始が推奨されており、発症後72時間を超えた時点では効果が大幅に減弱するとされています(特に帯状疱疹)。

前駆症状を見逃さない:服用最適タイミングのサイン

多くのヘルペス患者は再発の前に特徴的な前駆症状を経験します。この段階が最も服用タイミングとして有効です。

前駆症状発症部位感じ方の目安
ピリピリ・チクチク感口唇・性器周辺「また来る」という予感とともに皮膚が過敏になる感じ
灼熱感・かゆみ同上軽い熱感、むずがゆさ
神経痛帯状疱疹の場合片側の胴体・顔面・四肢に沿った鈍痛・電気が走るような痛み

前駆症状を感じたら、できるだけ早く薬を服用(またはかかりつけ医に連絡)することが、症状を最小限に抑えるための行動です。

バラシクロビルの基本情報

バラシクロビルを処方された方・検討中の方のために、薬剤の基本情報を整理します。作用機序・規格・保険適用など、服用前に知っておきたいポイントを一覧で確認できます。

薬剤プロフィール

項目内容
一般名バラシクロビル塩酸塩
先発品名バルトレックス(グラクソ・スミスクライン)
分類抗ヘルペスウイルス薬(プロドラッグ型)
剤形錠剤(500mg)、顆粒
保険適用あり(口唇ヘルペス・性器ヘルペス・帯状疱疹・水痘)
薬価(後発品・目安)500mg 1錠あたり 約40〜80円(銘柄・規格により異なる)

バラシクロビルはバルトレックスのジェネリック(後発医薬品)であり、薬価などの違いはありますが、基本はバルトレックスと変わりません。

関連記事:バルトレックスでヘルペスをコントロールできる?効果や副作用、再発予防の方法

作用機序:なぜヘルペスウイルスに効くのか

バラシクロビルは、服用後に消化管で吸収され、肝臓や腸管でアシクロビルへと変換される「プロドラッグ」です。変換後のアシクロビルが、ヘルペスウイルスに感染した細胞内でウイルスのDNA複製に必要な酵素(チミジンキナーゼ)によって活性化され、DNAポリメラーゼを阻害することでウイルスの増殖を抑えます。

プロドラッグ化により、アシクロビル単体と比べてバイオアベイラビリティ(体内への吸収率)が約3〜5倍高く、1日の服用回数を減らしながら十分な血中濃度を維持できます。

※プロドラッグとは、体内で何らかの変換を受けた後に、活性を発現する薬物のことです。

ヘルペスの症状と種類

ヘルペスにはいくつか種類がありますが、一般的に多いのが、単純ヘルペスウイルスと水痘・帯状疱疹ウイルスの2種類です。それぞれについて、詳細は下記の通りです。

1。単純ヘルペスウイルス

ヘルペスウイルスの型発症するヘルペス主な症状
単純ヘルペスウイルス1型主に口唇ヘルペス口の周りや口の中に小さな水疱が集まってでき、ピリピリとした痛みやかゆみを伴う
単純ヘルペスウイルス2型主に性器ヘルペス性器やその周辺に、水疱や潰瘍(炎症を起こしてただれ(傷が深くなった状態)ができ、強い痛みを伴う

2.水痘・帯状疱疹ウイルス

ウイルスが初めて感染した時に発症するのが、水痘であり、一生に1度経験します。主に幼少時に感染しますが、ワクチンの接種をしていなかった大人が感染し発症する場合もあります。全身に特徴的な発疹(水ぶくれ)が表れ、人により発熱をともなう病気です。

帯状疱疹は、水痘から回復した後体内に潜伏していたウイルスが、何らかの誘因で再活性化して発症します。胴体に神経に沿って帯のように発疹が表れます。痛みやかゆみを伴う場合が多いです。

参照元:抗ウイルス化学療法剤|一般財団法人日本医薬情報センター(JAPIC)

