コロナ治療薬の種類と特徴|ゾコーバ・ラゲブリオ・パキロビッドの違いと処方の受け方

新型コロナウイルス感染症は軽症であれば自然治癒することが多いです。しかし基礎疾患のある方は重症化リスクが高いため、治療のために適切な治療薬を使用することが大切です。
新型コロナウイルス感染症の治療薬は複数あり、それぞれで効果や対象となる方が異なります。また治療薬によっては使用禁忌となる方や併用禁忌の薬もあるため注意が必要です。
事前に治療薬について理解を深めておけば、安心して新型コロナウイルス感染症の治療を受けられます。

今回は、日本において承認されている10種類の新型コロナウイルス感染症の治療薬の種類や目的、効果などについて解説していきます。

この記事で分かること

  • コロナの主な内服治療薬は「ゾコーバ」「ラゲブリオ」「パキロビッドパック」の3種類
  • いずれも発症から5日以内の服用開始が推奨されており、遅れると処方対象外になる場合がある
  • 薬の選択は患者の年齢・体重・他の薬との相互作用・妊娠の有無などによって医師が判断する
  • 保険適用で処方可能(窓口負担あり)
  • 外出不要のオンライン診療でゾコーバ等の処方相談が当日から可能

もしコロナで病院に行くのもつらいという方は、オンライン診療という手段もあります。「おうち病院 オンライン発熱・コロナ外来」なら、自宅で受診の上薬を受け取ることができますので、ぜひご利用ください。

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コロナ治療薬の3カテゴリ

コロナ(COVID-19)の治療薬は大きく以下のカテゴリに分けられます。

カテゴリ代表薬投与方法対象
内服型抗ウイルス薬ゾコーバ、ラゲブリオ、パキロビッドパック飲み薬軽症〜中等症(外来・在宅)
点滴型抗ウイルス薬ベクルリー(レムデシビル)点滴静注入院が必要な中等症〜重症
抗体カクテル療法各種モノクローナル抗体薬点滴静注医療機関での投与が必要

外来・在宅での治療において中心となるのが内服型抗ウイルス薬(飲み薬)です。

内服3剤の詳細比較

ゾコーバ(エンシトレルビルフマル酸塩)

  • 製造: 塩野義製薬
  • 作用機序: 3CLプロテアーゼ阻害薬(ウイルスの複製に必要な酵素を阻害する)
  • 対象: 12歳以上・体重40kg以上、軽症〜中等症のCOVID-19
  • 服用期間: 5日間(初日600mg、2日目以降200mg)
  • 特徴:
    • 国内初の内服型コロナ治療薬(塩野義製薬が国内開発)
    • 重症化リスクがある方に限らず、幅広い対象に処方可能
    • 他の薬との相互作用に注意が必要(多くの薬と相互作用あり)
    • 妊婦・妊娠の可能性がある方には原則処方不可

ラゲブリオ(モルヌピラビル)

  • 製造: MSD(メルク)
  • 作用機序: RNA依存性RNAポリメラーゼ阻害薬(ウイルスのRNA複製を阻害する)
  • 対象: 18歳以上、軽症〜中等症のCOVID-19
  • 服用期間: 5日間(1回800mg、1日2回)
  • 特徴:
    • 薬物相互作用が比較的少ない
    • 妊婦・妊娠の可能性がある方、授乳中の方は原則処方不可
    • 生殖毒性(動物試験データ)があるため、服用後一定期間の避妊が必要

パキロビッドパック(ニルマトレルビル+リトナビル)

  • 製造: ファイザー
  • 作用機序: 3CLプロテアーゼ阻害薬+薬物動態増強薬の組み合わせ
  • 対象: 12歳以上・体重40kg以上、重症化リスクのある軽症〜中等症のCOVID-19
  • 服用期間: 5日間(ニルマトレルビル300mg+リトナビル100mgを1日2回)
  • 特徴:
    • 薬物相互作用が多く、他の薬を服用中の方は使用できない場合が多い
    • 腎機能障害がある方は用量調整が必要
    • 妊婦・授乳中の方には原則処方不可
    • 国際的にも広く使用されているコロナ治療薬

重症化した場合に使われる薬(参考)

