「睡眠薬にはなるべく頼りたくない。漢方薬で眠れるようにならないだろうか」——夜に眠れない日が続き、そう考えて検索した方も多いのではないでしょうか。結論からお伝えすると、不眠症に漢方薬が使われることはありますが、睡眠薬の代わりとして誰にでも同じように効くものではありません。漢方薬は、眠れないことに加えて「不安やイライラ」「疲れやすさ」「ほてり」など、一緒に出ている症状や体質を見て選ぶ薬です。本ページでは、睡眠薬との違い、不眠で使われることがある漢方薬、知っておきたい副作用と、医師への相談の仕方をご案内します。
この記事の要点
- 不眠症に漢方薬が使われることはありますが、睡眠薬のように「飲んだ夜から眠くなる」薬ではなく、体質や一緒に出ている症状を整える目的で使われます。
- 不眠で使われることがある漢方薬には、酸棗仁湯(さんそうにんとう)、抑肝散(よくかんさん)、加味帰脾湯(かみきひとう)、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などがあり、医療用は健康保険で処方を受けられます。
- 不眠に対する漢方薬・生薬の効果を調べた研究は、質の高い試験が少なく、効果ははっきり確かめられていません(海外の系統的レビュー、2012年・2015年)。
- 漢方薬にも副作用があります。甘草(かんぞう)を含む薬では、むくみ・血圧上昇・手足の力が入りにくいといった症状(偽アルドステロン症)に注意が必要です。
- 睡眠薬を飲んでいる方が漢方薬を加える・切り替えるときは、自己判断で睡眠薬を急にやめず、医師に相談してください。
目次
不眠症の治療で、漢方薬はどう位置づけられているか
不眠症の治療は、薬から始めるとは限りません。厚生労働省の研究班と日本睡眠学会がまとめた「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」(2013年)では、生活習慣を整える睡眠衛生指導と、不眠に対する認知行動療法を大切な治療として位置づけ、睡眠薬は漫然と長く使い続けないよう求めています。漢方薬は、こうした治療の中で、体質や一緒に出ている症状に合わせて使われる選択肢の一つです。
一方で、不眠に対する漢方薬の効果を示す研究は、まだ十分とはいえません。中国の生薬処方を対象にした系統的レビュー(2012年、217件の研究を検討)は、方法の質が高い試験が少なく、効果を支持するには証拠が不十分と結論づけています。ハーブ・生薬全般を対象にしたメタ解析(2015年、14件のランダム化比較試験・1,602人)でも、偽薬(プラセボ)との間に統計的に意味のある差は確認されませんでした。日本の漢方薬(エキス製剤)に限った大規模な試験も多くないため、漢方薬は「効果が確かめられた睡眠薬の代わり」ではなく、医師と相談しながら試す選択肢と考えるのが現実的です。エビデンスをどう読めばよいか、医師がどう処方を選ぶのかは、「不眠の漢方はどう選ぶ?「証」の考え方とオンライン診療での相談」で詳しく解説しています。
睡眠薬と漢方薬の違い【比較表】
睡眠薬と漢方薬は、どちらも医療機関で処方を受けられますが、働き方と使い方が大きく異なります。違いを表にまとめました。
| 比べる点 | 睡眠薬(西洋薬) | 漢方薬 |
|---|---|---|
| 主なねらい | 脳の働きに作用して、眠りに入りやすくする・眠りを保つ | 不眠と一緒に出ている症状(不安・イライラ・疲れ・ほてりなど)や体質を整える |
| 選び方 | 寝つけない・途中で目が覚めるなど、眠れないタイプで選ぶ | 眠れないタイプに加えて、体質や一緒に出ている症状で選ぶ |
| 効き方 | 飲んだ夜から効果が出ることが多い | 一定期間続けて様子を見ることが多い |
