便秘で病院にかかる費用|保険適用の内訳と、市販薬との比較

「便秘で病院に行くと、いくらかかるのだろう」——受診をためらう理由として、費用は上位に挙がります。結論からお伝えすると、便秘の診察は保険適用の対象で、初診の自己負担は数千円程度です。そして市販薬を使い続けた場合と比べると、総額はおおむね同程度になります。本ページでは費用の内訳を示したうえで、その費用で何が得られるのかという違いまでご案内します。

この記事で分かること

  • 便秘の診察・処方は保険適用の対象です。自己負担は1〜3割になります
  • 対面での初診は、診察料・処方箋料を合わせて自己負担1,200円〜2,500円程度が目安です
  • おうち病院のオンライン診療は、初診2,200〜2,510円(税込)です(保険診療費+診療手数料)
  • 市販薬を毎日使った場合、年間12,000〜24,000円程度になります。保険診療の年間総額と、おおむね同程度です
  • 違いは金額ではなく、その費用に何が含まれるかです。便秘のタイプの見極め・用量の調整・副作用の管理・原因の確認が加わります

便秘の診察は保険適用の対象です

まず前提として、便秘は保険診療の対象です。便通異常症診療ガイドライン2023は、便秘のうち日常生活に支障をきたすものを「便秘症」という疾患名として扱っています。疾患である以上、診察も検査も処方も保険の対象になります。

自己負担の割合は、加入している健康保険と年齢によって決まります。

対象自己負担割合
小学校入学後〜69歳3割
70〜74歳2割(現役並み所得の方は3割)
75歳以上1割(一定以上所得の方は2割、現役並み所得の方は3割)
未就学児2割

※自治体の子ども医療費助成などにより、実際の負担がさらに軽くなる場合があります。

対面で受診した場合の費用

一般的な内科・消化器内科を対面で受診した場合の目安です。診療報酬点数は改定により変わるため、あくまで概算としてご覧ください [NEEDS_INFO:診療報酬点数の最新値をご確認ください]

項目自己負担(3割)の目安
 初診料800〜900円程度
 再診料200〜300円程度
 処方箋料200円程度
 各種加算240~1680円程度
初診の合計(検査なし)1,200円〜2,500円程度
再診の合計400〜600円程度
 血液検査を行う場合(追加)1,000〜3,000円程度
 腹部レントゲンを行う場合(追加)500〜700円程度
 大腸内視鏡検査を行う場合(追加)5,000〜10,000円程度(病理検査を行う場合はさらに追加)
※上記に加えて、薬局での薬代がかかります。

多くの場合、初診で大腸内視鏡検査まで行うことはありません。血便・体重減少・排便習慣の急激な変化・50歳以上での新規発症といった警告徴候がある場合に検討されます。

オンライン診療の場合の費用

おうち病院のオンライン診療の場合、費用は次の通りです。

費用項目金額(税込)
初診(保険診療費1,100円前後+診療手数料1,100円)2,200〜2,510円
再診(保険診療費850円前後+診療手数料1,100円)1,880〜2,200円
おくすりおうち便(自宅配送をご希望の場合)900円

※薬代は別途かかります。 ※保険診療費は自己負担割合により変わります。

対面診療と比べると、診療手数料の分だけ高くなります。一方で、各種加算が少ないことや、移動にかかる交通費・時間、待ち時間、薬局に立ち寄る手間はかかりません。この点は後述の「見えない費用」でご説明します。

薬代の目安

処方される薬によって、薬代は変わります。以下は3割負担・1か月あたりの目安です

薬のタイプ代表的な薬剤1か月あたりの自己負担(3割)の目安
浸透圧性下剤(塩類下剤)酸化マグネシウム数百円程度
浸透圧性下剤(糖類下剤・PEG製剤)ラクツロース、マクロゴール4000配合剤1,000〜2,500円程度
上皮機能変容薬ルビプロストン、リナクロチド1,000〜2,500円程度
胆汁酸トランスポーター阻害薬エロビキシバット1,000〜2,500円程度
刺激性下剤センノシド、ピコスルファートナトリウム数百円程度
漢方薬麻子仁丸、潤腸湯 など数百円〜1,000円程度