疾患別 用法・用量

適応症(薬を使用できる疾患や症状)は以下の通りです。

疾患用法・用量(標準)期間
口唇ヘルペス(再発)2,000mg × 2回/日1日間(12時間間隔)
性器ヘルペス(初発)500mg × 2回/日5〜10日間
性器ヘルペス(再発)500mg × 2回/日 または 1,000mg × 2回/日3〜5日間
性器ヘルペス(再発抑制療法)500mg × 1回/日長期継続(医師と相談)※
帯状疱疹1,000mg × 3回/日7日間
水痘(水ぼうそう)1,000mg × 3回/日5日間
※用法・用量は疾患と病態によって異なります。必ず医師の指示に従ってください。

※腎機能が低下している場合は用量調整が必要です。必ず医師に現在の腎機能を伝えてください。
再発抑制療法は長期・継続処方が必要なため、専門の医療機関への受診が必要です。おうち病院では再発抑制療法の処方には対応していません。

効果が出にくいと感じる場合の主な原因

「飲んでも症状が改善しない」と感じる場合、いくつかの原因が考えられます。自己判断せず、原因を確認してから医師に相談することが重要です。

原因詳細対処
服用開始が遅かった発症後72時間以上経過後の服用開始。水疱形成が完了段階にある次回は前駆症状の段階での服用を心がける
用量・服用回数の不足自己判断で減薬している、1回飲み忘れた等医師の処方指示を厳守。飲み忘れに気づいたら速やかに服用
腎機能の低下バラシクロビルは腎排泄型のため、腎機能低下で血中濃度が変動する医師に腎機能を申告。必要に応じて用量調整
免疫機能の低下強いストレス・睡眠不足・基礎疾患(免疫抑制剤使用等)がある生活習慣の改善と医師への相談
耐性ウイルスの可能性長期服用や免疫不全患者では低頻度で耐性ウイルスが出現する場合がある別系統の抗ウイルス薬への変更を医師と相談

副作用:頻度・症状・対処法

バラシクロビルは一般的に忍容性が高い薬ですが、一定の頻度で副作用が報告されています。服用前に把握しておくことで、異常が起きた際に迅速に対処できます。

主な副作用と対処法

副作用頻度対処のポイント
頭痛比較的多い(1〜5%程度)症状が強い場合は医師に相談。一般的な鎮痛薬で対応可能なことが多い
悪心(吐き気)・腹痛比較的多い食後服用で軽減する場合がある。空腹時の服用は避ける
下痢ときどき継続する場合は受診。整腸剤の併用を医師に相談
発疹まれ(0.1%未満)出現した場合は服用を中止し速やかに受診
めまい・ふらつきまれ自動車の運転は注意。特に腎機能低下患者では意識障害が起きやすい

重篤な副作用(まれだが注意が必要)

重篤な副作用は頻度は低いですが、症状が現れた場合には速やかな受診が必要です。特に高齢者や腎機能が低下している方では注意が必要です。

  • 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)/ 溶血性尿毒症症候群(HUS):血液検査の異常・発熱・意識障害・紫斑を伴う場合は速やかに受診してください
  • 急性腎不全:高齢者・腎機能低下の方では特に注意。十分な水分摂取を心がける
  • 精神神経系症状(幻覚・せん妄):高齢者・腎機能障害のある方では意識障害が起きやすい

注意が必要な方

対象注意点
腎機能が低下している方腎排泄型のため、用量調整が必要。医師への申告必須
高齢者(65歳以上)腎機能低下が多く、過量投与に注意
妊婦・授乳婦有益性が危険性を上回る場合のみ使用。自己判断禁止
バラシクロビル・アシクロビルへの過敏症の既往がある方使用禁忌

参照元:抗ウイルス化学療法剤|一般財団法人日本医薬情報センター(JAPIC)

バルトレックス(先発品)との違い

バラシクロビルとバルトレックスは有効成分・効果・安全性が同等ですが、選び方が気になる方のために比較をまとめます。

比較項目バラシクロビル(後発品・ジェネリック)バルトレックス(先発品)
有効成分バラシクロビル塩酸塩バラシクロビル塩酸塩(同一)
効果・安全性先発品と同等(生物学的同等性試験をクリア)基準品
薬価先発品の約30〜50%(保険診療での自己負担が安い)やや高い
銘柄複数メーカー(沢井・日医工・東和など)グラクソ・スミスクライン
外観先発品と異なる場合ありオリジナル