入院が必要な中等症〜重症のケースでは、点滴薬(ベクルリー/レムデシビル等)や抗炎症薬(デキサメタゾン等)が用いられますが、これらの処方・投与は入院施設で行われるため、外来・オンライン診療では対象外となります。

内服3剤の使い分け早見表

3剤はいずれも「発症5日以内の内服型抗コロナウイルス薬」ですが、処方対象の幅に違いがあります。

薬剤名主な処方対象使い分けのポイント
ゾコーバ軽症〜中等症(重症化リスクの有無を問わない)幅広い患者に処方可能。国内開発で外来処方の実績が多い
ラゲブリオ主に重症化リスクがある軽症〜中等症薬物相互作用が比較的少なく、他剤が使えない場合の選択肢になりやすい
パキロビッドパック重症化リスクがある軽症〜中等症有効性が高いとされるが、薬物相互作用が最も多く適用が限られる

ポイント: ゾコーバは重症化リスクの有無を問わず軽症〜中等症全般への処方が想定されており、3剤の中で最も処方対象が広い薬剤です。ラゲブリオ・パキロビッドパックは主に重症化リスクを有する患者への使用が中心となります。ただし、どの薬剤が適切かは患者さんの年齢・体重・併用薬・基礎疾患等を踏まえて医師が総合的に判断します。

新型コロナウイルスを「ただの風邪」と同じに扱わないでほしい理由

「オミクロン株になってから軽くなった」「コロナはもう風邪と同じ」という認識が広まっています。症状が軽快することが多くなったのは事実ですが、医学的なエビデンスはその単純化に異議を唱えています。

単純な上気道炎ではない

通常の風邪(ライノウイルス・アデノウイルス等)は気道粘膜の局所感染にとどまることが多いですが、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は血管内皮細胞にも感染する受容体(ACE2)を持ち、全身に波及する可能性があります。ACE2受容体は気道だけでなく、心臓・腎臓・腸管・血管内皮にも広く発現しており、ウイルスや炎症シグナルが血流を通じて全身に広がることで、呼吸器症状にとどまらない多臓器への影響が起こることが報告されています。

免疫性疾患に近い側面がある

COVID-19の臓器障害の多くは、ウイルスの直接的な破壊よりも免疫系の過剰反応(炎症カスケード)によるものとされており、これは自己免疫疾患のメカニズムに近い側面があります。

2025年に発表されたシステマティックレビュー(9,700万人以上を対象とした複数コホート研究のメタ解析)では、SARS-CoV-2感染後に関節リウマチ・全身性エリテマトーデス・1型糖尿病・炎症性腸疾患など少なくとも11の免疫介在性疾患の発症リスクが1〜3倍上昇することが報告されています。

参考文献:SARS-CoV-2感染後の免疫介在性疾患の新規発症リスク:系統的レビューとメタ分析|Seminars in Arthritis and Rheumatism 74 (2025) 152805

参考:COVID-19と新規発症自己免疫疾患との関連性:9700万人を対象とした最新の系統的レビューとメタ分析|Clinical Reviews in Allergy & Immunology 26 December 2025
Volume 68, article number 111, (2025)

血液・血管への影響と全身への拡がり

複数の研究で、SARS-CoV-2感染後に血管の内壁(内皮細胞)に持続的な炎症が生じることが示されています。これにより血栓が形成されやすい状態が続き、急性期だけでなく感染後数カ月にわたって深部静脈血栓症・肺塞栓・心筋梗塞・脳卒中のリスクが高まることが報告されています。

参考:SARS-CoV-2スパイクタンパク質によるヒト血管内皮細胞への持続的な血管炎症作用|(PubMed, 2024/2025)

参考:長期COVIDの血管合併症―内皮機能障害から全身性血栓症まで:系統的レビュー(PubMed, 2025)

参考:COVID-19関連内皮機能障害の臨床的意義(JACC: Advances, 2024)

だからこそ、早期の抗ウイルス薬治療が重要

「症状が軽いから様子を見よう」という判断が、ウイルス増殖を許す時間を与えてしまう可能性があります。抗コロナウイルス薬(ゾコーバ等)は発症早期にウイルス増殖を抑制することで、重症化リスクの軽減だけでなく、Long COVID(後遺症)リスクの低減にも寄与する可能性が研究段階で示されています。発症5日以内という処方期限があることも、早期相談をお勧めする理由のひとつです。