もっとも広く使われる酸化マグネシウムは、薬代がかなり低く抑えられます。一方、上皮機能変容薬や胆汁酸トランスポーター阻害薬は比較的高くなります。どの薬を使うかは、便秘のタイプと効果によって医師が判断します。

市販薬を使い続けた場合との比較

ここが、多くの方が知りたい部分だと思います。結論を先にお伝えすると、総額はおおむね同程度です。

市販薬を毎日使った場合の年間費用

項目目安
市販の便秘薬 1箱(50〜120錠程度)700〜1,500円程度
毎日使用した場合の月額1,000〜2,000円程度
年間(全額自己負担)12,000〜24,000円程度

保険診療(オンライン)を利用した場合の年間費用

項目目安
 初診 1回2,200〜2,510円
 再診 5回(2か月に1回として)9,400〜11,000円
 薬代(酸化マグネシウム中心の場合)年間 数千円程度
 薬代(上皮機能変容薬などを使う場合)年間 12,000〜30,000円程度
年間の合計(酸化マグネシウム中心)約15,000〜20,000円
年間の合計(新しい薬を使う場合)約24,000〜44,000円

比較すると、こうなります。

ケース年間の目安
市販薬を毎日使い続ける12,000〜24,000円
保険診療(酸化マグネシウム中心)約15,000〜30,000円 ── 少し高くなります
保険診療(上皮機能変容薬などを使う)約24,000〜44,000円 ── やや高くなります

「保険診療のほうが安くなります」とは申し上げません。使う薬によって、同程度にも、やや高くもなります。費用だけで判断するなら、大きな差はないというのが正直なところです。

違いは、その費用に何が含まれるかにあります。

含まれるもの市販薬保険診療
薬そのもの
便秘のタイプの見極め(回数減少型か排便困難型か)×
選べる薬の種類刺激性・酸化マグネシウム・膨張性・整腸剤・漢方左記に加えて、PEG製剤・糖類下剤・上皮機能変容薬・胆汁酸トランスポーター阻害薬
用量の調整×
薬剤性便秘の確認(服用中の薬の影響)×
副作用の管理(高マグネシウム血症など)×
別の疾患の確認(甲状腺機能低下症・器質的疾患など)×

そして、費用の伸び方が違います。市販薬で効きが悪くなった場合、選べる対応は「量を増やす」か「別の市販薬を足す」であり、費用は増える方向にしか進みません。一方、処方では薬の種類そのものを変えられます。

保険が適用されないケース

便秘の診察は原則として保険適用ですが、次の場合は自費となります。

ケース扱い
便秘の症状があり、診察・治療を受ける保険適用
ダイエット・美容を目的とした受診自費
症状がないのに検査だけを希望する場合自費
健康診断・人間ドック自費(自治体・企業の補助がある場合があります)
診断書・証明書の作成自費
おうち病院の診療手数料(1,100円)・おくすりおうち便(900円)保険外(サービス利用料のため)

通院にかかる「見えない費用」

金額の比較には、もうひとつ計上されていない項目があります。通院そのものにかかる時間です。

平日の日中に消化器内科を受診する場合を考えてみます。

項目目安
 移動時間(往復)30〜60分
 受付から診察までの待ち時間30〜60分
 診察時間5〜15分
 薬局での待ち時間15〜30分
1回あたりの所要時間(合計)1時間30分〜2時間45分
 交通費(往復)数百円〜

半休を取る必要がある方の場合、この時間には機会費用が発生します。時給換算2,000円の方が4時間の半休を取れば、1回あたり8,000円相当です。慢性便秘症は薬の調整のために年数回の受診が必要になるため、年間では数万円規模になります。

これが、便秘の受診で最も見落とされているコストです。そして「そこまでして行くほどではない」という判断につながり、結果として市販薬を使い続けることになります。

オンライン診療は、この部分を減らすための選択肢です。診療手数料1,100円は上乗せになりますが、移動時間・待ち時間・薬局に立ち寄る手間がなくなります。

こんな状態が続いていませんか【セルフチェック】

当てはまる項目を数えてみてください。

□ 市販の便秘薬に、毎月1,000円以上使っている
□ 市販薬を1か月以上使っているが、変わらない
□ 市販薬の量が、使い始めたころより増えている
□ 費用が気になって、受診を先延ばしにしている
□ 平日の日中に通院する時間を確保しにくい
□ 通院すると半休を取る必要がある
□ 便秘のことを、まだ一度も医師に相談したことがない