関連記事:バルトレックスでヘルペスをコントロールできる?効果や副作用、再発予防の方法

他の抗ヘルペスウイルス薬との比較

薬剤名1日服用回数主な適応特徴
バラシクロビル2〜3回(疾患による)口唇・性器ヘルペス、帯状疱疹、水痘吸収率高い。標準的な第一選択薬
アシクロビル5回(内服)/ 1日数回(外用)同上歴史が長く安全性データ豊富。服用回数が多い
ファムシクロビル3回口唇・性器ヘルペス、帯状疱疹服用回数がやや少ない
アメナリーフ1回帯状疱疹のみ7日間・1日1回。帯状疱疹専用

口唇・性器ヘルペスの再発治療では、バラシクロビルが服用のしやすさと効果の観点から広く選択されています。

PIT療法(患者自己開始療法):前駆症状が出たらすぐ服用

年3回以上の再発がある方を対象に、医師があらかじめバラシクロビルを処方しておく治療法です。前駆症状(ピリピリ感)が出た時点で患者さん自身が服用を開始できるため、最も効果的なタイミングで対処できます。再発のたびに受診する必要がなくなるため、「忙しくて通院できない」方にも選ばれています。

PIT療法の適応は医師との相談のもとで判断します。おうち病院のオンラインヘルペス外来でも相談が可能です。

なお、毎日抗ウイルス薬を服用して再発頻度そのものを減らす「再発抑制療法(サプレッシブ療法)」という治療法もありますが、長期・継続処方が必要なため専門の医療機関への受診が必要です。おうち病院では再発抑制療法の処方には対応していません。

こんな疑問や状況はありませんか?

バラシクロビルを服用中・検討中の方から、よく寄せられる悩みです。
□ バラシクロビルを飲んだが2日経ってもあまり改善しない
□ 副作用(頭痛・吐き気)があり、飲み続けてよいか不安
□ 前駆症状が出るたびに受診するのが負担で、薬を手元に置いておきたい
□ 再発を繰り返しており、根本的に頻度を減らしたい
□ 病院に行く時間が取れず、オンラインで処方してほしい

2つ以上当てはまる方は、おうち病院のオンラインヘルペス外来への相談をご検討ください。

ヘルペスは一度感染すると神経節に潜伏し続けるため、長期的に付き合っていく必要があります。バラシクロビルの特性と使い方を正しく理解することで、再発への対処がより計画的になります。

薬のことを相談しながら処方を受けたいなら、おうち病院「オンラインヘルペス外来」

ヘルペスは、飲み薬や塗り薬を中心とした薬物療法で治療します。重症化のリスクが高い場合は、点滴静注で抗ウイルス成分を投与することもあります。口唇ヘルペスはなるべく初期の段階で治療を始めることで早期改善が期待できるため、速やかに医療機関を受診しましょう。

ヘルペス症状は、特に女性は恥ずかしいと感じる方も多いでしょう。特に性器ヘルペスなどは恥ずかしくて通院が憂鬱なのではないでしょうか。

しかし、仕事や家事、育児、介護など、さまざまな事情で医療機関を受診する時間を確保できない方もいらっしゃいます。そのような方には、「おうち病院 オンラインヘルペス外来」がおすすめです。

おうち病院 ヘルペス外来の特徴

おうち病院では、ヘルペス症状の悩みに対応したオンライン診療を提供しています。「忙しくて対面診療のクリニック通うのが難しい」「自分に合うヘルペス治療薬を医師に相談しながら決めたい」といった方には、おうち病院がとても便利です。特に、ヘルペスは再発性の疾患ですので、おうち病院では、通例処方とPIT処方の同時処方にも対応しております。

おうち病院の特徴

✅ 自宅から受診できる

診察室に行かずにスマートフォン・PCから問診・診察が完了します。ヘルペス症状の悩みを対面で話すことへの心理的なハードルも軽減できます。

時間通りに診察が始まる

予約した時間に診察が開始するため、仕事の合間にも受診を計画的に組み込むことができます。
・平日・土日祝日も朝8時〜夜22時まで診察可能

✅ 女性医師が丁寧に診察

おうち病院では診察時間を15分確保しています。医師は事前に問診票を読み込んで診察に臨むため、「自分の生活習慣に最適なヘルペス治療薬を探したい」といった具体的な悩みを落ち着いて相談できます。