発症5日以内という「タイムリミット」

コロナの内服治療薬は、いずれも発症から5日以内に服用を開始することが推奨されています。これは、治療薬がウイルスの増殖を抑制する薬であるため、ウイルスが活発に増殖している初期段階での使用が有効とされているためです。

発症日状況
発症1〜3日目処方対象。薬の効果が最も期待できる時期
発症4〜5日目処方対象(期限ギリギリ)。迷わず相談を
発症6日目以降原則として処方対象外

「様子を見よう」と思っているうちに5日が過ぎてしまい、処方の機会を逃すケースが少なくありません。コロナ陽性が確認されたら、重症化リスクの有無にかかわらず、早めに医師への相談を検討してください。

新型コロナウイルス感染症かもという方には、おうち病院「オンライン発熱・コロナ外来」という選択肢

今の微熱は「発症何日目」ですか?

ゾコーバ等の抗コロナウイルス薬を処方してもらうために最も大切なことは、発症日からの日数を正確に把握することです。

  • 最初に症状が出た日(発熱・体の痛み・喉の痛みなど)が「発症1日目」です
  • その日から数えて5日以内に処方を受ける必要があります

「今日は発症4日目、まだ微熱が続いている」と気づいたなら、今すぐ受診を検討するタイミングです。

しかし、仕事や家事、育児、介護など、さまざまな事情で医療機関を受診する時間を確保できない方もいらっしゃいます。そのような方におすすめなのが、「おうち病院 オンライン発熱・コロナ外来」です。

おうち病院 発熱・コロナ外来の特徴

おうち病院では、発熱症状(風邪・インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症など)に対応したオンライン診療を提供しています。「市販の検査キットで検査したら陽性だったが、すぐに受診できない」「感染症の流行期なので病院に行きたくない」といった方には、おうち病院がとても便利です。特に、現代では発熱症状に新型コロナウイルス感染症やインフルエンザなどの疾患が隠れている場合が増えています。おうち病院では、抗コロナウイルス薬/抗インフルエンザ薬の処方がスムーズに行えます。

おうち病院の特徴

✅ 自宅から受診できる

診察室に行かずにスマートフォン・PCから問診・診察が完了します。発熱症状の悩みを対面で話すことへの心理的なハードルも軽減できます。

時間通りに診察が始まる

予約した時間に診察が開始するため、仕事の合間にも受診を計画的に組み込むことができます。
・平日・土日祝日も朝8時〜夜22時まで診察可能

✅ 女性医師が丁寧に診察

おうち病院では診察時間を15分確保しています。医師は事前に問診票を読み込んで診察に臨むため、「自分の生活習慣を考慮した処方薬の選択をしたい」といった具体的な悩みを落ち着いて相談できます。

受診場所と薬の受け取り場所を分けられる

受診はスマートフォン・PCから自宅や外出先で行い、処方薬は自分が指定した薬局で受け取れます。
・処方せんは全国8,200店舗の薬局から選択し自動送信され、受け取り可能
・自宅配送「おくすりおうち便」を利用すれば、薬局に行く手間なし

受診費用の目安(保険適用)

費用項目金額
診察料(保険適用・初診)1,000〜1,200円
システム利用手数料1,100円
合計目安約1,900〜2,400円
※自宅への配送をご希望の場合は追加900円にて「おくすりおうち便」をご利用いただけます。
※薬代は別途。薬局での自己負担額は薬剤・保険の種類により異なります。

おうち病院の処方方針:抗ウイルス治療薬の重要性

おうち病院では、コロナに対する抗ウイルス治療薬の早期使用を重要と考え、以下の方針で処方対応しています。

  • リスクが高い方には積極的に処方対応:高齢・基礎疾患・免疫抑制状態など重症化リスクがあると診察で判断した場合、発症初期から抗ウイルス薬(ゾコーバ等)を処方します。
  • 患者さんの希望を尊重:「抗ウイルス薬を使いたい」というご希望がある場合も、医師が診察の上で処方を検討します。診察時にお気軽にご相談ください。
  • ウイルスを抑制する治療を大切に:市販薬による症状緩和にとどまらず、ウイルスそのものに作用する治療アプローチを重視しています。

