ゾコーバが処方されないのはなぜ?考えられる理由とその対策

コロナ治療でゾコーバを処方してもらえなかったと、不安になっていませんか。

ゾコーバは、コロナ治療薬として画期的ではありますが、処方されないケースもあります。それはどの様なケースなのか、処方される対象とともに解説します。

また、ゾコーバ処方希望の場合に行動すべきヒントもお伝えします。

ゾコーバが処方されない理由1.対象患者ではない

ゾコーバが処方されない理由を知りたい場合は、受診した医師に確認することも大切です。質問してモヤモヤを解消しましょう。

まず考えられる理由は、対象外のケースです。この場合は、ゾコーバを服用する必要はないと判断しましょう。

重症化リスクがない

ゾコーバは重症化リスクのある患者に主に投与します。

コロナが蔓延していた初めの頃は、老若男女誰でも重症化する恐れがあり、感染力がありましたが、2024年現在で流行した変異株では、一般的には軽症の方が多い傾向です。

重症化リスクのある患者は、高齢者や喘息患者、持病をお持ちの方、虚弱体質の方などです。それらに該当しない方は、ゾコーバを投与せずとも、重症化せず自身の自然治癒力で快復しています。

コロナ感染から時間が経過している

ゾコーバは、発症から3日以内(72時間)に服用を開始する必要があります。それを過ぎると、投与しても効果を実感できない恐れがあります。

なぜなら、ゾコーバは感染後、新型コロナウイルスが体の中で増殖するのを抑えることにより、症状を鎮静化するからです。感染してから日がたってしまうと、ウイルスの増加はピークを迎え、投与する意味がなくなってしまうのです。

そのため、発症してから3日以上経過していると見られる患者には処方されません。

ゾコーバが処方されない理由2.投与できない患者

ゾコーバを投与できない患者もいます。

ゾコーバを開発・販売した塩野義製薬による添付文書を踏まえて、禁忌事項などを解説します。ご自身が該当している場合は処方されませんので、ご注意ください。

参照元:電子添文 | ゾコーバ錠125mg | 塩野義製薬 医療関係者向け情報

妊娠中または妊娠の可能性のある方

「妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと」との記載があります。

動物実験において、胎児への影響及び流産の危険性と、胚・胎児生存率の低下が認められているそうです。そのため安全性が確認されておらず、妊娠中及び可能性のある女性には処方できません。

また、妊活中など妊娠可能な女性に対しては投与を避け、ゾコーバの処方を希望される場合は、投与中及び最終投与後一定期間は適切な避妊を行うよう処方のさい指導することが義務付けられています。

肝機能障害や腎機能障害がある方

特定の背景を有する患者に関する注意として、以下の記載があります。

症状コルチヒンの投与状況ゾコーバの注意事項
肝機能障害投与中投与しない(コルヒチンの血中濃度が上昇する恐れがある)
肝機能障害(中等度)非投与推奨しない(ゾコーバの血中濃度が上昇する恐れがある)
肝機能障害(重度)非投与推奨しない(ゾコーバの血中濃度が上昇する恐れがある)
腎機能障害投与中投与しない(コルヒチンの血中濃度が上昇する恐れがある)

腎機能障害と肝機能障害の患者は医師に確認してもらう必要があります。

ゾコーバが処方されない理由3.注意が必要な患者

ゾコーバの処方には注意が必要な患者の場合は、処方しないこともあります。

この場合は、医師に相談して、ご自身にあった選択をすることが望ましいでしょう。

授乳中の方

授乳中の女性は、注意が必要です。

添付文書には、「授乳しないことが望ましい」とあります。動物実験で、母乳への移行が認められるとともに、出生児の生存率低下及び発育遅延が認められています。

授乳期間はゾコーバを投与しないか、投与を希望する場合は一定期間母乳を一切断つことが推奨されます。

とはいえ、母乳のみで育児中の場合、急にミルクは飲んでくれない、母が乳房の張れが苦しくて痛い、などの問題に直面する可能性があります。したがって、ゾコーバ意外の治療法が推奨されます。