受診場所と薬の受け取り場所を分けられる

受診はスマートフォン・PCから自宅や外出先で行い、処方薬は自分が指定した薬局で受け取れます。
・処方せんは全国8,200店舗の薬局から選択し自動送信され、受け取り可能
・自宅配送「おくすりおうち便」を利用すれば、薬局に行く手間なし

受診費用の目安(保険適用)

費用項目金額
診察料(保険適用・初診)1,000〜1,200円
システム利用手数料1,100円
合計目安約1,900〜2,400円
※自宅への配送をご希望の場合は追加900円にて「おくすりおうち便」をご利用いただけます。
※薬代は別途。薬局での自己負担額は薬剤・保険の種類により異なります。

おうち病院 ヘルペス外来への受診の流れ

  1. おうち病院のヘルペス外来ページから予約
  2. 事前問診票に回答(症状・発症日・再発頻度・既往歴・日常への影響・試した市販品など)
  3. ビデオ通話で医師と診察(約15分・クイックな対応の場合には5分程度で完了)
  4. 処方薬を薬局に受け取りに行く、または自宅に配送してもらう

注意点:ヘルペスは前駆症状が出てから、なるべく早く治療薬を服用する方が症状の抑制につながりやすいので、最寄りの薬局を指定して受け取る方が早く、オンライン診療の価値が得られます。

よくある質問(FAQ)

Q. バラシクロビルはいつから効き始めますか?

A.服用開始から通常24〜48時間で症状の悪化が止まり、3〜5日程度で明らかな改善を感じる方が多いです。ただし、服用タイミングが遅いほど(特に発症後72時間超)効果が弱まりやすく、前駆症状の段階から服用することが最も効果的です。疾患の種類・症状の重さによっても個人差があります。

Q. バラシクロビルを飲んで2〜3日経つのに改善しない場合はどうすればいいですか?

A.まず服用開始のタイミング(発症後48時間以内かどうか)を確認してください。帯状疱疹では神経痛が数週間続く場合があり、薬が効いていても痛みが残ることがあります。改善が見られない場合は、耐性ウイルスの可能性や用量の見直しを医師に相談してください。自己判断で服用を中止することは避けてください。

Q. バラシクロビルの副作用が心配です。飲み続けても大丈夫ですか?

A.バラシクロビルの副作用として最も多いのは頭痛・吐き気・腹痛・下痢で、これらは一般的に食後服用で軽減するケースが多いです。症状が強い場合や継続する場合は医師に相談してください。重篤な副作用(TTP・急性腎不全)はまれですが、高齢者や腎機能低下のある方は定期的な確認が推奨されます。医師の指示に従って服用を続けることが基本です。

Q. バラシクロビルとバルトレックスはどちらを選べばいいですか?

A.有効成分・効果・安全性は同等です(生物学的同等性が確認されています)。バラシクロビル(ジェネリック)は薬価が先発品の約30〜50%と安く、保険診療での自己負担を抑えられます。どちらが処方されるかは医療機関によって異なりますが、効果の面では差はありません。

Q. 再発のたびに受診しなくても薬を持っておく方法はありますか?

A.年3回以上の再発がある方は、PIT療法(患者自己開始療法)として事前に処方を受けておく方法があります。前駆症状(ピリピリ感)が出た時点で手元の薬を服用できるため、毎回受診する必要がなくなります。おうち病院のオンラインヘルペス外来でもPIT療法の処方について相談できます。

Q. オンライン診療でバラシクロビルを処方してもらえますか?

A.再発の口唇ヘルペスや性器ヘルペスであれば、オンライン診療での処方が可能な場合があります。初めて症状が出た場合や症状が重い場合(重症化・広範な皮疹・発熱を伴う等)は対面診療が推奨されることもあります。おうち病院のオンラインヘルペス外来では、初診からオンラインで相談できます(初発の場合もご相談ください)。

Q. バラシクロビルは妊娠中・授乳中でも使えますか?

A.妊婦・授乳婦への使用は、有益性が危険性を上回ると医師が判断した場合にのみ検討されます。自己判断での服用は避け、必ず担当医に相談してください。

【コラム】なぜヘルペスは再発するの?