| 注意したい点 | 種類によって、ふらつき・翌朝の眠気、長く使ったときの依存や、急にやめたときの反跳性不眠 | 甘草による偽アルドステロン症、山梔子(さんしし)を長く飲んだときの腸の病気、肝機能障害など |
| 保険 | 適用(処方の場合) | 医療用は適用(処方の場合) |
つまり、「今夜眠れるようにしたい」ときは睡眠薬、「不眠の背景にある症状や体質から整えたい」ときは漢方薬という違いがあり、両方を組み合わせることもあります。睡眠薬の副作用が心配な方は、「睡眠薬の副作用が心配な方へ|漢方薬との併用・切り替えの考え方」もご覧ください。
不眠で使われることがある漢方薬【早見表】
不眠で使われることがある代表的な漢方薬を、医療用の添付文書に書かれている「効能・効果」とあわせて整理しました。ご自身に合う薬を選ぶための表ではなく、医師に相談するときの参考としてご覧ください。
| 処方名 | 添付文書の効能・効果(要約) | 不眠で使われることが多い場面 |
|---|---|---|
| 酸棗仁湯(さんそうにんとう) | 心身が疲れ弱って眠れないもの | 疲れているのに眠れない、眠りが浅い |
| 抑肝散(よくかんさん) | 体質が虚弱で神経がたかぶるものの、神経症・不眠症など | イライラ・怒りっぽさ・緊張があって眠れない |
| 加味帰脾湯(かみきひとう) | 体質が虚弱で血色の悪い人の、貧血・不眠症・精神不安・神経症 | 疲れやすく、不安や気がかりで眠れない |
| 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう) | 動悸・不眠・いらだちなどの精神症状を伴う諸症(体力の程度や対象の症状の書き方は製品によって異なる) | 不安や動悸があって眠れない |
なお、加味逍遙散(かみしょうようさん)は、添付文書の効能・効果に「不眠症」はなく、精神不安などを伴う更年期障害・月経不順などの治療薬です。更年期や月経に伴う不調の治療として処方され、その結果として眠りが変わることはありますが、不眠そのものの治療薬ではありません。同じ処方名でも、製品によって効能・効果の書き方や、含まれる生薬が少し異なることがあります。たとえば柴胡加竜骨牡蛎湯には、大黄(だいおう)を含む製品と含まない製品があります。実際にどの処方が合うかは、眠れないタイプだけでなく、体力や胃腸の強さ、一緒に出ている症状、いま飲んでいる薬によって変わるため、医師が総合的に判断します。不安やイライラを伴う不眠については「不安やイライラで眠れないときの漢方薬」、生理前・更年期の不眠については「生理前・更年期に眠れない女性へ|不眠と漢方薬の考え方」で詳しく解説しています。
漢方は「体質(証)」で選ぶ——同じ不眠でも処方が違う理由
漢方薬は、「不眠」という病名だけでは処方が決まらない点が、睡眠薬と大きく違います。漢方では、体力があるかどうか、冷えやほてり、胃腸の強さ、気分の状態などを合わせた「証(しょう)」という考え方で処方を選びます。そのため、同じ「眠れない」という悩みでも、疲れが強い方と、イライラが強い方とでは、使われる漢方薬が異なることがあります。
医師に相談するときは、眠れないことに加えて、次のような点を伝えると処方を選ぶ手がかりになります。
- 寝つけない/夜中に目が覚める/朝早く目が覚める/眠りが浅い、のどれに近いか
- 不安・イライラ・気分の落ち込み・動悸があるか
- 疲れやすさ、冷え、ほてり、汗、胃腸の調子
- 月経周期や更年期との関係(女性の場合)
- いま飲んでいる薬(睡眠薬・市販薬・サプリを含む)
こうした情報をメモにして診察のときに見せると、短い時間でも状況が伝わりやすくなります。「証」の見方と、医師が処方を選ぶ流れは「不眠の漢方はどう選ぶ?「証」の考え方とオンライン診療での相談」で解説しています。
睡眠薬と一緒に飲める?切り替えられる?
