「ほてりや発汗が続く」「わけもなくイライラする」「疲れが抜けない」——40代後半から現れるこうした不調が更年期によるものかどうか、そして何科を受診すればよいのかがわからず、受診しないまま過ごしている方は少なくありません。実際、更年期症状を自覚した女性の8割は医療機関を受診していないという国の調査結果があります。本ページでは、症状タイプ別の受診先を早見表で整理し、婦人科に行きづらいと感じている方に向けた選択肢もあわせて解説します。
この記事で分かること
- 更年期の不調は症状のタイプによって適した受診先が変わり、婦人科以外も選択肢になる
- ほてり・発汗→婦人科、気分の落ち込み→心療内科、全身のだるさ→内科という早見表で受診先がすぐわかる
- 更年期症状を自覚した女性の81.7%(40代)が受診していない(厚生労働省・2022年)
- 更年期障害と間違えやすい病気(甲状腺疾患・貧血・うつ病)があり、血液検査での除外が重要
- 加味逍遙散・当帰芍薬散・桂枝茯苓丸などの漢方薬は、更年期障害に対して保険適用で処方できる
- おうち病院のオンライン診療(内科)なら、診察料・システム利用手数料の合計が約1,900〜2,400円(保険適用)
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目次
【早見表】症状タイプ別・おすすめ診療科
更年期の不調は全身に及ぶため、「どの症状がいちばんつらいか」で最初の受診先が変わります。まずは下の表で、ご自身に近い状況を確認してみてください。
| 症状タイプ | 主な症状 | おすすめ診療科 | 受診のポイント |
|---|---|---|---|
| ほてり・のぼせ・発汗(血管運動症状) | 突然顔がカッと熱くなる、汗が噴き出す、寝汗 | 婦人科・女性外来 | 更年期障害の中核症状。ホルモン検査と治療方針の相談ができる |
| 月経の乱れ・不正出血 | 周期が乱れてきた、出血量が変わった | 婦人科 | 子宮筋腫・子宮内膜の疾患を除外する必要がある |
| 気分の落ち込み・不安・意欲低下 | 何もする気が起きない、涙が出る、眠れない | 心療内科・精神科 | うつ病との鑑別が必要。2週間以上続く場合は優先度が高い |
| 全身のだるさ・動悸・体重変化 | 疲れが抜けない、動悸、急な体重増減 | 内科 | 甲状腺疾患・貧血・糖尿病の除外を血液検査で行える |
| 関節痛・手指のこわばり | 朝に指が動かしにくい、膝や肩が痛む | 整形外科・リウマチ科 | 関節リウマチとの鑑別が必要 |
| 頻尿・尿もれ・性交痛 | トイレが近い、くしゃみで漏れる | 泌尿器科・婦人科 | GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)として治療対象になる |
| 症状が複数にまたがる・どれとも決めがたい | あちこち不調だが、どれが主症状か言えない | 婦人科または内科 | まず全体を診てもらい、必要に応じて専門科へ紹介を受ける |
| 婦人科に行く時間がない・行きづらい | 待ち時間が取れない、内診への抵抗がある | オンライン診療(内科) | 保険適用・スマホから受診可・朝8時〜夜22時対応 |
※男性にも更年期症状(加齢男性性腺機能低下症/LOH症候群)はあります。男性の場合は泌尿器科・メンズヘルス外来が受診先になります。
そもそも更年期とは何歳から何歳まで?