ヘルペスウイルスは、初感染後症状が治まっても、完全に体の中から撃退することは出来ません。現代の医学では、一度感染してしまうと完全に死滅させることができないウイルスです。

一度症状が治まっても体内の神経の中に潜伏し、静かに身を潜めていわば休眠しています。そして何らかのきっかけで再び活性化し、再発するのです。

初感染から再発までの流れは以下の通りです。

1.初感染
ヘルペスウイルスが皮膚や粘膜から侵入し、増殖して炎症や水疱などの症状を引き起こします。

2.神経節への潜伏
症状が治まった後、ウイルスは神経線維を通って近くの神経節まで移動し、静かに潜伏します。この状態ではウイルスはほとんど活動しません。

3.再活性化
何らかの誘因で潜伏していたウイルスが再び活性化し、神経線維を通って元の感染部位へと移動し増殖します。

4.再発
再び移動してきたウイルスが、皮膚や粘膜で炎症や水疱などの症状を引き起こします。初感染時よりも症状が軽いことが多いですが、同じ部位に繰り返し症状が出ることが特徴です。

ウイルスを完全に撃退することはできませんが、再発予防は可能です。

【コラム】ヘルペス症状の再発を抑えるバラシクロビル

ウイルスを完全に撃退できなくても、ウイルスの再活性化を抑えることは治療で可能です。それが再発を予防する画期的な治療法、再発抑制療法です。再発抑制療法について詳しく見ていきましょう。

バラシクロビルなら再発抑制療法が可能

再発抑制療法に用いられる薬は、バラシクロビルまたは先発医薬品のバルトレックスです。これらは再発を未然に防ぐことが期待できます。

再発抑制療法とは、ヘルペス症状が頻繁に再発して悩んでいる患者が、抗ヘルペスウイルス薬を長期間毎日服用する事で再発を抑える治療のことです。

半年から1年間継続し、治療していきます。バラシクロビルを服用している期間は、ヘルペスウイルスの再活性化を防ぐ働きが期待できます。

内服を中止したら再び活性化するということではなく、内服中に免疫力を回復させ、簡単に再発しない体へと導くことが期待されます。

再発抑制療法が向いている患者は?

再発抑制療法が向いている患者は、おおむね1年間に6回以上再発する方です。

また、バラシクロビルにおいては、適応症は性器ヘルペスの再発抑制とされています。単純疱疹の患者の中でも口唇ヘルペスの患者は通常の治療のみで、再発抑制療法の対象にはなりません。

1日1錠を毎日、症状に関係なく服用し、それを継続します。継続期間はおおむね半年から1年とされ、通院しながら医師の判断により行っていきます。

再発抑制療法を行うメリット

再発抑制療法は、ヘルペスが繰り返し再発することで、日常生活に支障をきたしていてつらい方や、再発による症状が重い方、パートナーへの感染リスクが気になる方などに特におすすめです。

再発の心配が減ることで、QOL(生活の質)の向上が期待できます。

製薬会社によるバラシクロビルの添付資料にも、パートナーへの感染抑制について明確に記載されています。ただし、内服中の期間でも感染リスクはゼロではないため、コンドーム の使用等が推奨されています。パートナーとはよく話し合いましょう。

【コラム】今日からできるヘルペス再発予防のセルフケア

ヘルペス再発は、ストレスや生活習慣も影響しています。
再発予防のための薬以外のセルフケアの方法をまとめました。
ぜひ参考にして、今日から実践してみてください。

充分な睡眠時間をとる

睡眠不足などで疲労が蓄積して自律神経が乱れると、免疫力が低下してウイルスの再活性化を招きやすくなります。充分な睡眠をとりましょう。

日頃から、充分な睡眠時間の確保が大切です。日々多忙で難しい方が多いかと思いますが、ぐっすり眠れる工夫をしてみてはいかがでしょうか。

例えば、入眠をスムーズにするためのリラックスタイムをとる、スマホのブルーライトは睡眠をさまたげるため寝る前はスマホを見ない、などの工夫をしましょう。

ストレス管理をする

ストレスはヘルペスウイルスの再活性化を誘発しやすいとされています。ストレス管理を充分に行い、ストレスをためないようにします。

リフレッシュできることやリラックスできる自分の好きなことを見つけましょう。

日々仕事や家事・育児に追われて多忙な方が多いかもしれませんが、友人とのおしゃべりや食事などのストレス発散や、趣味に没頭する時間も大切です。軽い運動も良いかもしれません。