2つ以上当てはまる場合は、一度医師にご相談ください。市販薬に使っている金額と、保険診療の費用は、多くの場合で大きく変わりません。

時間(タイパ)と費用も大事なのであれば、「おうち病院 オンライン診療」という選択肢

「いくらかかるか分からない」ことが、受診をためらう最大の理由になっているなら、金額をはっきりさせておくことに意味があります。

便秘は保険診療の対象で、問診で多くの部分を判断できる疾患です。血液検査や画像検査を必ずしも必要としないため、費用が想定外に膨らむことは多くありません。

おうち病院では、初診から保険診療で内科の診察を受けられます。

おうち病院の特徴

費用が事前にわかります

初診2,200〜2,510円(税込)、再診1,880〜2,200円(税込)です。受診してから金額が分かる、ということがありません。薬代は別途かかりますが、薬局でご確認いただけます。

✅ 自宅から受診できる

診察室に行かずにスマートフォン・PCから問診・診察が完了します。排便の悩みを対面で話す心理的なハードルを軽減できます。待合室で過ごす時間もありません。

時間通りに診察が始まる

予約した時間に診察が開始するため、仕事の合間にも受診を計画的に組み込むことができます。診察時間の目安は5〜15分です。半休を取る必要がありません。
・平日・土日祝日も朝8時〜夜22時まで診察可能

✅ 女性医師が丁寧に診察

おうち病院の診察は、全員女性医師が担当します。いま使っている市販薬の成分名と使用期間、月にどれくらい使っているかを問診票にご記入ください。そのまま費用の比較材料になります。服用中の薬もあわせてご記入ください。

受診場所と薬の受け取り場所を分けられる

受診はスマートフォン・PCから自宅や外出先で行い、処方薬は自分が指定した薬局で受け取れます。
・処方せんは全国8,200店舗の薬局から選択し自動送信され、受け取り可能
・自宅配送「おくすりおうち便」を利用すれば、薬局に行く手間なし

受診費用の目安(保険適用・3割負担の場合)

費用項目金額(税込)
初診(保険診療費1,100円前後+診療手数料1,100円)2,200〜2,510円
再診(保険診療費850円前後+診療手数料1,100円)1,880〜2,200円
おくすりおうち便(自宅配送をご希望の場合)900円
※薬代は別途。薬局での自己負担額は薬剤・保険の種類により異なります。
※保険診療費は自己負担割合により変わります。

処方できるお薬(すべて保険診療の対象です)

便通異常症診療ガイドライン2023が第一選択とする浸透圧性下剤から、第2選択となる新しい薬まで、便秘の治療に用いる薬をひととおり処方できます。市販では手に入らない薬が多く含まれます。

分類主な薬剤(一般名/製品名)市販での入手
浸透圧性下剤(塩類下剤)酸化マグネシウム(マグミット など)○ 市販あり
浸透圧性下剤(糖類下剤)ラクツロース(ラグノスNF経口ゼリー)× 処方のみ
浸透圧性下剤(PEG製剤)マクロゴール4000配合剤(モビコール配合内用剤)× 処方のみ
上皮機能変容薬ルビプロストン(アミティーザ)/リナクロチド(リンゼス)× 処方のみ
胆汁酸トランスポーター阻害薬エロビキシバット(グーフィス)× 処方のみ
膨張性下剤ポリカルボフィルカルシウム など○ 類似成分あり
刺激性下剤センノシド(プルゼニド)/ピコスルファートナトリウム(ラキソベロン)/センナ(アローゼン)/ビサコジル○ 市販あり
坐薬・浣腸ビサコジル坐薬/炭酸水素ナトリウム坐薬/グリセリン浣腸○ 市販あり
漢方薬麻子仁丸/潤腸湯/大建中湯/大黄甘草湯 など○ 市販あり(用量は異なります)

※処方の可否・用量は、症状・既往歴・服用中の薬との相互作用をふまえ、医師の診察のうえで判断します。

おうち病院 オンライン診療への受診の流れ

  1. おうち病院のトップページから内科を選択し受診予約
  2. 事前問診票に回答(排便の回数・便の形・使ってきた市販薬と月あたりの費用・服用中の薬など)
  3. ビデオ通話で医師と診察(約15分・クイックな対応の場合には5分程度で完了)
  4. 処方薬を薬局に受け取りに行く、または自宅に配送してもらう
  5. 経過を見ながら調整 — 漢方薬は1〜3か月の継続で判断するため、定期的に経過を確認します