更年期とは、閉経を挟んだ前後10年間を指す期間の呼び名です。日本人女性の閉経の平均年齢は50.5歳とされているため、おおよそ45歳から55歳ごろが更年期にあたります。
この時期には卵巣から分泌されるエストロゲン(女性ホルモン)が急激に減少します。加えて、加齢に伴う身体機能の変化や、仕事・家族関係といった社会環境の変化が重なることが多く、身体面・精神面の両方に症状が現れます。
厚生労働省の資料では、更年期に現れるさまざまな症状のうち他の疾患に起因しないものを「更年期症状」、それらの症状によって日常生活に支障をきたす状態を「更年期障害」と区別しています。つまり、症状があること自体は珍しくなく、治療の対象になるのは生活に支障が出ている場合です。
更年期の症状は大きく3つに分かれます
症状は多岐にわたりますが、下の3分類で整理すると、どの科に相談すべきかが見えやすくなります。
| 分類 | 主な症状 | 相談しやすい科 |
|---|---|---|
| 血管運動症状 | ほてり、のぼせ、発汗、冷え、動悸 | 婦人科 |
| 精神症状 | イライラ、不安、不眠、抑うつ、無気力 | 心療内科・精神科/婦人科 |
| その他の身体症状 | 腰痛、関節痛、肩こり、めまい、耳鳴り、頭痛、疲労感、皮膚の乾燥、頻尿・尿もれ | 内科・整形外科・泌尿器科 |
「ほてりや発汗」は更年期に特徴的な症状で、婦人科での診断につながりやすい一方、「だるい」「気分が落ち込む」といった症状は他の病気でも起こるため、受診先の判断が難しくなります。次のセクションで、その見分け方を整理します。
更年期障害と間違えやすい病気
更年期障害の診断は、まず他の病気ではないことを確認するところから始まります。以下の病気は更年期障害とよく似た症状を示すため、血液検査などで除外することが重要です。
| 紛らわしい病気 | 似ている症状 | 更年期障害との違い | 検査 |
|---|---|---|---|
| 甲状腺機能亢進症(バセドウ病) | 動悸、発汗、イライラ、体重減少 | 体重が減る、手指のふるえ、眼球突出 | 血液検査(TSH・FT4) |
| 甲状腺機能低下症(橋本病) | だるさ、むくみ、気分の落ち込み | 寒がり、便秘、体重増加 | 血液検査(TSH・FT4) |
| 鉄欠乏性貧血 | 動悸、息切れ、疲労感、めまい | 立ちくらみ、爪が割れやすい | 血液検査(Hb・フェリチン) |
| うつ病 | 気分の落ち込み、不眠、意欲低下 | ほてり・発汗を伴わない、朝が最もつらい、2週間以上ほぼ毎日続く | 問診・心理検査 |
| 関節リウマチ | 手指のこわばり、関節痛 | 朝のこわばりが1時間以上続く、左右対称に腫れる | 血液検査(RF・抗CCP抗体) |
更年期の年代に起こる不調を、すべて「更年期のせい」と考えてしまうことには危険があります。特に甲状腺疾患は女性に多く、血液検査で比較的簡単に確認できるため、最初の受診で血液検査を受けておく価値は高いといえます。うつ病との違いについては 更年期のうつとうつ病の違い で詳しく解説しています。
参考:女性の健康推進室 ヘルスケアラボ「更年期障害とは?」(厚生労働省研究班監修)
参考:厚生労働省「更年期症状・障害に関する意識調査」結果概要(2022年7月26日)
更年期障害の治療にはどんな選択肢がありますか
受診先を選ぶうえで、それぞれの科で受けられる治療を知っておくと判断しやすくなります。主な治療は次の3つです。
| 治療法 | 内容 | 主に受けられる科 | 保険適用 |
|---|---|---|---|
| ホルモン補充療法(HRT) | 減少したエストロゲンを飲み薬・貼り薬・塗り薬で補う | 婦人科 | 適用あり(更年期障害の診断が必要) |
| 漢方薬 | 体質・症状に合わせて処方。加味逍遙散・当帰芍薬散・桂枝茯苓丸など | 婦人科・内科 | 適用あり |
| 向精神薬・睡眠薬 | 抑うつ・不安・不眠が強い場合にSSRI等を使用 | 心療内科・精神科・内科 | 適用あり |
HRTは血管運動症状に対する効果が期待できる一方、乳がんや血栓症の既往など使用できない条件があり、婦人科での検査と管理が前提になります。漢方薬は内科でも処方が可能で、体質に合わせた選択ができる点が特徴です。漢方薬の使い分けは 更年期障害の漢方 で詳しく解説しています。
8割の人が受診していない、という現実
「病院に行くほどではない」と感じて我慢していませんか。厚生労働省が2022年7月26日に公表した「更年期症状・障害に関する意識調査」では、次の結果が示されています。
| 項目 | 女性40歳代 | 女性50歳代 |
|---|---|---|
| 医療機関で更年期障害と診断された | 3.6% | 9.1% |