内服中の薬との飲み合わせ

ゾコーバには他の薬との相互作用があるため、併用禁忌(併用してはいけない薬)が添付文書に記載されています。

病気により、現在内服中の薬との飲み合わせが悪い場合には、処方できません。以下のよな場合は、併用してはいけないか、注意が必要です。

  • 抗不整脈薬や一部の精神薬など、心拍への影響を考慮した薬を服用中の場合
  • 特定の抗菌薬や抗真菌薬との併用で、薬の血中濃度が変動する場合

また、薬に対してアレルギーを起こしたことのある方も、処方されない場合があります。

ゾコーバが処方されない理由4.医師の判断

医師が、患者の症状や状態に基づいて、ゾコーバよりも他の治療法が適切だと判断する場合もあります。 

特に重症化リスクが低い場合や、受診時に軽症だった場合、自然治癒が見込まれることを考慮し、薬を使わない選択をする場合があります。

また、すでに症状のピークを越え、快復期に向かっていると判断した場合も同様に、ゾコーバの処方よりも、症状に対する対処療法が望ましいと判断します。

ゾコーバが処方されない理由5.病院がゾコーバを取り扱っていない

ゾコーバは新薬であり、以前は特定の取り扱い条件を満たす医療機関でのみ使用されており、国供給品(メーカー → 国 → 医療機関・薬局)でした。

一般流通(メーカー → 卸 → 医療機関・薬局)となったのは2023年と日が浅く、地方などの小規模な診療所や薬局では取り扱っていない場合があります。

また、処方をしない方針の病院もあります。新薬のため、あえて採用しておらず、確立された治療法(解熱剤や他の抗ウイルス薬など)を優先し、新しい薬剤の使用には慎重な姿勢の場合があります。

ゾコーバが処方される医療機関

ゾコーバを処方してくれる医療機関は、内科・呼吸器内科または発熱・コロナ外来です。

受診予約の前に、ホームページや電話などで、ゾコーバの処方が可能かどうか調べておきましょう。

また、オンライン受診の選択もあります。内科・呼吸器内科クリニック、発熱・コロナ外来のオンライン対応窓口か、またはオンライン専用クリニックの発熱・コロナ外来などがあります。

検査は出来ませんが、キットを使いご自身で検査いただくか、症状や感染したと思われる状況等を問診したうえでコロナと診断される場合もあります。

症状が重く病院に行くのもつらい方や様々な事情で通院が難しい方は、外出しないですむオンラインが便利です。

ゾコーバの処方を希望するなら、おうち病院「オンライン発熱・コロナ外来」

ゾコーバの処方を希望しているのに、病院側で取り扱っていない場合、不安になりませんか。

おうち病院「オンライン発熱・コロナ外来」なら、ゾコーバの処方が可能です。

対象患者ではない場合や禁忌に該当する場合を除いて、必要だと判断すれば処方できますので、受診時に「ゾコーバの処方を希望します」と遠慮なくお伝えください。

症状がつらくて病院に行けない、小さなお子さんもいて子連れ通院できない、自宅から病院までの交通機関などがおっくう、など通院できない事情がある方も、オンラインならご自宅から好きな時間に受診可能です。

ゾコーバが処方されない理由は様々のため、医師に相談しよう

ゾコーバが処方されない理由は様々です。

ゾコーバの処方をご希望なら、受診の際は医師に相談しましょう。自分が処方可能な患者かどうかも確認しましょう。

また、事前にゾコーバを取り扱っているか問い合わせるのも手です。おうち病院「オンライン発熱・コロナ外来」は処方可能です。

一度受診してゾコーバが処方されなかったと不安な方も、時間的にも体力的にも負担のかからない、おうち病院「オンライン発熱・コロナ外来」へ気軽にご相談ください。