⚠ オンライン診療ではなく、対面での受診をお願いするケース:

血便がある場合、便が細くなった場合、排便習慣が急に変わった場合、意図しない体重減少がある場合、発熱や強い腹痛を伴う場合、お腹にしこりを触れる場合、50歳以上で新たに便秘になった場合は、大腸内視鏡検査などが必要となることがあるため、対面での受診をご案内しています。また、いきんでも出ない・指で押さないと出ないといった便排出障害が疑われる場合は、直腸診や骨盤底の評価が必要になるため、肛門科・消化器内科への対面受診をご案内することがあります。

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よくある質問(FAQ)

Q. 便秘で病院にかかると、いくらくらいかかりますか?

A.対面での初診は、検査を行わない場合、診察料と処方箋料を合わせて自己負担1,200円〜2,500円程度が目安です(3割負担の場合)。これに薬代が加わります。おうち病院のオンライン診療の場合は、初診2,200〜2,510円(税込・保険診療費+診療手数料)です。金額は診療報酬の改定により変わることがあります。

Q. 便秘の治療に保険は適用されますか?

A.適用されます。便通異常症診療ガイドライン2023は、便秘のうち日常生活に支障をきたすものを「便秘症」という疾患名として扱っており、診察・検査・処方はいずれも保険の対象です。自己負担は加入している健康保険と年齢により1〜3割になります。

Q. 市販薬と保険診療では、どちらが安くなりますか?

A.使う薬によって変わります。市販薬を毎日使うと年間12,000〜24,000円程度、保険診療(酸化マグネシウム中心)では年間15,000〜20,000円程度で、おおむね同程度です。上皮機能変容薬などを使う場合は保険診療のほうがやや高くなることもあります。金額の差より、便秘のタイプの見極めや副作用の管理が含まれるかどうかの違いのほうが大きいと考えられます。

Q. 薬代は1か月あたりいくらくらいですか?

A.薬によって幅があります。もっとも広く使われる酸化マグネシウムは3割負担で1か月あたり数百円程度です。一方、ラクツロース・マクロゴール4000配合剤・上皮機能変容薬・胆汁酸トランスポーター阻害薬は1,000〜2,500円程度が目安です。漢方薬は数百円〜1,000円程度です。薬価は改定により変わります。

Q. 便秘で受診すると、必ず大腸カメラを受けることになりますか?

A.必ずしもそうではありません。血便・体重減少・排便習慣の急激な変化・50歳以上での新規発症といった警告徴候がある場合に検討されます。これらがなければ、問診と診察をもとに薬物療法から始めることが一般的です。なお大腸内視鏡検査を行う場合の自己負担は、3割負担で5,000〜10,000円程度が目安です。

Q. オンライン診療のほうが費用は高くなりますか?

A.診療手数料の分だけ高くなります。おうち病院の場合、保険診療費に加えて診療手数料1,100円(税込)がかかります。一方、通院にかかる交通費、移動時間、待ち時間、薬局に立ち寄る時間はかかりません。半休を取る必要がある方の場合、その機会費用まで含めると総合的な負担は変わってくると考えられます。

Q. 便秘で保険が使えないケースはありますか?

A.あります。ダイエットや美容を目的とした受診、症状がないのに検査だけを希望する場合、健康診断・人間ドック、診断書の作成は自費となります。また、オンライン診療の診療手数料やおくすりおうち便の利用料はサービス利用料のため保険外です。便秘の症状があって診察・治療を受ける場合は、保険適用の対象です。

Q. 子どもの便秘でも保険は使えますか?

A.使えます。自己負担は未就学児で2割、小学校入学後は3割ですが、自治体の子ども医療費助成により実際の負担がさらに軽くなる場合があります。お住まいの自治体の制度をご確認ください。なおマクロゴール4000配合剤(モビコール配合内用剤)は2歳以上のお子さんに使用できる薬です。

参考文献・出典

おうち病院の特化型外来

診療科目

その他一般科として、小児科、皮膚科、循環器内科を受診いただくことが可能です。

診療科目(自費)