| 更年期障害の可能性があると感じている | 28.3% | 38.3% |
| 症状を自覚しながら受診していない | 81.7% | 78.9% |
受診しなかった理由として最も多かったのは「医療機関に行くほどのことではない」、次いで「市販薬などを飲んで症状を抑えている」「我慢できる」でした。
つまり、更年期の不調は「治療法がない」から放置されているのではなく、受診という行為そのもののハードルが高いために放置されています。仕事や家庭の都合で平日昼間に時間が取れない、婦人科の待合室に入りづらい、症状を言葉にしづらい——こうした事情は、多くの方に共通するものです。
こんな状態が続いていませんか【セルフチェック】
以下の項目に2つ以上当てはまる場合は、一度医師に相談することをご検討ください。
□ 急に顔や体が熱くなり、汗が噴き出すことが週に何度もある
□ 理由もなくイライラしたり、涙が出たりして自分でも戸惑う
□ 夜中に何度も目が覚める、または寝汗で目が覚める
□ 疲れが抜けず、以前できていた家事や仕事がこなせない
□ 月経の周期や量が以前と明らかに変わってきた
□ 「更年期かもしれない」と思いつつ、何科に行けばいいかわからず先延ばしにしている
□ 市販の漢方やサプリメントを試したが、変化を感じられなかった
2つ以上当てはまる方は、症状の程度にかかわらず相談する価値があります。特に「他の病気ではないか」を確認しておくことは、その後の見通しを立てるうえで重要です。
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更年期障害かも?でも婦人科は敷居が高いと悩んでいる方は、「おうち病院 オンライン診療」という選択肢
「婦人科に行ったほうがいいのはわかっているが、平日に時間が取れない」「内診があるのではないかと身構えてしまう」——そうした理由で受診を先送りしている方は、オンライン診療から始める方法があります。
おうち病院では、スマートフォン・PCから保険適用で内科の診察を受けられます。更年期症状に対しては、加味逍遙散・当帰芍薬散・桂枝茯苓丸などの漢方薬を保険診療で処方しています。
おうち病院の特徴
✅ 自宅から受診できる
診察室に行かずにスマートフォン・PCから問診・診察が完了します。月経前後・月経中症状の悩みを対面で話すことへの心理的なハードルも軽減できます。
✅時間通りに診察が始まる
予約した時間に診察が開始するため、仕事の合間にも受診を計画的に組み込むことができます。
・平日・土日祝日も朝8時〜夜22時まで診察可能
✅ 女性医師が丁寧に診察
おうち病院では診察時間を15分確保しています。医師は事前に問診票を読み込んで診察に臨むため、「自分の体質や症状に合った漢方薬を探したい」「薬に頼りすぎずに更年期症状を和らげたい」といった具体的な悩みを落ち着いて相談できます。
✅受診場所と薬の受け取り場所を分けられる
受診はスマートフォン・PCから自宅や外出先で行い、処方薬は自分が指定した薬局で受け取れます。
・処方せんは全国8,200店舗の薬局から選択し自動送信され、受け取り可能
・自宅配送「おくすりおうち便」を利用すれば、薬局に行く手間なし
受診費用の目安(保険適用)
| 費用項目 | 金額 |
|---|---|
| 診察料(保険適用・初診) | 1,000〜1,200円 |
| システム利用手数料 | 1,100円 |
| 合計目安 | 約1,900〜2,400円 |
※薬代は別途。薬局での自己負担額は薬剤・保険の種類により異なります。
おうち病院 オンライン診療への受診の流れ
- おうち病院のトップページから内科を選択し受診予約
- 事前問診票に回答(症状の内容と程度・月経の状況・生活習慣・現在の薬・日常への影響・試した市販品など)
- ビデオ通話で医師と診察(約15分・クイックな対応の場合には5分程度で完了)
- 処方薬を薬局に受け取りに行く、または自宅に配送してもらう
- 経過を見ながら調整 — 漢方薬は1〜3か月の継続で判断するため、定期的に経過を確認します
対面受診をおすすめする場合
以下に当てはまる場合は、対面での受診をご検討ください。オンライン診察の中で医師が対面受診の必要性を判断した場合も、あらためてご案内します。
- 不正出血がある、月経量が急に増えたなど、婦人科での検査が必要な場合
- ホルモン補充療法(HRT)を希望する場合
- 気分の落ち込みが2週間以上ほぼ毎日続き、日常生活が営めない場合
- 甲状腺疾患や貧血が疑われ、血液検査が必要な場合
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よくある質問(FAQ)