睡眠薬と漢方薬は、医師の判断で一緒に処方されることがあります。おうち病院の不眠症外来(提携医療機関による診療)の受診データでは、2026年5〜9月の延べ受診者のうち7.6%で漢方薬が処方され、そのうち76%は睡眠薬などの西洋薬との併用でした。漢方薬は、睡眠薬を置き換えるだけでなく、組み合わせて使われることも多い薬です。
ただし、睡眠薬を自己判断で急にやめると、かえって眠れなくなる(反跳性不眠)ことがあります。睡眠薬を減らしたい・漢方薬に切り替えたいときは、医師と相談しながら段階的に進めることが大切です。併用と切り替えの考え方は「睡眠薬の副作用が心配な方へ|漢方薬との併用・切り替えの考え方」で詳しく解説しています。
漢方薬にも副作用がある
「漢方薬は自然のものだから安全」と思われがちですが、漢方薬も医薬品であり、副作用があります。日本東洋医学会も、漢方薬は一般に安全性が高い一方で、副作用は起こりうると注意を呼びかけています。不眠で使われることがある漢方薬について、特に知っておきたい副作用は次のとおりです。
| 注意したい副作用 | 関係する生薬・処方の例 | 気づくきっかけ |
|---|---|---|
| 偽アルドステロン症(低カリウム血症) | 甘草(かんぞう)を含む処方(酸棗仁湯・抑肝散・加味帰脾湯・加味逍遙散など) | むくみ、血圧が上がる、手足のだるさ・力が入りにくい |
| 腸間膜静脈硬化症 | 山梔子(さんしし)を含む処方を長く(多くは5年以上)飲んだとき(加味帰脾湯・加味逍遙散など) | 腹痛、下痢、便秘、お腹の張りが続く |
| 間質性肺炎 | 抑肝散・柴胡加竜骨牡蛎湯など(添付文書に記載) | 空ぜき、息切れ、発熱 |
| 肝機能障害 | 複数の処方 | だるさ、食欲がない、皮膚や白目が黄色い |
⚠ 甘草は多くの漢方薬に含まれています。複数の漢方薬を同時に飲むと甘草の量が増え、偽アルドステロン症が起こりやすくなります。市販の漢方薬を飲んでいる場合も、必ず医師・薬剤師に伝えてください。
作用が疑われる症状が出たときは、自己判断で飲み続けず、処方を受けた医師に相談してください。息苦しさや強い腹痛があるときは、早めに医療機関を受診してください。
市販の漢方薬と、医療機関で処方される漢方薬の違い
漢方薬は、ドラッグストアで買える市販薬(一般用)と、医療機関で処方される医療用の両方があります。日本東洋医学会によると、医療用として健康保険で使える漢方エキス製剤は148種類あります。同じ処方名でも、市販薬は1日に飲む量が医療用と異なる製品があり、選ぶときの手がかりも製品の説明書きに限られます。
市販の漢方薬を数週間試しても眠れない場合や、不眠が1か月以上続いて日中の生活に影響が出ている場合は、医療機関で相談する方法があります。医療機関では、不眠の原因になる病気(うつ病・睡眠時無呼吸症候群など)がないかを確かめたうえで、睡眠薬・漢方薬・生活習慣の見直しを組み合わせて検討できます。睡眠に関するサプリメントとの違いは「不眠症のケアに役立つサプリメントの成分・選び方」もあわせてご覧ください。
こんな状態が続いていませんか【セルフチェック】
漢方薬を含めて治療を考えるかどうかは、いまの眠りの状態を整理すると判断しやすくなります。当てはまる項目を数えてみてください。
□ 寝つけない、夜中に目が覚めるなどの状態が、週3回以上ある
□ その状態が1か月以上続いている
□ 日中に眠気・だるさ・集中しにくさがあり、仕事や家事に影響している
□ 不安・イライラ・気分の落ち込みがあって眠れない
□ 市販の睡眠改善薬・漢方薬・サプリを試したが、あまり変わらない
□ 睡眠薬を飲んでいるが、副作用や「やめられなくなるのでは」という不安がある
□ 眠れないことを、まだ一度も医師に相談したことがない
2つ以上当てはまる場合は、一度医師にご相談ください。不眠の背景にある症状や体質を確かめることで、睡眠薬・漢方薬・生活習慣の見直しのどれが合うかを一緒に考えられます。なお、大きないびきや呼吸が止まっていると言われる、気分の落ち込みが2週間以上続いているといった場合は、当てはまる数にかかわらず受診をご検討ください。
「睡眠薬以外の選択肢も相談したい」という方にも、「おうち病院 オンライン不眠症外来」という選択肢
眠れない悩みは、夜中に一人で抱えがちで、「この程度で受診してよいのか」と迷ううちに長引くことも少なくありません。オンライン診療では、医師がビデオ通話で眠れないタイプや一緒に出ている症状、いま飲んでいる薬を伺い、睡眠薬・漢方薬を含めて保険診療で処方を検討します。一方で、オンライン診療では体に触れる診察や検査はできず、睡眠時無呼吸症候群などの検査が必要な場合は対面での受診が必要です。ここでは、おうち病院のオンライン診療でできることと、対面受診をお願いするケースをご案内します。