処方はすべての方に適用されるものではなく、医師の診察・判断のもとで行われます。薬の相互作用等によっては処方できない場合があります。

おうち病院 オンライン発熱・コロナ外来への受診の流れ

  1. おうち病院の発熱・コロナ外来ページから予約
  2. 事前問診票に回答(症状・発症日・再発頻度・既往歴・日常への影響・試した市販品など)
  3. ビデオ通話で医師と診察(約15分・クイックな対応の場合には5分程度で完了)
  4. 処方薬を薬局に受け取りに行く、または自宅に配送してもらう

注意点:オンライン診療で、抗ウイルス薬の処方を希望する場合には、市販の検査キットを使用して陽性であったことを証明する画像が必要となります。日頃から、検査キットを常備しておくと、もしもの時にもスムーズに受診・処方が受けられます。(陽性画像の添付がない場合には、対症療法のみとなります。)

診察後、処方せんは患者様がご指定した薬局に自動的にFAX送信されますので、病院に行くことなくコロナの治療薬を受け取れます。コロナの症状で辛いなら、ぜひ「おうち病院 オンライン発熱・コロナ外来」をご利用ください。

よくある質問(FAQ)

Q. コロナ治療薬は誰でも処方してもらえますか?

A.コロナ治療薬の処方は医師の診察・判断のもとで行われます。年齢・体重・重症化リスク・現在服用中の薬・妊娠・授乳の有無などによって、処方できる薬剤と処方できない薬剤があります。また、いずれの薬も発症から5日以内の服用開始が推奨されているため、受診のタイミングも重要です。

Q. ゾコーバ・ラゲブリオ・パキロビッドの違いは何ですか?

A.3剤はいずれも発症5日以内の内服型抗コロナウイルス薬ですが、作用機序と対象が異なります。ゾコーバは国内開発・幅広い対象に処方可能ですが他の薬との相互作用が多い特徴があります。ラゲブリオは薬物相互作用が比較的少ないですが生殖毒性への注意が必要です。パキロビッドパックは薬物相互作用が多く複数の薬を服用中の方には使いにくい面があります。どの薬が適しているかは医師が患者さんの状況を踏まえて判断します。

Q. コロナ治療薬は保険適用ですか?

A.はい、ゾコーバ・ラゲブリオ・パキロビッドパックはいずれも保険適用です(薬剤費の一部を健康保険が負担)。窓口での自己負担が発生しますが、高額療養費制度の対象となる場合があります。

Q. コロナ治療薬は発症から何日以内に飲む必要がありますか?

A.現在承認されている内服型抗コロナウイルス薬(ゾコーバ・ラゲブリオ・パキロビッドパック)は、いずれも発症から5日以内に服用を開始することが推奨されています。5日を過ぎると処方対象外となる場合があります。コロナ陽性が確認されたら、早めに医師に相談してください。

Q. 軽症でもコロナ治療薬を処方してもらえますか?

A.軽症の場合でも、医師の診察で処方が適切と判断されれば処方を受けることができます。特に重症化リスクがある方(65歳以上・基礎疾患をお持ちの方・免疫抑制状態の方など)は、軽症であっても早めの相談をお勧めします。また、重症化リスクがなくても「早く回復したい」「仕事への影響を最小化したい」などの希望を医師に伝えることで処方を検討してもらえる場合があります。

Q. コロナ治療薬の副作用はありますか?

A.各薬剤に副作用の報告があります。ゾコーバでは味覚異常・頭痛・下痢など、ラゲブリオでは頭痛・吐き気・下痢など、パキロビッドパックでは味覚異常(苦味)・下痢・血圧上昇などが報告されています。副作用の程度は個人差があります。気になる症状が出た場合は、処方した医師または薬剤師に相談してください。

Q. おうち病院のオンライン診療でコロナ治療薬を処方してもらえますか?

A.おうち病院の発熱・コロナ外来では、医師の診察を経てゾコーバをはじめとする内服型抗コロナウイルス薬の処方対応を行っています。問診票への入力と医師とのビデオ診察で発症日・症状・現在の薬・重症化リスクを確認し、処方の可否を判断します。スマートフォンから当日予約・当日受診が可能です。発症5日以内の方はお早めにご相談ください。

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診療科目

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