Q. 更年期障害は何科を受診すればいいですか?
A.いちばんつらい症状によって変わります。ほてり・発汗・月経の乱れが中心なら婦人科、気分の落ち込みや不眠が中心なら心療内科・精神科、全身のだるさや動悸が中心なら内科が適しています。症状が複数にまたがってどれとも決めがたい場合は、まず婦人科または内科で全体を診てもらい、必要に応じて専門科へ紹介を受ける流れが現実的です。
Q. 婦人科に行くと必ず内診がありますか?
A.必ず行われるわけではありません。更年期障害の診断は問診とホルモン値の血液検査が中心で、内診は不正出血がある場合や子宮・卵巣の疾患を確認する必要がある場合に行われます。心配な場合は、予約時や問診時に内診への不安を伝えておくと、医師が必要性を説明したうえで進めてくれます。
Q. 更年期障害は内科でも診てもらえますか?
A.診てもらえます。内科では甲状腺疾患・貧血・糖尿病といった、更年期障害と症状が似た病気を血液検査で確認できます。また、更年期障害に用いられる漢方薬は内科でも保険適用で処方が可能です。ホルモン補充療法(HRT)を希望する場合や、不正出血など婦人科的な検査が必要な場合は、婦人科への受診が適しています。
Q. 更年期障害の治療は保険適用になりますか?
A.なります。更年期障害と診断された場合、ホルモン補充療法・漢方薬・向精神薬のいずれも健康保険の適用を受けられます。加味逍遙散・当帰芍薬散・桂枝茯苓丸といった医療用漢方エキス製剤は、いずれも効能・効果に更年期障害が含まれています。一方、ドラッグストアで購入する市販の漢方薬やサプリメントは保険適用外です。
Q. 何歳から更年期ですか?30代でも更年期障害になりますか?
A.日本人女性の閉経の平均年齢は50.5歳で、その前後10年間、おおよそ45〜55歳が更年期にあたります。ただし、40歳未満で閉経に至る「早発卵巣不全」という状態もあり、30代で更年期に近い症状が現れることがあります。この場合は骨や血管への影響を考えて早期に治療を検討する必要があるため、月経が3か月以上止まっているようであれば婦人科の受診をおすすめします。
Q. 更年期障害とうつ病はどう見分けますか?
A.目安になるのは、ほてり・発汗といった血管運動症状を伴うかどうか、症状に日内変動があるかどうかの2点です。更年期障害では気分の落ち込みとともにほてりや発汗が現れることが多く、調子の波が日によって変わります。一方、うつ病では朝がもっともつらく、興味や喜びの喪失が2週間以上ほぼ毎日続きます。両者は併存することもあるため、自己判断は避け、医師に相談してください。
Q. 症状が軽い場合でも受診したほうがいいですか?
A.受診する価値はあります。第一に、甲状腺疾患・貧血など治療可能な別の病気が隠れていないかを確認できるためです。第二に、更年期障害の治療は症状が軽いうちに始めたほうが選択肢が広く、生活への影響を抑えられます。厚生労働省の調査では、受診しなかった理由の最多が「医療機関に行くほどのことではない」でしたが、受診の判断そのものを医師に委ねてよい、とお考えください。
Q. オンライン診療でも保険は使えますか?
A.使えます。おうち病院のオンライン診療は初診から保険診療に対応しており、診察料1,000〜1,200円とシステム利用手数料1,100円で、合計約1,900〜2,400円が目安です。処方箋は全国8,200店舗以上の連携薬局で受け取れるほか、自宅配送(おくすりおうち便・追加900円)にも対応しています。