おうち病院の特徴
✅時間通りに診察が始まる
予約した時間に診察が開始するため、仕事の合間にも受診を計画的に組み込めます。
・平日・土日祝日も朝8時〜夜22時まで診察可能
✅ 女性医師が15分かけて丁寧に診察
おうち病院では診察時間を15分確保しています。医師は事前に問診票を読み込んで診察に臨むため、「処方睡眠薬それぞれの効果の違い」「どの処方薬が合っているか」なども落ち着いて確認できます。
✅受診場所と薬の受け取り場所を分けられる
受診はスマートフォン・PCから自宅や外出先で行い、処方薬は自分が指定した薬局で受け取れます。
・処方せんは自動送信され、全国8,200店舗の薬局で受け取り可能
・自宅配送「おくすりおうち便」を利用すれば、薬局に行く手間なし
〔おうち病院の処方方針 -複数症状を抱える場合は漢方との併用処方も-〕
また、不眠に加えて、イライラ・不安・疲れやすさ・ほてりなど、ほかの症状もいくつか抱えている方には、体質や症状に合わせた漢方薬の処方もご提案しています。漢方薬は、睡眠薬と組み合わせて使うこともできます。主に次の漢方薬の中から、医師が診察のうえで選びます。(抑肝散(よくかんさん)、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、酸棗仁湯(さんそうにんとう)、加味帰脾湯(かみきひとう)など)
〔おうち病院の処方方針 -依存性の低い薬剤を中心とした処方-〕
おうち病院では、患者さんの安全を考慮し、依存性の高いベンゾジアゼピン系睡眠薬(ユーロジン、ドラール、ハルシオンなど)の処方は原則行わない方針をとっています。代わりに、クービビック(ダリドレキサント)、ボルズィ(ボルノレキサント)、ロゼレム(ラメルテオン)やデエビゴ(レンボレキサント)など、依存性の低い薬剤を中心に処方しています。
受診の流れ:
- おうち病院の不眠症外来ページから予約
- 事前問診票に回答(不眠の状況・睡眠パターン・生活習慣・現在の薬・日常への影響・試した市販品など)
- ビデオ通話で医師と診察(約15分・クイックな対応の場合には5分程度で完了)
- 処方薬を薬局に受け取りに行く、または自宅に配送してもらう
- 定期フォロー — 月1回以上の診察で経過確認・薬の調整
⚠ オンライン診療ではなく、対面での受診をお願いするケース
次のような場合は、検査や専門的な治療が必要になることがあるため、対面での受診をご案内しています。オンライン診療では、睡眠中の呼吸を調べる検査や、体に触れる診察は行えません。
- 大きないびきや、睡眠中に呼吸が止まっていると言われる(睡眠時無呼吸症候群の可能性)
- 眠っている間に足がむずむずする、手足が勝手に動く
- 気分の落ち込みが強い、死にたい気持ちがある
- お酒や薬を多く使わないと眠れない
- 息苦しさ、胸の痛み、強い動悸がある
これらに当てはまる場合の受診先は、睡眠外来・精神科・心療内科・内科が目安です。死にたい気持ちが強いときや、自分を傷つけてしまいそうなときは、命の危険が差し迫っていれば119番に連絡し、それ以外のときは身近な人や相談窓口(厚生労働省「まもろうよ こころ」)に連絡してください。オンライン診療の問診でこれらのサインが見つかった場合も、対面の医療機関をご案内します。
受診費用の目安(保険適用)
不眠の診察は保険診療の対象です。費用は、保険診療の自己負担と、保険が適用されない診療手数料に分かれます。3割負担の場合の目安は次のとおりで、薬代は別にかかります。
| 費用項目 | 金額 |
|---|---|
| 診察料(保険適用・初診) | 1,000〜1,200円 |
| システム利用手数料 | 1,100円 |
| 合計目安 | 約1,900〜2,400円 |
※薬代は別途。薬局での自己負担額は薬剤・保険の種類により異なります。
あわせてお読みください
不眠と漢方の記事は、知りたいことに合わせていくつかに分かれています。ご自身の状況に近いものからお読みください。
- 睡眠薬の副作用が心配な方へ → 睡眠薬の副作用が心配な方へ|漢方薬との併用・切り替えの考え方
- 不安やイライラで眠れない方へ → 不安やイライラで眠れないときの漢方薬
- 生理前・更年期に眠れない方へ → 生理前・更年期に眠れない女性へ|不眠と漢方薬の考え方
- 漢方の選び方を知りたい方へ → 不眠の漢方はどう選ぶ?「証」の考え方とオンライン診療での相談
- どの科に行けばいいか迷う方へ → 不眠症は何科に行けばいい?