生活習慣の改善

不規則な生活や、生活習慣の乱れはヘルペスに影響します。生活習慣の改善をしましょう。

規則正しい生活リズムを心がけ、夜更かしをついついしてしまう人は可能な限り改めます。夜更かしはヘルペスだけでなく美容と健康にも悪影響を与えるので、なるべく早寝早起きが良いでしょう。仕事上の理由でなかなか早寝早起きができない場合でも、出来る限り毎日の定番リズムがあると良いです。

また、飲酒や喫煙等の習慣があれば極力控えます。可能であれば禁酒禁煙します。

栄養バランスのとれた食事を心がける

免疫力の向上をめざすために、栄養バランスの良い食事を摂ることが大切です。栄養不足や、インスタント食品ばかりでは自律神経が乱れて再発する恐れがあります。

ヘルペスを直接退治する食品があるわけではありませんが、免疫力を高めるためと皮膚や粘膜の健康維持に役立つ食品例をあげておきます。

栄養素食品例
タンパク質肉、魚、卵、大豆製品
ビタミン類緑黄色野菜、レバー、柑橘類、ナッツ類、
ミネラル類牡蠣、赤身肉、ナッツ類
オメガ3脂肪酸青魚、亜麻仁油、えごま油など
食物繊維ヨーグルト、納豆、キムチなど
ポリフェノール、カロテノイド色の濃い野菜や果物、緑茶、カカオなど

また、避けた方が良い食品として、アルギニンを多く含む食品(チョコレートなど)や、刺激物(香辛料・アルコール)は避けた方が良いと言われています。

紫外線対策・乾燥対策をする

口唇ヘルペスは、紫外線を浴びることや唇の乾燥が原因で再発することがあります。

紫外線対策と、乾燥対策を行いましょう。

外出時はUVカット効果のあるリップや日焼け止めを使用します。帽子やサングラス、UVカットの衣類、日傘も効果的です。

日差しの強い季節(春~初秋)にかけては特に注意が必要ですが、紫外線は夏場だけではありません。1年を通して注意が必要です。

また、乾燥対策には冬だけでなく年間を通して、保湿用のクリームやリップでケアをしましょう。

再発の兆候に注意する

ヘルペスの治療は、早めの対処が鍵です。初期段階で違和感を見つけましょう。

再発の初期症状に気づいたら、早めに薬を服用することでウイルスの増殖を抑え、症状が緩和し、感染を広げるリスクも減らすことができます。

一般的には多くの患者が、かゆみやピリピリ、チクチク、ムズムズといった違和感を覚え、その後に発疹や水疱ができるといった流れを経験しており、再発時の初期症状を自覚している場合が多いです。

家族やパートナーに伝える

家族やパートナーに、ヘルペスウイルスの感染や再発について、伝えておくことが重要です。感染のリスクや予防について話し合い、理解と協力を得るようにしましょう。

恥ずかしくて言えない気持ちもあるかと思いますが、自分の治療のためにも感染させないためにも、しっかり伝えて協力してもらうことが大切です。

また、パートナーとは、濃厚なコミュニケーションや性交渉について話し合い、理解し合うとことが重要です。症状が出ている時はもちろんそれらはNGですが、症状が治まってる時でも感染リスクは低いですがゼロではありません。

薬の添付文書にも「再発抑制療法の治療中もコンドームの使用が推奨されます」と明示されています。

おうち病院の特化型外来

診療科目

その他一般科として、内科、小児科、皮膚科、循環器内科を受診いただくことが可能です。

診療科目(自費)