- 処方される睡眠薬を知りたい方へ → 不眠症の処方薬まとめ
よくある質問(FAQ)
Q. 不眠に漢方薬は効きますか?
A. 不眠に漢方薬が使われることはありますが、効果には個人差があり、質の高い研究で効果がはっきり確かめられているとはいえません。眠れないことに加えて、不安・イライラ・疲れなど一緒に出ている症状や体質に合わせて選ぶことで、選択肢の一つになります。
Q. 不眠で使われる漢方薬には、どんなものがありますか?
A. 酸棗仁湯、抑肝散、加味帰脾湯、柴胡加竜骨牡蛎湯などが、添付文書の効能・効果に不眠を含む処方です。なお、加味逍遙散は効能・効果に不眠症を含まず、更年期障害などの治療として使われる薬です。どれが合うかは、体質や一緒に出ている症状をもとに医師が判断します。
Q. 漢方薬は飲んだその日から眠れますか?
A. 漢方薬は、睡眠薬のように飲んだ夜から眠気を出すことを目的とした薬ではありません。一定期間(1~2か月が目安)続けて様子を見て、効果や体調の変化を医師と確認しながら続けるかどうかを決めることが多い薬です。
Q. 睡眠薬と漢方薬を一緒に飲んでもいいですか?
A. 医師の判断で一緒に処方されることがあります。自己判断で組み合わせず、飲んでいる薬をすべて医師・薬剤師に伝えてください。睡眠薬を急にやめると眠れなくなることがあるため、切り替えも医師と相談しながら進めてください。
Q. 漢方薬に副作用はありますか?
A. あります。甘草を含む処方ではむくみや血圧上昇(偽アルドステロン症)、山梔子を含む処方を長く飲んだときは腸の病気(腸間膜静脈硬化症)などに注意が必要です。気になる症状が出たら、処方を受けた医師に相談してください。
Q. 漢方薬は保険で処方してもらえますか?
A. はい。医療用の漢方エキス製剤は148種類あり、医師が必要と判断すれば健康保険で処方を受けられます。
Q. 市販の漢方薬ではだめですか?
A. 市販の漢方薬を試す方法もありますが、1日に飲む量が医療用と異なる製品があり、体質に合うかの判断も難しい場合があります。数週間試しても眠れない、不眠が1か月以上続くといった場合は、医療機関での相談をご検討ください。
Q. 妊娠中・授乳中でも漢方薬を飲めますか?
A. 漢方薬にも、妊娠中・授乳中に注意が必要な生薬があります。自己判断で飲まず、必ず医師・薬剤師に相談してください。
Q. 不眠の漢方薬はオンライン診療で処方してもらえますか?
A. 医師が問診で必要と判断すれば、オンライン診療でも保険診療で処方を受けられる場合があります。睡眠時無呼吸症候群の検査が必要な場合などは、対面での受診が必要です。
参考文献・出典
この記事は、次の資料をもとに作成しています。医療情報は改訂されることがあるため、最新の内容は各資料でご確認ください。
- 厚生労働科学研究班・日本睡眠学会ワーキンググループ 編「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン 2013年」
- Yeung WF, et al. Chinese herbal medicine for insomnia: a systematic review of randomized controlled trials. Sleep Medicine Reviews. 2012;16(6):497-507.
- Leach MJ, Page AT. Herbal medicine for insomnia: a systematic review and meta-analysis. Sleep Medicine Reviews. 2015;24:1-12.
- 日本東洋医学会「漢方Q&A」
- 厚生労働省「重篤副作用疾患別対応マニュアル 偽アルドステロン症」令和4年2月改定
- 医薬品医療機器総合機構「サンシシ含有製剤の『使用上の注意』の改訂について」2018年
- 各医療用漢方製剤の添付文書(処方名ごとに複数の製造販売元があります。医薬品医療機器総合機構「医療用医薬品 情報検索」で処方名から確認できます)
- 厚生労働省「オンライン診療について 国民・患者の皆様へ」
- 厚生労働省「まもろうよ こころ」
